昨日まで普通に映っていたのにアンテナレベルが急に下がったときは、「最近何があったか」で原因をかなり絞り込めます。台風や強風のあとならアンテナの向きのずれ、雷のあとならブースターの故障、機器をつなぎ替えたあとなら室内の配線、近くで建物や携帯電話の基地局ができたあとなら電波の環境の変化が多い原因です。まずは家中のテレビで下がっているか、地デジとBSのどちらで下がっているかを確かめ、ケーブルの差し直しと電源の入れ直しを試してください。それでも数日たって戻らなければ、屋根の上や屋根裏の設備の点検が必要です。
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アンテナレベルが急に下がったときに最初に見る3つのこと
アンテナレベルは天気やチャンネルによって少し上下するのが普通です。ただ、ある日を境にはっきり下がり、映像が止まる、ブロックノイズが出る、E201やE202などのエラーが出るようになったなら、どこかで電波が弱くなっています。原因を探す前に、次の3つを確かめておくと、疑う場所がかなり絞れます。
家中のテレビで下がっているか
ほかの部屋のテレビでも同じようにレベルが下がっていれば、家中に電波を配る前の部分、つまり屋根の上のアンテナ、屋外のケーブル、屋根裏などにあるブースターに原因がある可能性が高くなります。1台だけ下がっているなら、その部屋の壁の端子からテレビまでの配線やテレビ本体を先に疑います。
地デジとBSのどちらで下がっているか
地デジとBSはアンテナも電波の来る方向も別です。地デジだけなら地デジアンテナ、BSだけならBSアンテナに原因があることが多く、両方いっしょに下がったなら、両方の信号が通るブースターや分配器、家の中の配線が疑わしくなります。
下がる前に何があったか
台風や強い風、雷、雪、テレビやレコーダーの買い替え、家具の移動、近所の工事など、レベルが下がった日の前後にあった出来事を思い出してください。急に下がる場合は、何かのきっかけがあることがほとんどです。
| 下がり方 | 疑う場所 |
|---|---|
| 家中のテレビで地デジもBSも下がった | ブースター・電源部・屋外のケーブル |
| 家中のテレビで地デジだけ下がった | 地デジアンテナの向き・固定・接続部 |
| 家中のテレビでBSだけ下がった | BSアンテナの向き・コンバーター・BSの電源設定 |
| 1台のテレビだけ下がった | その部屋のケーブル・壁の端子・テレビやレコーダー |
| 近所の家でも同じ時期に映りが悪い | 電波の環境の変化(建物・基地局など) |
アンテナレベルが急に下がる主な原因
少しずつ下がっていく場合はアンテナや部品の劣化が多いのに対し、急に下がる場合は、何かの出来事で設備が動いたり壊れたりしたことが原因になりやすいのが特徴です。きっかけ別に見ていきます。
台風や強風のあとにアンテナの向きがずれた
屋根の上のアンテナは、強い風を受けると取付金具ごと少し回ったり、傾いたりします。地デジアンテナは電波塔の方向に向けて設置されているため、わずかなずれでもレベルがはっきり下がります。見た目には分からない程度のずれでも数字には表れます。アンテナが見て分かるほど傾いている、素子が曲がっているときは、テレビアンテナが曲がった時の対処法も確認してください。
雷のあとにブースターが壊れた
ブースターは電気で動く機器なので、近くに雷が落ちたときに、ケーブルや電源から入り込んだ雷の電気で故障することがあります。ブースターが働かなくなると、増幅されない弱い電波しか届かなくなり、家中のテレビで地デジもBSもいっせいにレベルが下がります。電源部のランプが消えている場合は、この原因を強く疑います。
雨や雪の最中にBSのレベルが下がった
BSやCSの電波は、強い雨や雪で弱まりやすい性質があります。天気が悪い間だけBSのレベルが下がり、雨や雪がやむと元に戻るなら、故障ではありません。一方、雪がやんでも戻らない場合は、アンテナに積もった雪の重みや、雪が落ちたときの衝撃で向きがずれたことが考えられます。
機器をつなぎ替えた・増やした
テレビやレコーダーを買い替えた、部屋の模様替えをした、分配器を足してテレビを増やした、という直後に下がった場合は、室内の配線が原因のことが多くなります。ケーブルの差し込みが浅い、入力と出力を逆につないでいる、分配の数が増えて1台あたりの電波が弱くなった、といったことが起こりがちです。
近くに建物や携帯電話の基地局ができた
電波塔の方向に新しくマンションなどの高い建物が建つと、電波が遮られてレベルが下がることがあります。また、700MHz帯という電波を使う携帯電話の基地局が近くにできると、その電波の影響でブースターが正しく働かなくなり、テレビの受信が乱れることがあると総務省が案内しています。この場合の対策工事は一般社団法人700MHz利用推進協会が費用を負担して行い、視聴者に費用を請求することはないとされています。近所で基地局の工事のお知らせがあったあとに映りが悪くなったなら、700MHzテレビ受信障害対策コールセンター(0120-700-012)に問い合わせてみてください。作業員は「テレビ受信障害対策員証」を持っているので、費用を求める訪問には応じないよう注意しましょう。
急に下がったときに自分で試せる確認の順番
屋根に上らず、家の中で安全にできることを順番に試します。始める前に今のアンテナレベルの数字をメモしておき、1つ試すごとに数字が戻ったかを見てください。
1. 天気が回復するまで待つ
雨や雪の最中にBSだけ下がっているなら、まずは天気の回復を待ちます。晴れてもしばらく戻らない場合に、次の確認に進みます。
2. テレビの電源を入れ直す
テレビの電源プラグをコンセントから抜き、数分おいてから差し直します。録画用のレコーダーをつないでいる場合は、レコーダーも同じように入れ直します。
3. ケーブルを差し直す
テレビの裏、壁の端子、分波器や分配器のケーブルを一度抜き、中心の細い芯線が曲がっていないか見てから奥まで差し込みます。掃除や家具の移動で引っ張られて、少し抜けかけていることはよくあります。
4. 最近足した機器を外して直結する
分配器やレコーダーを最近つないだ場合は、いったん外して、壁の端子とテレビを1本のケーブルで直接つなぎます。直結で数字が戻れば、外した機器かそのつなぎ方が原因です。
5. ブースターの電源部を確認する
ブースターがある家では、電源部のプラグがコンセントに差さっているか、ランプが点いているかを見ます。電源部はテレビのそばや分電盤の近く、収納の中などに置かれていることが多い機器です。ランプが消えている、コンセントを差し直しても点かないなら、電源部かブースター本体の故障が考えられます。
6. ほかの部屋や近所の様子を確かめる
ほかの部屋のテレビの数字を見て、家中で下がっているかを確かめます。あわせて、近所の家でも映りが悪くなっていないか聞いてみると、家の設備の問題か、周りの電波の環境の問題かを分けやすくなります。マンションやアパートで共用のアンテナを使っている場合は、ここで管理会社や大家さんに連絡してください。
数字が0まで下がってまったく映らない場合は、地デジのアンテナレベル0の原因と確認手順で、場所ごとの切り分けをくわしく説明しています。
それでも戻らなければアンテナ側の不具合を疑う
ケーブルの差し直しや直結、電源の入れ直しを試しても数字が戻らず、家中のテレビで下がったままなら、原因は屋根の上のアンテナや屋外のケーブル、屋根裏などのブースターにあると考えられます。台風や雷のあとなど、きっかけがはっきりしているときほど、設備が実際に動いたり壊れたりしている可能性が高くなります。
アンテナの向きは、測定器で数字を見ながら少しずつ合わせる必要があり、目で見て向きを直すだけではうまくいきません。屋根の上の作業は転落の危険が大きいので、自分で上らないでください。ブースターも屋根裏や屋外の高い所に付いていることが多く、交換には機器の選び方と配線の知識が要ります。
ここまで試して直らない場合は、アンテナ本体の向きのずれ、ケーブル、ブースターの不具合が考えられます。原因の確認と見積もりは無料の業者が多いので、まずは業者に見てもらうのが早道です。相談するときは、いつから下がったか、その前に何があったか、地デジとBSのどちらか、家中かどうかを伝えると話が早く進みます。
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急に下がったアンテナレベルを直す修理費用の目安
費用は原因と作業の内容によって変わります。複数のアンテナ工事の費用を紹介するサイトの情報をもとにした、一般的な目安は次のとおりです。屋根の形や高さ、使う部材、業者によって金額は変わるため、作業の前に必ず見積もりを確認してください。
| 作業の内容 | 費用の目安 |
|---|---|
| 受信状態の点検・簡単な調整 | 無料〜10,000円前後(点検無料の業者もある) |
| アンテナの向きの調整・固定し直し | 3,000〜20,000円前後 |
| ケーブル・分配器の交換 | 10,000〜25,000円前後 |
| ブースター・電源部の交換 | 15,000〜40,000円前後(性能や地デジ・BS対応かで変動) |
| アンテナ本体の交換 | 20,000〜60,000円前後(種類や設置場所で変動) |
向きの調整だけで済めば比較的安く収まりますが、強風で金具が傷んでいる、雷でブースターが壊れているといった場合は、部品の交換費用が加わります。設置から10年以上たっているアンテナなら、部分的に直す場合と一式を交換する場合の両方の金額を出してもらって比べるのもひとつの方法です。見積もりのときに、追加料金がかかる条件があるかどうかも確認しておきましょう。くわしい原因別の費用はアンテナレベルが低い原因と対処法でもまとめています。
台風や雷が原因なら火災保険の対象になる場合も
台風・強風・雪・落雷などの自然災害でアンテナの向きがずれたり、ブースターが壊れたりした場合は、加入している火災保険の補償対象になることがあります。ただし、経年劣化による不具合は対象外です。補償されるかどうかや自己負担額は契約内容によって異なり、申請は契約者本人が保険会社に対して行います。必ず保険で直せるわけではないので、まずは契約内容を確認し、修理の前に破損した部分の写真を残しておきましょう。
アンテナレベルが急に下がったときによくある質問
しばらく待てば自然に戻りますか
雨や雪の最中にBSだけ下がっている場合は、天気が回復すれば戻ります。一方、台風や雷のあとに下がった場合や、晴れた日でも下がったままの場合は、設備が動いたり壊れたりしているので、待っても戻らないことがほとんどです。数日たっても戻らなければ点検を考えましょう。
テレビを買い替えれば直りますか
家中のテレビで同じように下がっているなら、原因はテレビではなくアンテナやブースターの側にあるので、買い替えても直りません。1台だけ下がっていて、配線を直結しても戻らないときに、テレビ本体の不具合を疑います。
ブースターを足せば元に戻りますか
アンテナの向きがずれている、ブースターが壊れているといった原因のまま新しいブースターを足しても、根本の問題は残ります。強くしすぎるとかえって映りが悪くなることもあるので、先に測定器でどこで弱くなっているかを確かめてもらうのが確実です。
まとめ
アンテナレベルが急に下がったときは、下がる前に何があったかと、家中か1台だけか、地デジかBSかを確かめると、原因の場所を絞り込めます。台風や強風のあとならアンテナの向きのずれ、雷のあとならブースターの故障、機器をつなぎ替えたあとなら室内の配線、近くに建物や基地局ができたあとなら電波の環境の変化がよくある原因です。
天気の回復を待ち、電源の入れ直し、ケーブルの差し直し、直結、ブースターの電源部の確認を試しても戻らなければ、屋根の上や屋根裏の設備の点検が必要です。屋根には上らず、受信レベルの測定から対応してくれるアンテナ工事の業者に点検と見積もりを頼みましょう。








