マンションで地デジは映るのにBSだけ映らないときは、①大雨・大雪など天候の影響、②テレビの「BS・CSアンテナ電源」の設定、③分波器やケーブルの接続不良、④建物のBS共用設備(屋上アンテナ・ブースター)の故障のどれかであることがほとんどです。
まずは天候を確かめ、テレビの設定とケーブルを見直してからチャンネルを再スキャンしてください。それでも映らないときは、屋上の共用アンテナで受信している建物なら管理会社・管理組合へ、ベランダに自分(または前の住人)が付けたBSアンテナならアンテナ工事業者へ相談するのが基本です。ベランダのBSアンテナの向き直しなら1万〜2万円前後、交換でも2万〜4万円前後が目安です。
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まず確認したいのは自分の部屋のBSがどこから来ているか
マンションのBSが映らないとき、原因の探し方も連絡先も「BSの電波がどこから部屋に届いているか」で変わります。戸建てと違い、マンションには大きく分けて3つの受信の形があります。
| 受信の形 | 見分け方の目安 | 故障したときの相談先 |
|---|---|---|
| 屋上の共用アンテナで受信 | ベランダにBSアンテナがなく壁の端子からBSが映っていた | 管理会社・管理組合 |
| ベランダに個別のBSアンテナ | 自分の部屋のベランダに丸いお皿型のアンテナがある | アンテナ工事業者(賃貸なら先に管理会社へ一報) |
| ケーブルテレビ・光回線で受信 | チューナーやホームターミナルを経由している | 契約している事業者 |
入居時の設備案内や重要事項説明書に「BS・CS対応」「共聴設備」などと書かれていることもあります。わからなければ、ベランダにBSアンテナが付いているかをまず見てください。付いていなければ、多くの場合は屋上の共用アンテナから配られています。
同じ建物の他の部屋もBSが映らないか
共用アンテナで受信している建物なら、隣の部屋や知り合いの住人もBSが映らないかを確かめると原因をしぼりやすくなります。建物全体で映らないなら屋上のアンテナやブースターなど共用設備の不具合、自分の部屋だけなら室内の配線や設定、壁の端子まわりが疑わしいと考えられます。
地デジは映るのにBSだけ映らない主な原因
地デジとBSは、受信するアンテナも電波の届き方も別です。そのため「地デジは平気でBSだけ映らない」ということが起こります。マンションでよくある原因を順に見ていきます。
大雨や大雪で衛星の電波が弱まっている
BSは赤道の上空にある人工衛星から届く電波で、激しい雨や雪のときは一時的に受信しにくくなります。天気が回復して映るようになれば故障ではありません。晴れても映らない状態が続くなら、ほかの原因を疑います。
テレビのBS・CSアンテナ電源の設定が合っていない
BSアンテナは、テレビやレコーダー、または建物のブースターから電気を送ってもらって動きます。ベランダに個別のBSアンテナを付けている部屋では、テレビ側の「BS・CSアンテナ電源」が「切」になっていると映りません。テレビを買い替えた、初期化した、レコーダーとの接続を変えたあとに映らなくなったときは、まずこの設定を見直してください。
一方、屋上の共用アンテナで受信している建物では、建物の機器から電気を送っているのが一般的です。メーカーの取扱説明書にも、マンションなど共同のアンテナで受信するときはアンテナ電源を「オフ」にするよう案内しているものがあります。設定の考え方は「BSアンテナの電源供給とは?テレビの設定方法とブースターがある家の注意点」で詳しく解説しています。
分波器やケーブルの接続不良
マンションの壁の端子は、地デジとBSが1本のケーブルにまとまって出ていることが多く、テレビの手前で分波器を使って分けています。分波器のBS側のケーブルが抜けかけている、テレビの「BS・110度CS入力」ではなく別の端子に挿している、分波器そのものが壊れている、といった場合はBSだけが映らなくなります。分波器の故障の見分け方は「分波器の故障の症状とは?地デジやBSだけ映らない原因と交換費用」にまとめています。
建物の共用設備の故障
屋上のBSアンテナが強風で向きを変えた、落雷でブースターが壊れた、共用部の電源が落ちてブースターが止まっている、といった不具合では、建物の多くの部屋でBSが映らなくなります。台風や雷のあとに急に映らなくなったときは、この可能性が高くなります。
ベランダのBSアンテナの向きのずれや劣化
ベランダに付けたBSアンテナは、強い風や洗濯物・物干し竿が当たっただけでも向きがずれることがあります。BSアンテナはわずかな向きのずれでも映らなくなるため、見た目では違いがわからなくても受信できていないことがあります。設置から年数がたっている場合は、アンテナ本体やケーブルの劣化も考えられます。
| 症状 | 考えられる原因 | まずすること |
|---|---|---|
| 雨や雪の日だけBSが映らない | 天候による一時的な受信低下 | 天気の回復を待つ |
| テレビを替えた後からBSだけ映らない | アンテナ電源の設定・接続ミス | 電源設定と入力端子を確認 |
| 自分の部屋だけBSが映らない | 分波器・ケーブル・端子の不具合 | ケーブルの挿し直しと分波器の確認 |
| 他の部屋もBSが映らない | 屋上アンテナやブースターの故障 | 管理会社・管理組合へ連絡 |
| ベランダのアンテナがあり晴れても映らない | 向きのずれ・アンテナや配線の劣化 | アンテナ工事業者に点検を依頼 |
マンションでBSが映らないときに自分で試せる対処
連絡する前に、室内でできることを順に試してみましょう。どれも道具は要りません。ベランダの手すりから身を乗り出してアンテナを動かすような作業は、落下の危険があるのでやめてください。
1. BSの受信レベルとエラー表示を確認する
テレビの設定メニューから、BSの「アンテナレベル」や「受信強度」を表示できます。数字がほぼ0ならアンテナからの信号が届いていない状態、低めでばらつくなら向きのずれや配線の劣化が疑われます。画面に「E202」などのエラー番号が出ていれば控えておくと、連絡するときに役立ちます。
2. ケーブルと分波器を挿し直す
壁の端子、分波器、テレビの背面の順に、ケーブルを一度抜いてまっすぐ奥まで挿し直します。分波器の「BS・CS」と書かれた側のケーブルが、テレビの「BS・110度CS入力」につながっているかも確かめます。
3. アンテナ電源の設定を確認する
ベランダに個別のBSアンテナがある部屋では、テレビ(またはレコーダー)の「BS・CSアンテナ電源」を「入」または「オート」にします。共用アンテナで受信している建物では、管理会社の案内に従ってください。テレビとレコーダーの両方から電源を入れる必要はなく、どちらか一方で足ります。
4. コンセントを抜いてからチャンネルを再スキャンする
テレビのコンセントを抜いて数分待ち、電源を入れ直します。そのあと設定メニューからBSのチャンネル設定(再スキャン)を行うと、チャンネル情報のずれが原因の場合は映るようになることがあります。
直らないときの連絡先は設備の持ち主で決まる
ここまで試しても映らない場合は、壁の向こう側か屋外の設備に原因がある可能性が高くなります。誰に連絡するかは、故障しているのが誰の設備かで決まります。
屋上の共用アンテナなら管理会社・管理組合へ
屋上のアンテナやブースター、建物内の配線は、賃貸なら貸主、分譲なら管理組合が管理する共用部分です。入居者が自分の判断で業者を呼んで修理させると、費用を請求できないことがあります。いつから映らないか、エラー番号、自分で試したこと、他の部屋の様子をまとめて管理会社に伝えましょう。
ベランダの個別アンテナなら業者へ
自分で付けたベランダのBSアンテナは、基本的に自分の持ち物です。修理や交換は自分でアンテナ工事業者に頼みます。賃貸で前の住人が残したアンテナを使っている場合や、ベランダに新しく付け直す場合は、扱いを管理会社に確認してから依頼すると安心です。
| 住まいと設備 | 相談先 | 費用の負担の目安 |
|---|---|---|
| 賃貸で屋上の共用アンテナ | 管理会社・大家さん | 原則として貸主 |
| 分譲で屋上の共用アンテナ | 管理会社・管理組合 | 管理組合(修繕費など) |
| ベランダの個別BSアンテナ | アンテナ工事業者 | 設置した本人 |
| 室内のケーブル・分波器・テレビ | 自分で交換または家電店 | 本人 |
賃貸の契約書に設備の修理についての特約がある場合もあるので、念のため確認しておきましょう。
※見積もりだけでもOK
ベランダのBSアンテナを直すときの費用の目安
ベランダの個別アンテナを業者に直してもらう場合の費用は、作業の内容で大きく変わります。下の表は複数のアンテナ工事業者の料金表をもとにした目安です。出張費や部材代の扱い、4K8K対応のアンテナにするかどうかで変わるため、実際の金額は見積もりで確かめてください。
| 作業の内容 | 費用の目安 |
|---|---|
| BSアンテナの向き直し(方向調整) | 1万〜2万円前後 |
| BSアンテナの交換(本体代込み) | 2万〜4万円前後 |
| 分波器やケーブル・接栓の交換 | 数千円〜1万円前後(部材と作業の範囲による) |
| ブースターの交換・増設 | 2万〜4万円前後 |
電話だけで金額を決めず、現地で受信レベルを測ってから見積もりを出してもらうと、不要な交換をすすめられる心配が減ります。見積もり後に追加料金がかからないか、保証が付くかも確認しておきましょう。
台風や落雷で壊れたときは火災保険を確認する
ベランダのBSアンテナが台風・強風・雪・落雷などの自然災害で壊れた場合は、加入している火災保険で補償の対象になることがあります。経年劣化による故障は対象外で、補償されるかどうかは契約内容しだいです。申請は契約者本人が保険会社に行います。共用アンテナの故障は建物側の保険で扱うことが多いので、管理会社に任せましょう。
もともとBSが入っていないマンションだった場合
引っ越してすぐBSが映らないときは、そもそも建物の共用アンテナが地デジだけで、BSが各部屋に配られていないこともあります。築年数の古いマンションやアパートで見られるケースです。
この場合は、管理会社や管理組合に「建物でBSを受信しているか」を確認します。BSに対応していない建物でBSを見たいときは、ベランダに個別のBSアンテナを付ける方法が一般的です。ただし、ベランダは共用部分にあたることが多く、取り付けには管理規約の確認や許可が必要です。ベランダが衛星の方角(南西)を向いているか、前に建物がないかでも受信できるかが変わります。手順と費用は「マンションでBSアンテナを付けるには?共用設備の確認方法と設置費用」で解説しています。
マンションのBSが映らないときのよくある質問
BSだけE202が出るのはテレビの故障ですか
E202は、テレビに十分な電波が届いていないときに出るエラーで、多くはテレビ本体の故障ではありません。地デジが映っているならチューナー全体が壊れている可能性は低く、BSの電波の通り道(アンテナ・ブースター・分波器・ケーブル・設定)のどこかに原因があると考えるのが自然です。
BS用のブースターを自分で買って付けてもいいですか
室内用のBSブースターは市販されていますが、共用アンテナの建物では、建物側の機器から電気が送られていることがあり、むやみに機器を足すと受信がかえって不安定になることもあります。まず管理会社に建物の設備を確認し、電波が弱い原因をはっきりさせてからにしましょう。
管理会社に連絡したのに直してもらえないときは
「テレビの問題では」と言われた場合は、別のテレビをつないでも映らない、ケーブルを新しくしても映らない、他の部屋も映らない、といった事実をそろえてもう一度伝えると話が進みやすくなります。やりとりはメールなど記録が残る形にしておくと安心です。
まとめ
マンションで地デジは映るのにBSだけ映らないときは、次の順で確かめましょう。
- 大雨や大雪のときだけなら天気の回復を待つ
- BS・CSアンテナ電源の設定と分波器・ケーブルを確認する
- コンセントを抜いて電源を入れ直しチャンネルを再スキャンする
- 他の部屋も映らないなら管理会社・管理組合へ連絡する
- ベランダの個別アンテナならアンテナ工事業者に点検を頼む
ベランダのBSアンテナの向き直しや交換は、現地で受信レベルを測ってもらえばその場で原因がわかることがほとんどです。費用が気になる場合は、工事の前に見積もりを取って金額を確かめてから決めましょう。








