アンテナケーブルが外壁や屋根から垂れ下がっているのは、ケーブルを留めている固定具が外れたか、傷んできたサインです。今は映っていても、風であおられて断線したり、傷んだところから雨水が入ったり、ケーブルに引っぱられてアンテナの向きがずれたりして、映らなくなるおそれがあります。見つけたらケーブルを引っぱらず、はしごや屋根にも上らず、留め直しは業者に頼むのが安全です。費用は固定し直しと短い区間の張り替えなら1万〜2万5,000円程度がひとつの目安です。
なお、電柱から家につながっている線は、テレビアンテナの線ではなく電線・電話線・ケーブルテレビの線のことがあります。その場合の連絡先は次の章で確かめてください。
※見積もりだけでもOK
垂れ下がっているのはどの線かを確かめる
家のまわりには、テレビアンテナのケーブルのほかに、電線や電話線、光回線、ケーブルテレビの引き込み線が通っています。どの線かによって連絡する先が違うので、まずは地上から線のつながっている先を目で追ってみましょう。
| 線の種類 | 見分けるポイント | 連絡する先 |
|---|---|---|
| テレビアンテナのケーブル | 屋根の上やベランダ・外壁のアンテナから伸びて、外壁を伝って家の中に入っている | アンテナ工事業者 |
| ケーブルテレビの引き込み線 | 電柱から家の外壁につながり、ケーブルテレビでテレビを見ている | 契約しているケーブルテレビ会社 |
| 電話線・光回線 | 電柱から家につながり、外壁の小さな箱や引き込み口に入っている | 契約している通信会社 |
| 電線(電気の引き込み線) | 電柱から家の高い位置につながり、電力メーターの近くに向かっている | 地域の電力会社(送配電会社) |
電柱から伸びている線は、テレビアンテナの線ではないことがほとんどです。ケーブルテレビの引き込み線は、ケーブル会社が設置した設備であることが多いため、自分や工事業者が勝手に直さず、契約しているケーブル会社に連絡します。
電線が垂れ下がっていたり切れていたりする場合は、とても危険です。電力会社も、切れて垂れ下がった電線や、電線が触れている物には近づかないよう呼びかけています。絶対に触れず、周りの人も近づけないようにして、電力会社に連絡してください。どの線か分からないときも、電柱からつながっている線には触らないのが基本です。
アンテナケーブルが垂れ下がる主な原因
テレビアンテナのケーブルは、外壁や屋根に「ステップル」や「サドル」と呼ばれる留め具で一定の間隔ごとに固定されています。垂れ下がるのは、この固定のどこかが効かなくなったときです。
留め具やバンドの劣化
屋外の留め具や結束バンドは、紫外線と雨風で少しずつ傷み、樹脂の部分が割れたり、くぎやビスが緩んだりします。ひとつ外れるとケーブルの重さが隣の留め具にかかり、次々と外れて長い区間が垂れ下がることがあります。
台風・強風・雪
強い風でケーブルが何度もあおられると、留め具が引き抜かれることがあります。屋根に積もった雪が滑り落ちるときに、ケーブルを巻き込んで引っぱることもあります。台風や大雪のあとに急に垂れ下がっていた場合は、この可能性が高いです。
外壁塗装や屋根工事のあと
外壁塗装や屋根の工事では、作業のためにケーブルをいったん外すことがあります。工事のあとに固定し直されていなかったり、仮止めのままだったりすると、しばらくして垂れ下がってきます。工事が終わって間もないなら、まずは工事をした会社に確認しましょう。
アンテナ側の傾き
アンテナのマストや支線(アンテナを支えるワイヤー)が緩んでアンテナが傾くと、つながっているケーブルも引っぱられて形が崩れます。ケーブルと一緒に、アンテナがまっすぐ立っているかも地上から見ておきましょう。
垂れ下がったまま放っておくと起きること
垂れ下がっていてもテレビが映っていると、そのままにしがちです。ただし、次のような理由から、早めに留め直すほうが結果的に安く済むことが多くなります。
風であおられて断線する
固定されていないケーブルは、風が吹くたびに揺れて外壁や屋根の角、雨どいにこすれます。被覆がすり減ったり、同じところで何度も曲がったりするうちに、中の芯線や編み線が切れて映らなくなります。切れてしまった場合の直し方は、アンテナケーブルが切れたときの直し方!屋外は業者へ・交換費用の目安で解説しています。
傷んだところから雨水が入る
垂れ下がって引っぱられると、ケーブルの先の接栓(金具)や分配器・ブースターとのつなぎ目に力がかかり、すき間ができやすくなります。そこから雨水が入ると、ケーブルの中にさびが広がり、雨の日だけ映りが悪くなる、だんだんノイズが増えるといった症状が出てきます。
アンテナの向きがずれる
垂れ下がったケーブルが風で揺れるとアンテナが引っぱられ、向きが少しずつずれることがあります。向きがずれると、ケーブルを留め直しても映りが戻らず、アンテナの向きの調整も必要になります。
窓や通路に当たる・落ちてくる
垂れ下がったケーブルが窓に当たって音を立てたり、通路や駐車場にかかって人や車に引っかかったりすることもあります。引っかかって強く引かれると、ケーブルだけでなくアンテナや留め具ごと外れて落ちてくるおそれがあります。
テレビの映りへの影響を確かめる
業者に相談する前に、今どこまで影響が出ているかを確かめておくと、説明がしやすく見積もりも正確になります。確認はすべて室内と地上からで十分です。
1. 家中のテレビで地デジとBSを映してみる
テレビのある部屋をひととおり回り、地デジとBS・CSの両方が映るかを確かめます。全部の部屋で映らない、どの部屋でも同じ時間帯に乱れるといった場合は、垂れ下がったケーブルかアンテナ側に原因がある可能性が高くなります。
2. アンテナレベルを見ておく
テレビの設定メニューから、アンテナレベル(受信強度)を表示して数字をメモしておきます。メニューの名前や数字の物差しはメーカーで違いますが、前に見たときより大きく下がっていれば、ケーブルの傷みやアンテナの向きのずれが疑われます。
3. 風の日と雨の日の映りを比べる
風が強い日にブロックノイズが出る、雨の日だけ映らなくなるといった変化があれば、揺れによる接触不良や雨水の侵入が考えられます。いつ、どの部屋で、どんな症状が出たかをメモしておくと役立ちます。
4. 垂れ下がっている様子を写真に撮る
地上から、垂れ下がっている場所とアンテナの様子をスマートフォンで撮っておきます。業者に見せれば作業の見当が付けやすくなり、台風や雪のあとなら火災保険を確かめるときの記録にもなります。
| 今の状態 | 考えられること | 急ぎ具合 |
|---|---|---|
| 垂れ下がっているが全部の部屋で問題なく映る | 留め具が外れただけで、ケーブルはまだ傷んでいない | 早めに留め直しを相談 |
| 風の日・雨の日だけノイズが出る | 揺れによる接触不良や、つなぎ目からの雨水の侵入 | 点検とケーブルの張り替えを相談 |
| 家中のテレビでE202などのエラーが出る | ケーブルの断線や、アンテナの向きのずれ | すぐに業者へ |
| アンテナも傾いている | マストや支線の緩み、台風・強風による破損 | すぐに業者へ(落下のおそれ) |
自分でしてよいことと業者に任せること
ケーブルの垂れ下がりは、見た目は簡単に直せそうに見えます。それでも、留め直しは高い所での作業になるため、自分でできるのは安全の確保と確認までと考えてください。
自分でしてよいこと
- 地上から垂れ下がった場所とアンテナの様子を見る
- 垂れたケーブルの下に人や車が近づかないようにする
- テレビの映りとアンテナレベルを確かめてメモする
- 写真を撮って業者に見せられるようにする
しないほうがよいこと
- 垂れたケーブルを強く引っぱる・引きちぎる
- はしごや脚立で外壁の高い所に手を伸ばす
- 屋根に上ってケーブルやアンテナを触る
- 傷んだ部分をビニールテープで巻いてごまかす
垂れ下がったケーブルを引っぱると、つながっているアンテナの向きがずれたり、屋根の上の留め具ごと外れたりして、かえって被害が広がることがあります。屋外のケーブルは、留め直すときに傷みがないかを確かめ、接栓の防水処理をやり直す必要があるため、慣れた業者に任せるのが確実です。
テレビの映りを確かめて風の日や雨の日にノイズが出る場合や、家中のテレビでエラーが出る場合は、ケーブルの傷みやアンテナの向きのずれ、ブースターの不具合が考えられます。原因の確認と見積もりは無料の業者が多いので、まずは業者に見てもらうのが早道です。
住んでいる地域で業者が見つからないなら
全国どこでも工事の手配ができます
- 地デジ・BSアンテナの設置工事は16,500円〜(税込)、見積もり後の追加料金なし
- 最長8年の施工保証つき
- 東証上場のシェアリングテクノロジーが運営
※工事後のチャンネル設定まで対応
垂れ下がったケーブルの留め直し・張り替えの費用
費用は、垂れ下がっている長さと高さ、ケーブルが傷んでいて張り替えが要るかどうか、アンテナの向きの調整も要るかどうかで変わります。下の表は、アンテナ工事業者や工事の比較サイトが公開している料金をもとにした一般的な目安です。
| 内容 | 費用の目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 屋外ケーブルの固定し直し・短い区間の張り替え | 1万〜2万5,000円程度 | 高さや長さ、出張費を含むかで変わる |
| アンテナの向きの調整 | 5,000〜2万円程度 | ケーブルに引っぱられて向きがずれた場合 |
| ケーブルの部品代(同軸ケーブル) | 1mあたり100〜500円程度 | 種類やメーカーで変わる |
| 屋根の上や壁の中を通す引き直し | 業者により異なる | ルートや穴あけの有無で大きく変わる |
表の金額は、税込か税抜か、出張費や基本料金を含むかが業者によって違います。見積もりでは「どこを何m留め直し、張り替えるのか」「アンテナの調整は含まれるか」を書面で確かめておきましょう。屋外のケーブルが全体的に古くなっている場合は、垂れた区間だけを留め直すより、まとめて張り替えたほうが長持ちすることがあります。ケーブルの交換時期の目安は、アンテナケーブルの劣化の症状と寿命は?屋外の交換目安と費用を参考にしてください。
留め直すときにケーブルの通り道を見直すと、垂れ下がりにくくなることもあります。外壁に穴を開けずに引き込んでいる家や、引き込み口のまわりが傷んでいる家は、アンテナケーブルの引き込み方法は?壁の穴あけとすき間ケーブル・費用相場もあわせて確かめておくと、業者との相談がスムーズです。
台風や雪で垂れ下がったときは火災保険も確かめる
台風・強風・雪・落雷などの自然災害でアンテナやケーブルが壊れた場合は、火災保険の補償の対象になることがあります。ただし、留め具やケーブルが年数とともに傷んだ経年劣化による垂れ下がりは対象外です。対象になるかどうかや自己負担の額は契約内容によって異なり、申請は契約者本人が保険会社に行います。
申請を考えている場合は、修理の前に垂れ下がった場所とアンテナの写真を撮っておき、いつの台風や雪のあとに気づいたかをメモしておきましょう。業者には、見積書に被害の内容を書いてもらえるかを相談しておくと準備がしやすくなります。
まとめ
アンテナケーブルの垂れ下がりを見つけたときのポイントをまとめます。
- 電柱からつながる線はアンテナの線ではないことが多い
- 電線が垂れている場合は近づかず電力会社に連絡する
- 垂れ下がるのは留め具の劣化や台風・雪が主な原因
- 放っておくと断線や雨水の侵入、アンテナのずれにつながる
- 確認は室内と地上からにして、引っぱったり上ったりしない
- 留め直しと短い区間の張り替えは1万〜2万5,000円程度が目安
今は映っていても、垂れ下がったケーブルは風雨のたびに傷んでいきます。映らなくなってからでは張り替えやアンテナの調整まで必要になることがあるので、早めに点検と見積もりを頼んでおきましょう。
※見積もりだけでもOK








