雨の日にテレビが映らないとき、まず見るのは「BSだけが映らないのか、地デジも映らないのか」です。
強い雨の最中にBS・CSだけが映らず、雨が弱まると戻るなら、雨粒で衛星の電波が弱まる一時的な現象(降雨減衰)なので、待てば直ります。一方で、地デジの電波は雨そのものではほとんど弱まらないため、雨の日に地デジまで乱れる場合や、雨がやんでも映らないままの場合は、アンテナの接続部やケーブル・ブースターに水が入っているなど、設備側の不具合が疑われます。屋外の配線の補修は、接栓の交換と防水処理だけなら数千円程度+出張費、ケーブルやブースターの交換を含めると1万〜3万円台がひとつの目安です。
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雨の日にテレビが映らないときは症状で原因を切り分ける
雨の日の受信トラブルは、「どの放送が映らないか」と「雨がやんだあとどうなるか」の2つで、原因の見当がかなり付きます。慌ててリモコンの設定を変える前に、まず次の表で今の症状に近いものを探してください。
| 症状 | 考えられる原因 | まずやること |
|---|---|---|
| 強い雨の最中にBS・CSだけ映らず、雨が弱まると戻る | 雨粒で衛星の電波が弱まる降雨減衰 | 雨雲が通り過ぎるまで待つ |
| 雨の日になると地デジにもブロックノイズやE202が出る | アンテナの接続部・ケーブルへの浸水、接栓のさび | 室内の配線を確認し、屋外の点検を依頼する |
| 雨がやんで半日以上たっても映らない | 浸水によるケーブルやブースターの故障、風によるアンテナの向きのずれ | 電源の入れ直しをして、直らなければ業者に点検を依頼する |
| 雨のたびに家中のテレビが一斉に映らなくなる | アンテナ近くの屋外ブースターや分配器への浸水 | ブースターの電源部のランプを確認し、業者に相談する |
| 1台のテレビだけが雨の日に映らない | その部屋の壁の端子やケーブル、テレビ側の不具合 | ケーブルの差し直しと別のテレビでの確認 |
家の中の1台だけなら室内の配線やテレビ側、家中のテレビで同時に起きるならアンテナから分配器までの共通部分に原因があると考えるのが基本です。雨の日に起きるトラブルの多くは、屋外にある部分が濡れることで起きています。
BSだけが映らないなら雨による一時的な電波の弱まりが多い
BS・CS放送は、赤道の上空にある衛星から届く周波数の高い電波を使っています。この電波は雨粒に吸収・散乱されやすく、強い雨や厚い雨雲がアンテナの向いている南西の空にあると、受信レベルが下がって映らなくなることがあります。これを降雨減衰と呼びます。
雨が弱まると自然に戻るなら故障ではない
降雨減衰は一時的なもので、雨雲が通り過ぎれば何もしなくても映るようになります。この間にアンテナの向きを触ったり、チャンネルの設定をやり直したりする必要はありません。むしろ向きを動かすと、晴れても映らなくなるおそれがあります。
小雨でもBSが途切れるなら受信レベルに余裕がない
以前は大雨のときだけだったのに、最近は小雨や曇りでも途切れるようになった場合は、アンテナの向きがずれていたり、コンバーターが劣化していたりして、晴れの日でも受信レベルがぎりぎりになっている可能性があります。BSの大雨トラブルの見分け方と改善工事は「大雨でBSアンテナが映らない原因と雨がやんでも戻らない時の対策」で詳しく解説しています。
地デジも映らないなら浸水や接触不良を疑う
地デジの電波はBSより周波数が低く、雨そのものではほとんど弱まらないとされています。そのため、雨の日に地デジまで乱れる場合は「雨が電波をさえぎっている」のではなく、「雨水が設備に入り込んでいる」と考えたほうが原因に近づけます。代表的な原因は次の4つです。
接栓や防水キャップの劣化
アンテナとケーブルをつなぐ金具(接栓)の部分は、防水キャップや自己融着テープで雨水が入らないように処理されています。紫外線で防水キャップが割れたりテープがはがれたりすると、雨のたびに接続部へ水が入り、さびや接触不良の原因になります。乾くと一時的に映るので、雨の日だけの不具合として気づくことが多い部分です。防水キャップの役割と補修の方法は「アンテナの防水キャップとは?自分で付ける方法と劣化時の補修費用」にまとめています。
屋外のケーブルのひび割れ
屋外を通っている同軸ケーブルは、長年の日差しと雨風で外側の被覆が硬くなり、細かいひびが入ります。そこから水が入ると、ケーブルの中を水が伝って電波が大きく弱まります。一度中まで水が入ったケーブルは、乾いても性能が戻らないことが多く、交換が必要になります。劣化のサインと交換の目安は「アンテナケーブルの劣化の症状と寿命は?屋外の交換目安と費用」を参考にしてください。
屋外ブースターへの浸水
電波を強めるブースターがアンテナのすぐ下に付いている家では、ケースの割れやすき間から雨水が入ると、雨の日に動作が不安定になったり止まったりします。ブースターが止まると家中のテレビが一斉に映らなくなるのが特徴です。ブースターは室内などにある電源部から電気を送って動かしているため、浸水でショートすると電源部の保護機能が働いて給電が止まることもあります。
風雨によるアンテナの向きのずれ
台風やゲリラ豪雨のように強い風を伴う雨のあとは、アンテナの向きがずれたり、支線(アンテナを支えるワイヤー)がゆるんだりしていることがあります。この場合は雨がやんでも映りが戻りません。屋根の上を見て、アンテナが傾いていないかを地上や窓から確認してみてください。
雨の日にテレビが映らないとき自分で試せる対処
屋外の部品を直すのは業者の作業ですが、室内でできる確認だけで直ることもあります。安全にできる順番で試してください。
1. ほかのテレビや放送と比べる
家にテレビが2台以上あるなら、ほかのテレビでも同じ症状が出ているかを確かめます。地デジとBSのどちらが映らないのか、全部のチャンネルか一部だけかも見ておくと、業者に相談するときに原因を伝えやすくなります。
2. 室内のアンテナケーブルを差し直す
テレビの裏と壁のアンテナ端子のケーブルを一度抜き、奥までしっかり差し直します。端子に緑色や白っぽいさびが出ている、ケーブルの先がぐらつくといった場合は、市販の新しいケーブルに替えるだけで直ることがあります。
3. テレビとブースターの電源を入れ直す
テレビの電源プラグをコンセントから抜いて数分待ち、差し直します。ブースターの電源部が室内にある家では、電源部のプラグも同じように抜き差しし、ランプが点いているかを確認してください。ランプが消えている、差し直してもすぐ消える場合は、ブースターや配線の故障が疑われます。
4. アンテナレベルを確かめる
テレビの設定メニューにある「アンテナレベル」や「受信強度」の画面で数値を見ます。晴れた日と雨の日で数値が大きく違う、雨がやんでも低いままといった記録は、業者が原因を探すときの手がかりになります。なお、受信レベルが下がっている雨の最中にチャンネルの再スキャンをすると、受信できない局が登録から外れることがあるので、再スキャンは天気が回復してからにしましょう。
5. 屋根やはしごには上らない
雨の日や雨上がりの屋根はとても滑りやすく、転落の危険があります。屋外の接栓やブースターが原因らしいとわかっても、高い場所の作業は自分でしないでください。
雨がやんでも直らないならアンテナ側の不具合を疑う
室内の配線と電源を確認しても、雨がやんで半日以上たっても映らない、あるいは雨のたびに同じ症状が繰り返される場合は、屋外の設備に原因があると考えられます。浸水したケーブルや接栓は、時間がたつほどさびや腐食が進み、晴れの日でも映らなくなっていきます。分配器やブースターまで水が回ると、交換する部品が増えて費用も上がります。
ここまで試して直らない場合は、アンテナ本体・ケーブル・ブースターの不具合が考えられます。原因の確認と見積もりは無料なので、まずは業者に見てもらうのが早道です。
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雨の日の受信トラブルの修理内容と費用の目安
業者は測定器で受信レベルを測りながら、アンテナからテレビまでのどこで電波が弱まっているかを調べ、原因の部分だけを直します。主な修理内容と費用の目安は次のとおりです。料金は業者や建物の高さ、使う部材で変わるため、幅を持たせた目安として見てください。
| 修理内容 | 費用の目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 接栓の交換と防水処理(1か所) | 1,500〜5,000円程度 | 別途、出張費や基本料金がかかることが多い |
| 屋外ケーブルの交換 | 1mあたり1,000〜2,500円程度 | 接栓の付け替えと防水処理を含むことが多い |
| アンテナの向きの調整 | 5,000〜15,000円程度 | 測定器で受信レベルを見ながら合わせ直す |
| 分配器の交換 | 5,000〜20,000円程度 | 屋根裏など設置場所や分配数で変わる |
| ブースターの交換 | 20,000〜35,000円程度 | 地デジのみか、BS・CSにも対応するかで変わる |
| 地デジアンテナの交換 | 20,000〜60,000円程度 | アンテナの種類や設置場所で変わる |
3階建ての屋根や急な屋根では、高所作業の費用が加わることがあります。見積もりでは、出張費・基本料金・部材代を含めた合計額と、工事後の保証の有無を確認しておくと安心です。原因がわからないまま何度も部品を替えるより、最初に受信レベルを測ってもらうほうが、結果的に費用を抑えやすくなります。
マンションやアパートで雨の日に映らない場合
集合住宅の多くは、屋上の共用アンテナから各部屋へ電波を配っています。この場合、アンテナや共用部の配線は管理会社や大家さんの持ち物なので、入居者が自分で業者を呼んで修理することはできません。
ほかの部屋でも映らないかを確かめる
同じ建物のほかの部屋でも雨の日に映らなくなっているなら、屋上のアンテナや共用ブースターの不具合が考えられます。自分の部屋だけなら、部屋の中のケーブルや壁の端子、テレビ側の可能性が高くなります。まずは室内のケーブルの差し直しと電源の入れ直しを試してください。
管理会社に伝えること
管理会社には「雨の日に地デジ(またはBS)が映らない」「雨がやむと戻る、または戻らない」「ほかの部屋も同じか」を伝えると、点検の手配が早くなります。自分で立てたベランダのBSアンテナが原因の場合は入居者側の持ち物なので、規約の範囲で業者に点検を頼めます。
まとめ
雨の日にテレビが映らないときのポイントをまとめます。
- BSだけが強い雨の最中に映らず、雨が弱まると戻るなら降雨減衰なので待てばよい
- 地デジまで乱れる場合は、接栓やケーブル・ブースターへの浸水を疑う
- 室内のケーブルの差し直しと、テレビ・ブースターの電源の入れ直しをまず試す
- 雨の最中の再スキャンは避け、天気が回復してから行う
- 雨がやんでも戻らない・雨のたびに繰り返すなら、屋外の設備の点検を依頼する
- マンションやアパートの共用アンテナは、管理会社に連絡する
浸水したケーブルや接栓は放っておくと腐食が進み、晴れの日も映らなくなって修理の範囲が広がります。雨の日の不具合が続くなら、屋根に上らず、受信レベルを測って原因を見つけてもらえる業者に早めに相談しましょう。








