テレビの映りが「ケーブルに触ると映る」「ケーブルを動かすと乱れる」「抜き差しすると一時的に直る」なら、アンテナ端子の接触不良がいちばん疑われます。まずはテレビの裏と壁の端子のケーブルを差し直し、ネジ式ならしっかり締め直し、それでもだめなら新しいケーブルに替えてみてください。室内の確認で直らない場合は、屋外や屋根裏にある接続部(接栓)・ブースター・分配器の端子のさびやゆるみが原因のことが多く、接栓の交換と防水処理だけなら1か所数千円程度+出張費がひとつの目安です。
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アンテナ端子の接触不良で起きる症状
デジタル放送は、届く信号が足りていればきれいに映り、足りなくなると急にブロックノイズが出たり、画面が真っ暗になってE201やE202などのエラーが出たりします。端子の接触不良は、金属どうしの触れ方が不安定になって信号が強くなったり弱くなったりする状態なので、症状にも「さわる・動かす」とのつながりが出やすいのが特徴です。
次の表で、今の症状が接触不良らしいかどうかを見てみてください。
| 症状 | 接触不良の可能性 | 疑う場所 |
|---|---|---|
| ケーブルに触ると映る・離すと映らない | 高い | 触ったケーブルの両端の端子 |
| テレビを動かした・掃除のあとから映らない | 高い | テレビの裏の差し込み口、壁の端子 |
| 差し直すとしばらく映るが、また乱れる | 高い | プラグのゆるみ、芯線の曲がり、さび |
| 1台のテレビだけが乱れる | 中くらい | その部屋のケーブル、壁の端子、テレビ側 |
| 家中のテレビが同時に乱れる | 中くらい | アンテナ近くの接栓、ブースター、分配器の端子 |
| 雨の日や風の日だけ乱れる | 中くらい | 屋外の接栓への浸水やアンテナの揺れ |
| いつも映らず、さわっても変わらない | 低い | 断線、機器の故障、アンテナの向きのずれ |
表の上のほうに当てはまるほど、室内の端子を直すだけで解決する見込みがあります。逆に、家中のテレビで同時に起きる場合は、家の中の端子ではなく、アンテナから分配器までの共通の部分を疑います。
接触不良が起きやすい場所と原因
アンテナからテレビまでの配線には、ケーブルどうしや機器とケーブルをつなぐ端子がいくつもあります。接触不良はそのどこでも起こり得ますが、とくに起きやすいのは次のような場所です。
差し込むだけのプラグのゆるみ
テレビの裏や壁の端子につなぐプラグには、差し込むだけのプッシュ式と、ネジを回して留めるネジ式があります。プッシュ式は手軽な反面、ネジで固定しないぶん、テレビを動かしたときや家具に当たったときに少しずつ浮いてきやすくなります。見た目には刺さっていても、奥まで入っていないと信号が不安定になります。
芯線の曲がりや網線のはみ出し
ケーブルの先から出ている細い針金(芯線)が曲がっていたり、短すぎたりすると、端子の奥の金具にしっかり触れません。また、芯線のまわりを包む網状の線(網線)がほつれて芯線に触れると、信号が弱まるだけでなく、BS・110度CSアンテナ電源やブースターへの電気の通り道がショートして、電源が止まってしまうこともあります。自分でケーブルの先を加工した場合や、古いケーブルを何度も抜き差ししている場合に起きやすい原因です。
端子のさびや汚れ
長く使っている端子は、金属の表面がさびたり、ほこりや湿気で汚れたりして、電気が通りにくくなります。端子やプラグの金属部分が黒ずんでいる、緑色や白っぽい粉が付いているといった場合は、さびによる接触不良を疑います。
壁の端子の内部のゆるみ
壁の端子は、壁の中のケーブルと端子の金具をネジや差し込みでつないでいます。ケーブルを強く引っ張ったことがある端子や、築年数の長い家の端子は、壁の中で接続がゆるんでいることがあります。端子そのものがぐらつく、外れたという場合の対処はテレビの壁端子が壊れた時の修理と交換費用で詳しく解説しています。
屋外や屋根裏の接続部
アンテナとケーブルの接続部、屋外ブースターの入出力の端子、屋根裏や外壁の箱の中にある分配器の端子も、接触不良が起きやすい場所です。屋外の接続部は防水キャップやテープで雨水を防いでいますが、紫外線で傷むと水が入ってさびが進みます。こうした場所は家の中から見えないため、気づかないまま症状だけが続くことがよくあります。
室内で接触不良を確かめる順番
家の中の端子は、道具がなくても自分で確かめられます。テレビの電源を切ってから、次の順番で試してください。
1. ケーブルを抜いて先の状態を見る
テレビの裏と壁の端子からケーブルを抜き、先の芯線がまっすぐか、折れていないか、網線がはみ出していないかを見ます。端子の穴の中に折れた芯線が残っていないかも確認します。芯線が曲がっているだけなら、指でそっとまっすぐに戻すと直ることがあります。
2. 奥までまっすぐ差し直してネジを締める
ケーブルを斜めにせず、まっすぐ奥まで差し込みます。ネジ式のプラグは、指で回らなくなるところまで締めます。工具で強く締めすぎると端子を傷めるので、指で締める程度で十分です。レコーダーを間にはさんでいる場合は、レコーダーの入力と出力の端子も同じように差し直します。
3. 新しいケーブルに替えてみる
差し直しても症状が出るなら、テレビと壁の端子をつなぐケーブルを新しいものに替えてみます。家電量販店で買える室内用のケーブルで足ります。テレビを動かすことが多い場所なら、抜けにくいネジ式のプラグが付いたケーブルを選ぶと再発を防ぎやすくなります。
4. ほかのテレビや部屋と比べる
ほかの部屋のテレビは普通に映るか、同じ部屋で別のテレビをつなぐとどうかを確かめます。その部屋だけなら壁の端子やケーブル、テレビ側に、家中なら屋外や屋根裏の共通部分に原因がある見込みが高くなります。
5. ブースターの電源部の端子とランプを見る
ブースターを使っている家では、テレビの近くや分電盤のそばに電源部があり、ここにもアンテナケーブルの端子があります。電源部の端子のケーブルを差し直し、ランプが点いているかを確認します。ランプが消えている、差し直してもすぐ消える場合は、配線のショートやブースターの故障が考えられます。
6. アンテナレベルを見ながらケーブルを軽く動かす
テレビの設定メニューで「アンテナレベル」や「受信強度」の画面を出し、ケーブルの根元を軽く動かします。動かしたときだけ数値が大きく上下するなら、そのケーブルの両端のどちらかが接触不良の場所です。どこを動かしても数値が変わらず低いままなら、室内の端子より先の部分に原因があると考えられます。
室内で直らないときは屋外や屋根裏の端子を疑う
室内の差し直しやケーブルの交換をしても直らない場合、とくに家中のテレビで同時に症状が出る場合は、アンテナの真下の接栓、屋外ブースター、屋根裏の分配器など、ふだん見えない場所の端子が原因になっていることが多くなります。雨の日だけ症状が強くなるなら、接続部に雨水が入っている可能性があり、その見分け方は雨の日にテレビが映らない原因で解説しています。
屋外や屋根裏の端子は、高い場所や狭い場所での作業になるうえ、さびた接栓は付け替えと防水処理をやり直す必要があります。屋根やはしごに上って自分で確かめるのは転落の危険があるので、やめてください。症状が出たり出なかったりして原因が絞りにくい場合は、テレビが映ったり映らなかったりする原因もあわせて確認してみてください。
ここまで試して直らない場合は、屋外の接栓やケーブル・ブースター・分配器の端子の不具合が考えられます。原因の確認と見積もりは無料の業者が多いので、まずは測定器で受信レベルを測ってもらうのが早道です。
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接触不良の修理内容と費用の目安
業者は測定器でアンテナから各部屋までの受信レベルを順に測り、どの端子で信号が弱まっているかを突き止めてから、その部分を直します。主な修理内容と費用の目安は次のとおりです。複数のアンテナ工事業者の料金表などをもとにした一般的な幅なので、実際の金額は見積もりで確認してください。
| 修理内容 | 費用の目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 受信状態の点検 | 3,000〜10,000円程度 | 点検や見積もりを無料にしている業者もある |
| 接栓の交換と防水処理(1か所) | 1,500〜5,000円程度 | 別に出張費や基本料金がかかることが多い |
| 壁の端子の交換(1か所) | 7,000〜12,000円前後 | 4K8K対応の端子にすると高めになることがある |
| 屋外ケーブルの交換 | 1mあたり1,000〜2,500円程度 | 両端の接栓の付け替えを含むことが多い |
| 分配器の交換 | 5,000〜20,000円程度 | 屋根裏など設置場所や分配数で変わる |
| ブースターの交換 | 20,000〜35,000円程度 | 地デジのみか、BS・CSにも対応するかで変わる |
接触不良が1か所だけなら、接栓の付け替えだけで済むことも多く、出張費を含めても比較的少ない費用で直ります。一方、さびが進んでケーブルの中まで傷んでいる場合や、ブースター・分配器の端子そのものが腐食している場合は、部品ごとの交換が必要です。2階建ての屋根の上や急な屋根では、高所作業の費用が加わることもあります。見積もりでは、出張費・作業費・部材代を含めた合計額と、工事後の保証の有無を確かめておきましょう。
接触不良を放っておかないほうがよい理由
触れば映る、差し直せば映るという状態だと、つい様子を見たくなります。ただ、接触不良の原因がゆるみやさびであれば、時間がたつほど進むことはあっても、自然に良くなることはほとんどありません。
- 症状が出る回数が少しずつ増えていく
- 録画が途中で途切れて失敗する
- さびがケーブルの中まで進み交換の範囲が広がる
- 網線のショートでBSやブースターへの給電が止まる
接栓の付け替えで済むうちに直しておけば、費用も作業時間も抑えられます。何度も抜き差しを繰り返すと、端子やプラグの金具がさらに広がってゆるみやすくなるので、室内の確認で直らなければ早めに点検を頼みましょう。
賃貸やマンションで接触不良が起きたとき
マンションやアパートでは、壁の端子から先の配線や屋上のアンテナ、共用のブースターは建物の設備で、管理会社や大家さんが管理しています。自分で直してよいのは、テレビと壁の端子をつなぐ室内のケーブルの差し直しや交換までです。
ケーブルを替えても直らない、壁の端子がゆるんでいるといった場合は、自分で業者を呼ぶ前に管理会社や大家さんに連絡してください。そのとき「ケーブルに触ると映る」「ほかの部屋も同じか」「いつから起きているか」を伝えると、点検の手配がスムーズです。持ち家の戸建てなら、アンテナから室内までの設備はすべて自分の家のものなので、業者に直接点検を頼めます。
まとめ
アンテナ端子の接触不良は、「触ると映る」「動かすと乱れる」「差し直すと一時的に直る」といった症状で見分けられます。
- まずテレビの裏と壁の端子のケーブルをまっすぐ差し直す
- ネジ式のプラグは指で回らなくなるまで締める
- 芯線の曲がりや網線のはみ出しがあればケーブルを替える
- アンテナレベルを見ながらケーブルを動かすと場所を絞れる
- 家中で同時に起きるなら屋外や屋根裏の端子を疑う
- 接栓の交換と防水処理は1か所数千円程度+出張費が目安
- 賃貸やマンションは先に管理会社や大家さんへ連絡する
屋外や屋根裏の端子は、自分では確かめられない場所にあります。室内の確認で直らないときは、屋根に上らず、受信レベルを測って原因の端子を見つけてもらえる業者に相談しましょう。
※見積もりだけでもOK








