アンテナケーブルが切れたときは、どこで切れたかで直し方が変わります。テレビと壁の端子をつなぐ室内のケーブルなら、市販の接続ケーブルに差し替えるだけで自分で直せます。屋外の壁を伝う部分や屋根の上、屋根裏で切れている場合は、高所作業と防水処理が必要になるため業者に頼むのが安全です。業者に頼んだときの費用は、短い区間の張り替えなら1万〜2万5,000円程度、壁の中の引き直しや部品の交換が重なるとそれ以上になるのがひとつの目安です。
切れた部分をビニールテープで巻いてつなぐ方法は、電波が弱まったりショートしたりする原因になるので勧めません。
※見積もりだけでもOK
アンテナケーブルが切れるとどうなる?
アンテナケーブル(同軸ケーブル)は、中心の銅線(芯線)のまわりを絶縁体と金属の編み線(シールド)が包み、いちばん外側をビニールの被覆が覆った構造になっています。アンテナで受けた電波はこの芯線を通ってテレビに届くため、どこか1か所でも切れると、その先のテレビには電波がほとんど届かなくなります。
テレビにE202などのエラーが出る
ケーブルが完全に切れると、「E202」などの、放送を受信できないことを示すエラーが出て、画面が真っ暗になることが多くなります。番号はテレビのメーカーによって少し違いますが、どれも「電波が届いていない」という意味です。
半分切れているとブロックノイズや途切れが出る
被覆が裂けて中の編み線だけが傷んでいる、芯線が切れかけているといった状態では、完全には映らなくならず、ブロックノイズが出たり、映ったり映らなかったりを繰り返したりします。ケーブルを触ったり、風でケーブルが揺れたりしたときに映りが変わるのは、切れかけているサインです。
BS・CSで電源の異常が表示される
BS・CSアンテナには、テレビやブースターからケーブルを通して電気を送っています。切れたところで芯線と編み線が触れていると、ショートして「アンテナ電源が過電流」などの表示が出たり、BS・CSだけ映らなくなったりすることがあります。この場合は、BS・CSアンテナへの電源供給の設定をいったん切ってから原因を確かめます。
どこで切れたかを確かめる
直し方を決めるために、まずは切れている場所の見当をつけます。確認は室内と、地上から見える範囲だけにしてください。屋根の上やはしごが必要な場所に、確認のために上るのは危険です。
| 見つかった状態・症状 | 切れている可能性が高い場所 | 直し方 |
|---|---|---|
| テレビの裏のケーブルがつぶれている・裂けている | テレビと壁の端子をつなぐケーブル | 自分で交換できる |
| プラグの根元でケーブルが抜けかけている | テレビまわりのケーブルのプラグ部分 | 自分で交換できる |
| 1つの部屋のテレビだけ映らない | その部屋までのケーブル・壁の端子・分配器 | まず接続ケーブルの交換、だめなら業者 |
| 家中のテレビが一度に映らなくなった | アンテナから分配器までのケーブル・ブースター | 業者に点検を頼む |
| 外壁のケーブルが垂れ下がっている・ちぎれている | 屋外のケーブル | 業者に頼む |
| 天井裏でカリカリ音がしたあとに映らなくなった | 屋根裏のケーブル(動物のかじり) | 業者に頼む |
家中のテレビが映らないときは、ケーブル以外にアンテナの向きのずれやブースターの故障でも同じ症状が出ます。台風や強風のあとなら、地上からアンテナが傾いていないかも見ておきましょう。
室内のケーブルは自分で交換できる
テレビと壁の端子をつなぐケーブルが切れている場合は、新しい接続ケーブルに差し替えるだけで直ります。家電量販店やホームセンター、通販で1本1,000〜3,000円程度で買えます。
1. テレビの電源を切ってプラグを抜く
BS・CSのケーブルには電気が流れていることがあるので、作業の前にテレビやレコーダーの電源を切り、電源プラグをコンセントから抜いておきます。
2. 新しいケーブルに差し替える
切れたケーブルを外し、新しいケーブルを壁の端子とテレビのアンテナ入力端子につなぎます。ネジ式のプラグなら、ゆるまないようにしっかり締めます。分波器やレコーダーを間にはさんでいる場合は、元と同じ順番でつなぎ直してください。
3. 電源を入れて映りを確かめる
電源を入れ直し、地デジとBS・CSの両方が映るかを確かめます。エラーが消えないときは、テレビの設定画面でアンテナレベル(受信強度)を確認しておくと、業者に相談するときにも役立ちます。
新しく買うケーブルは、「4K8K対応」「3224MHz対応」と書かれたものを選んでおくと、BS・CSの4K放送にも使えます。長さは必要な分だけにし、余った分を強く丸めたり家具の下敷きにしたりしないようにしましょう。家のケーブルの種類が古いかどうかは、アンテナケーブルの種類と古いタイプの見分け方!4K対応と交換費用で確認できます。
テープで巻くつなぎ方は勧めない
切れたケーブル同士をねじってビニールテープで巻けば、一時的に映ることはあります。ただし、この方法は次の理由から勧めません。
- 編み線(シールド)が途切れ、電波が弱まったり雑音を拾ったりする
- 芯線と編み線が触れて、BS・CSの電源がショートすることがある
- 屋外では、すき間から雨水が入り、ケーブルの奥までさびが進む
室内でどうしてもつなぎたい場合は、ケーブルの両端に接栓(F型の金具)を付け、「中継接栓」という部品でつなぐ方法があります。それでもつなぎ目の分だけ電波は少し弱くなるため、切れたケーブルは1本まるごと交換するのが確実です。
屋外・屋根の上・屋根裏で切れたら業者に頼む
屋外の壁を伝う部分や屋根の上、屋根裏、壁の中でケーブルが切れている場合は、自分で直そうとせず業者に頼みましょう。
屋根の上やアンテナのまわり
高所での作業になり、転落の危険があります。ケーブルを引っぱったはずみでアンテナの向きがずれると、ケーブルを直しても映らなくなることがあります。
外壁を伝う部分
はしごでの作業になるうえ、屋外のケーブルは接栓の取り付けと防水処理をきちんと行わないと、すぐにまた雨水が入って傷みます。風で揺れないように固定し直す作業も必要です。
屋根裏や壁の中
屋根裏は足場が悪く、天井を踏み抜くおそれがあります。壁の中のケーブルは、古いケーブルを使って新しいケーブルを通す専用の作業が必要です。屋根裏で切れていた場合は、ネズミなどにかじられていることも多く、ほかの場所も傷んでいないか見てもらう必要があります。ネズミによる断線の対処は、屋根裏のアンテナ線をネズミにかじられ断線!テレビを早く復旧させる方法で詳しく解説しています。
テレビまわりのケーブルを替えても映らない場合や、切れた場所が屋外・屋根裏だった場合は、アンテナから家の中までのケーブル、ブースター、分配器のどこかに不具合が考えられます。原因の確認と見積もりは無料の業者が多いので、まずは業者に見てもらうのが早道です。
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切れたアンテナケーブルの交換費用の目安
費用は、切れた場所と交換する長さ、壁の中を通すかどうか、ほかの部品も替えるかどうかで変わります。下の表は、アンテナ工事業者や工事の比較サイトが公開している料金をもとにした一般的な目安です。
| 内容 | 費用の目安 | 備考 |
|---|---|---|
| テレビ接続ケーブルの買い替え(自分で交換) | 1,000〜3,000円程度 | 4K8K対応の市販品 |
| ケーブルの部品代(業者が使う同軸ケーブル) | 1mあたり100〜500円程度 | 種類やメーカーで変わる |
| 屋外ケーブルの短い区間の張り替え | 1万〜2万5,000円程度 | 出張費・防水処理を含むかは業者により異なる |
| 分配器やケーブルの点検・交換(一部の部屋が映らない場合) | 1万〜2万5,000円程度 | 壁の中の引き直しがあると高くなりやすい |
| 屋根裏・壁の中の配線の引き直し | 業者により異なる | 長さ・ルート・穴あけの有無で大きく変わる |
表の金額は、税込か税抜か、出張費や基本料金を含むかが業者によって違います。ケーブルを見てもらった結果、ブースターやアンテナ本体の交換も必要と分かることもあるので、見積もりでは「どこを何m交換して、合計でいくらか」を書面で出してもらいましょう。屋外のケーブルが全体的に古くなっている場合は、切れた区間だけでなくまとめて替えたほうが、あとで別の場所が切れて再び呼ぶよりも結果的に安く済むことがあります。ケーブルの寿命の目安は、アンテナケーブルの劣化の症状と寿命は?屋外の交換目安と費用を参考にしてください。
ケーブルが切れる主な原因と防ぎ方
同じ場所がまた切れないように、原因に合わせた対策をしておきましょう。
紫外線や雨風による劣化
屋外のケーブルは日光と雨風で被覆が硬くなり、ひびが入ってそこから傷みます。固定具が外れて風でケーブルが揺れ続けると、外壁や屋根の角にこすれて切れることもあります。台風や大雪のあとは、地上からケーブルが垂れ下がっていないか見ておくと安心です。
家具の下敷きや強い折り曲げ
室内のケーブルは、家具の脚に踏まれたり、ドアや窓に挟まれたり、テレビを動かしたときに引っぱられたりして中で切れることがよくあります。ケーブルは壁に沿わせて通し、急な角度で折り曲げないようにしましょう。
ネズミなどの動物のかじり
屋根裏や床下を通るケーブルは、ネズミなどにかじられて切れることがあります。ケーブルを直しても、動物がすみついたままだとまた同じことが起こるため、必要に応じて駆除の業者にも相談します。
台風や雪で切れた場合は火災保険を確認する
台風・強風・雪・落雷などの自然災害でアンテナやケーブルが壊れた場合は、火災保険の補償の対象になることがあります。ただし、経年劣化による傷みは対象外です。対象になるかどうかや自己負担の額は契約内容によって異なり、申請は契約者本人が保険会社に行います。修理の前に、壊れた部分の写真を撮っておきましょう。
まとめ
アンテナケーブルが切れたときのポイントをまとめます。
- ケーブルが切れるとE202などのエラーやブロックノイズが出る
- どこで切れたかは室内と地上から見える範囲だけで確かめる
- テレビまわりのケーブルは市販品に差し替えれば自分で直せる
- テープで巻くつなぎ方は電波の弱まりやショートの原因になる
- 屋外・屋根の上・屋根裏・壁の中で切れたら業者に頼む
- 業者の費用は短い区間なら1万〜2万5,000円程度がひとつの目安
室内のケーブルを替えても映らない場合や、屋外のケーブルが切れているのを見つけた場合は、ほかの部分も傷んでいる可能性があります。早めに点検と見積もりを頼んで、どこを直せばよいかを確かめてもらいましょう。
※見積もりだけでもOK








