冬にテレビが映らなくなる原因で多いのは、BSアンテナへの雪の付着、冬の強い季節風によるアンテナの向きのずれ、冷え込みと雪解け水による屋外の接続部の不具合、大雪の停電のあとのブースターの電源の4つです。雪や風がおさまってすぐに戻るなら天候のせいですが、晴れて1日たっても映らないなら、屋根の上のアンテナや配線が傷んでいる可能性が高くなります。
まずは「BSだけか地デジもか」「天気が戻っても直らないか」の2つを確かめると、待てばよいのか修理を頼むべきかが分かります。
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冬にテレビが映らなくなる主な原因
冬のテレビの不調は、雪だけが原因とは限りません。風・寒さ・停電など、冬ならではの条件がいくつも重なります。屋外の原因から順に見ていきましょう。
BSアンテナに雪が付いて電波がさえぎられる
BS・CS放送は衛星から届く周波数の高い電波で、強い雨や雪の影響を受けやすい性質があります。ソニーのBSアンテナの取扱説明書でも、アンテナに雪が付いたり強い雨が降ったりすると電波が弱くなり、一時的に映像や音声が乱れることがあると書かれています。雪がやんでも、お皿(反射鏡)やコンバーターに雪や氷が残っていると、映らない状態が続きます。
冬の季節風でアンテナの向きがずれる
冬は北西からの冷たい季節風が吹く日が続きます。台風のような一度の強風ではなくても、強い風に何日もあおられるうちに、アンテナを固定している金具や支線(ワイヤー)が緩み、少しずつ向きがずれていくことがあります。地デジのアンテナは、送信所や中継局の方向から少しずれただけでもアンテナレベルが下がるため、「冬になってから映りが悪い日が増えた」というときはこの原因が考えられます。
雪解け水や冷え込みで接続部に水が入る
屋根の上や外壁を通るケーブルの接続部(接栓)は、防水キャップやテープで水が入らないようにしてあります。この防水が古くなっていると、昼に溶けた雪の水がしみ込み、夜の冷え込みで凍る、ということを繰り返して接触不良を起こします。アンテナの部品メーカーも、雨の多い地域では防水キャップの下に防水テープを巻くよう案内しています。水が入った接続部はさびて電波が弱まるため、乾いても元に戻らなくなることがあります。
大雪や暖房の使いすぎで停電したあとブースターが動いていない
大雪による停電や、暖房器具を一度に使ってブレーカーが落ちたあとに、家じゅうのテレビが映らなくなることがあります。ブースターを使っている家では、室内の電源部のスイッチやコンセントがきちんと戻っていないと、アンテナの電波が増幅されずに映らなくなります。
寒さそのもので壊れることは多くない
「寒すぎてアンテナが壊れたのでは」と心配する人もいますが、屋外で使う機器は寒さを前提に作られています。たとえばマスプロ電工の家庭用ブースターの取扱説明書では、屋外に付ける本体はマイナス20℃〜プラス50℃、室内に置く電源部はマイナス10℃〜プラス40℃の範囲で使うよう書かれています。寒い日に映らないときは、寒さそのものより、雪・風・水・停電のどれかが関わっていることがほとんどです。
症状から冬の原因を絞り込む
どの放送が、どんなタイミングで映らないかを見ると、原因の場所がおおよそ分かります。業者に相談するときにも伝えやすくなるので、次の表で当てはまるものを確認してみてください。
| 症状 | 考えられる原因 | 対応の目安 |
|---|---|---|
| 雪が降っている間だけBSが映らない | 雪による電波の減衰 | 天候の回復を待つ |
| 雪がやんでもBSだけ映らない | BSアンテナへの着雪・着氷、向きのずれ | 溶けるのを待ち、戻らなければ点検 |
| 風の強い日に地デジが途切れる | アンテナの揺れ、金具や支線の緩み | 風がやんでも続くなら点検 |
| 晴れても地デジのアンテナレベルが低いまま | 季節風や雪の重みによる向きのずれ | 向きの調整を業者に依頼 |
| 雪解けのころだけ映りが悪くなる | 接続部やケーブルへの水の侵入 | 屋外の配線の点検・交換 |
| 停電のあとから家じゅうの全部が映らない | ブースターの電源、テレビの設定 | 電源部のスイッチとランプを確認 |
| 1部屋のテレビだけ映らない | その部屋の配線やテレビ側の不具合 | 室内のケーブルと端子を確認 |
雪による不調をもっと詳しく知りたいときは雪でテレビが映らない原因と直し方!雪がやんでも戻らない時の対処法を、風の日だけ映りが悪いときは強風でテレビが映らない原因は?風の日だけ映りが悪い時の対処法をあわせて読んでみてください。
雪の多い地域と少ない地域で違う冬のトラブル
冬に起きやすいアンテナのトラブルは、住んでいる地域の冬の天気によっても変わります。
雪の多い地域では雪の重みと落雪に注意
日本海側や山あいなど雪の多い地域では、積もった雪の重みや屋根からの落雪で、アンテナやマスト(支柱)が曲がる・傾くといった被害が出やすくなります。雪下ろしの作業中にアンテナに当たって向きが変わることもあります。BSアンテナは着雪で映らなくなる日が多くなるため、衛星の方向が開けている範囲で、雪の当たりにくい場所に付け直すことも選択肢になります。
雪の少ない地域では乾いた季節風とたまの大雪に注意
関東など太平洋側の地域では、冬は晴れて乾いた北西の風が強く吹く日が多くなります。雪の重みより、風であおられ続けることによる金具の緩みや向きのずれが主な原因になります。また、数年に一度の大雪のときは、雪に慣れていない設置のままのアンテナに重い雪が積もり、曲がったり傾いたりすることがあります。
屋根に上らずに自分で確認できること
雪や凍結のある屋根に上るのはとても危険です。次の確認は、家の中と地上からできる範囲で行ってください。
1. 天気が戻るまで待つ
雪や強い風の最中は、何をしても戻らないことがあります。まずは天気がおさまるのを待ちます。
2. アンテナレベルを確認する
テレビの設定メニューにある「アンテナレベル(受信強度)」を見ます。晴れた日にも低いままなら、アンテナ側の不具合が疑われます。
3. ブースターの電源部を確認する
停電やブレーカーが落ちたあとなら、電源部のコンセントが差さっているか、スイッチとランプがついているかを見ます。
4. テレビの電源を入れ直す
テレビやレコーダーの電源プラグを抜き、少し待ってから差し直すと、表示が戻ることがあります。
5. 室内のケーブルを確認する
テレビの裏や壁の端子のケーブルが緩んでいないかを見ます。年末の大掃除で家具を動かしたあとは特に確認しましょう。
6. 地上や窓からアンテナを見る
近所の家のアンテナと向きがそろっているか、傾いていないか、BSアンテナに雪が残っていないかを見て、スマートフォンで撮っておきます。
反対に、雪の積もった屋根に上る、ベランダの手すりから身を乗り出す、お湯をかけて雪を溶かす、棒で雪をたたき落とすといったことはしないでください。転落のおそれがあるうえ、お湯は接続部に入って凍り、棒でたたくとアンテナの向きがずれてしまいます。
晴れても戻らないならアンテナ側の不具合を疑う
雪や風がおさまって1日ほどたっても映らない、アンテナレベルが晴れた日でも低いままという場合は、天候ではなくアンテナまわりが傷んでいると考えたほうがよいでしょう。冬に多いのは次のような不具合です。
- 季節風や雪の重みでアンテナの向きがずれた
- 金具や支線が緩んでアンテナが傾いた
- 屋外の接続部に水が入ってさびた
- ブースターや電源部が故障した
どれも屋根の上や高い場所での作業になるため、自分では直せません。特に冬は屋根が凍っていたり雪が残っていたりして、晴れていても危険です。ここまで試して直らない場合は、アンテナ本体・ケーブル・ブースターの不具合が考えられます。原因の確認と見積もりは無料の業者が多いので、まずは業者に見てもらうのが早道です。
※見積もりだけでもOK
アパートやマンションで、屋上などの共用アンテナで見ている場合は、アンテナは建物の設備です。自分で業者を呼ぶ前に、管理会社や大家さんに連絡しましょう。ベランダに自分で付けたBSアンテナは入居者の持ち物なので、修理は自分で依頼します。
冬のアンテナ修理の費用相場
冬の不調の修理費用は、向きの調整で済むか、部品や本体の交換が要るかで大きく変わります。下の表は、複数のアンテナ工事業者や工事紹介サイトの料金の情報をもとにした一般的な目安です。
| 作業内容 | 費用の目安 |
|---|---|
| 点検・現地調査 | 無料〜数千円程度 |
| 地デジ・BSアンテナの向きの調整 | 5,000円〜20,000円程度 |
| 屋外の接続部・ケーブルの交換 | 5,000円〜25,000円程度 |
| ブースターの交換 | 15,000円〜40,000円程度 |
| BSアンテナの交換(本体代込み) | 20,000円〜35,000円程度 |
| 地デジアンテナの交換(本体代込み) | 20,000円〜50,000円程度 |
| マストや支線を含めた建て直し | 30,000円〜60,000円程度 |
屋根の形や高さによっては高所作業の割増がかかることもあります。また、雪が積もっている間は屋根の上の作業ができず、雪が落ち着くまで工事を待つことがあります。大雪のあとは依頼が集中しやすいので、映らない状態が続くなら早めに見積もりを取っておくと、工事の順番を確保しやすくなります。見積もりでは、調整で直るのか交換が要るのか、出張費や追加料金がかかるのかを確認しておきましょう。
雪や風で壊れたときは火災保険の対象になることも
大雪や強風でアンテナが曲がった・倒れたという場合は、火災保険の補償の対象になる可能性があります。火災保険の対象になり得るのは、台風・強風・雪・落雷などの自然災害による破損です。ただし、次の点を必ず確認してください。
経年劣化は対象外
さびや古くなったことによる傷みは補償されません。冬に壊れていても、劣化が主な原因と判断されれば対象外です。
契約内容によって変わる
雪災や風災が補償に含まれているか、自己負担額がいくらかは、契約によって違います。
申請は契約者本人が行う
申請は契約者本人が保険会社に対して行います。業者には見積書や被害の写真の準備を手伝ってもらえることがあります。
支払われるかどうかや金額は保険会社の判断によるので、修理費がすべてまかなえるとは限りません。修理の前に被害の写真を撮り、保険証券で契約内容を確かめておきましょう。雪の被害での申請の流れは火災保険は雪害のアンテナ修理に使える?雪災の条件と申請手順で詳しく説明しています。
まとめ
冬にテレビが映らないときのポイントをまとめます。
- 雪や強い風の最中だけ映らないなら、天気が戻るのを待つ
- 晴れても戻らないなら、アンテナの向きのずれや接続部の傷みを疑う
- 停電のあとに全部映らないなら、ブースターの電源部を確認する
- 雪の多い地域は雪の重みと落雪、少ない地域は季節風に注意する
- 凍った屋根やベランダの手すりには上らない
- 自然災害の破損は火災保険の対象になり得るが、劣化は対象外で契約次第
冬は屋根が凍りやすく、自分で直そうとするのはとても危険です。晴れても映らない状態が続くときは、無理をせず業者に点検を頼みましょう。








