地デジのアンテナは、ベランダに付けても映ります。ただし条件があり、ベランダが送信所(電波塔・中継局)の方向に開けていること、その地域の電波が強めであること、手すりや周りの建物で電波が遮られないことの3つがそろっている必要があります。屋根の上より低い位置になるぶん受信レベルは下がるため、電波が弱い地域ではベランダだと映りが不安定になりがちです。
業者に頼む場合の費用は、ベランダへの地デジアンテナの取り付けでおよそ17,000円〜45,000円、平面タイプ(デザインアンテナ)なら22,000円〜60,000円程度が目安です。付けられるかどうかは実際にベランダで電波を測ると確実に分かるので、迷ったら先に現地調査を受けておくと失敗がありません。
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ベランダの地デジアンテナで映るかどうかを決める3つの条件
地デジの電波は、地上にある送信所や中継局から横向きに届きます。屋根の上なら周りの家より高い位置で受けられますが、ベランダは2階の高さが中心です。そのため、次の3つの条件がそろっているかどうかで、ベランダで映るかどうかが分かれます。
ベランダが送信所の方向に向いているか
地デジのアンテナは、受信する送信所や中継局の方向へ正面を向けて取り付けます。ベランダが送信所と反対側の面にあると、建物そのものが電波をさえぎってしまい、アンテナを向けることができません。ベランダが送信所の方向か、少なくとも横向きに開けている面にあることが前提になります。
また、地域によって電波の向き(水平偏波・垂直偏波)が違い、アンテナの取り付け方も変わります。自宅がどの送信所の電波を受けるのか、偏波はどちらかを先に調べておくと、ベランダで受信できそうかの見当がつきます。調べ方は地デジアンテナの方向の調べ方!中継局の探し方と偏波の見分け方で詳しく解説しています。
その地域の電波が強いか
送信所に近く電波が強い地域(強電界地域)なら、ベランダの高さでも十分に映ることが多くあります。送信所から離れた地域や山などの地形で電波が弱まる地域では、屋根の上なら映ってもベランダの高さでは受信レベルが足りないことがあります。中くらいの電波の地域では、感度の高いアンテナを選んだり、ブースターを足したりして映るようにするケースもあります。
手すりや周りの建物で電波が遮られないか
コンクリートや金属の手すりの内側にアンテナを置くと、手すりそのものが電波をさえぎります。送信所の方向に隣の家やマンションが建っている場合も、ベランダの高さでは電波が届きにくくなります。手すりより上か外側にアンテナを出せるか、送信所の方向が開けているかを確認しましょう。
| 確認すること | 映りやすい状態 | 映りにくい状態 |
|---|---|---|
| ベランダの向き | 送信所の方向に開けている | 送信所と反対側の面にある |
| 地域の電波の強さ | 送信所に近い・見通しがよい | 送信所から遠い・山や丘の陰 |
| 手すり・周りの建物 | 手すりより上に出せる・前方が開けている | 手すりの内側に置く・前に高い建物がある |
| 今の家の映り | 近所の家も壁面やベランダのアンテナで見ている | 近所の家は屋根の上に大きなアンテナを立てている |
近所の家のアンテナの付け方はひとつの目安になりますが、同じ地域でも家の位置や周りの建物で受信レベルは変わります。確実なのは、ベランダで実際に電波を測ってもらうことです。急いでテレビを見られるようにしたい場合は、即日対応の業者に相談すると早く解決できます。
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ベランダに付けられる地デジアンテナの種類
ベランダに付ける地デジアンテナは、主に平面タイプ(デザインアンテナ)と八木式アンテナの2つです。室内用や卓上用のアンテナをベランダに置く方法もありますが、屋外用ではない製品は雨風にさらす前提で作られていないため、ここでは屋外用の2種類を中心に比べます。
| 種類 | 向いている電波の強さ | ベランダでの特徴 |
|---|---|---|
| 平面タイプ(20素子相当) | 強電界〜中電界 | 薄い板の形で目立ちにくい。手すりや壁に付けやすく、風の影響も受けにくい |
| 平面タイプ(26素子相当) | 中電界〜弱電界 | 20素子相当より感度が高いぶん、ひと回り大きい。ブースター内蔵の製品もある |
| 八木式アンテナ | 強電界〜弱電界(素子数で選ぶ) | 感度は高いが前後に長く、ベランダでは場所をとる。手すりの外側に張り出しやすい |
アンテナメーカーの平面アンテナは、20素子相当が強・中電界向け、26素子相当が中・弱電界向けと分けて作られています。ベランダは屋根の上より受信レベルが下がりやすいので、電波が強い地域なら20素子相当、迷う地域なら26素子相当を選ぶのが一般的な考え方です。八木式アンテナは感度が高い一方で形が長く、ベランダの広さや見た目の面で平面タイプが選ばれることが多くなっています。
手すりの形に合う取り付け金具の選び方
ベランダにアンテナを付けるときは、手すりや壁にしっかり固定できる金具が欠かせません。金具は製品ごとに、取り付けられる手すりの形や太さ、厚みが決まっています。合わない金具を使うと固定が甘くなり、強風でアンテナが傾いたり落ちたりする原因になります。
| ベランダの形 | 主な金具 | 確認すること |
|---|---|---|
| 金属の格子・パイプの手すり | 手すりに挟んで固定する金具・パイプ用の金具 | パイプの太さや格子の間隔が金具の対応範囲に入っているか |
| コンクリートの壁と笠木(上のふた) | コンクリートフェンス用の金具 | 笠木の高さ・壁の厚みが対応範囲に入っているか |
| 手すりに付けられない場合 | 外壁に付ける金具・ベランダの床に置くスタンド | 外壁に穴をあけてよいか。スタンドは手すりより上に出せるか |
平面アンテナには壁面用の金具が付属していることが多いものの、ベランダの手すりに付けるには別売りの金具が必要になる場合があります。メーカーの取扱説明書で「対応する手すりの寸法」を確認してから購入しましょう。固定するときは金具が手すりに対して水平・垂直になるようにし、ネジにゆるみがないかを最後に確かめます。
アンテナからのケーブルを室内に引き込む方法も決めておく必要があります。エアコンの配管穴を通す方法や、窓のすき間に通せる薄型のケーブルを使う方法がありますが、すき間用のケーブルは信号が弱くなりやすいため、電波に余裕がない家では映りに影響することがあります。
戸建てと分譲マンションでそれぞれ確認すること
ベランダにアンテナを付けてよいかどうかは、住まいの形によって確認する相手が違います。
戸建ての場合
持ち家の戸建てなら、自分の判断でベランダに付けられます。気をつけたいのは、外壁に穴をあける場合の住宅の保証です。新築や築浅の家では、ハウスメーカーや工務店の保証の対象から外れないかを先に確認しておくと安心です。また、ベランダの向きと送信所の方向が合わない場合は、屋根の上や別の面の外壁のほうがよく映ることもあります。設置場所ごとの違いはテレビアンテナの設置場所はどこがいい?屋根上・壁面・屋根裏を比較で比べています。
分譲マンションの場合
分譲マンションのベランダ(バルコニー)は、多くの場合「共用部分」で、住んでいる人は専用に使う権利を持っている扱いです。そのため、手すりに金具を付けたり、アンテナを外側に張り出したりしてよいかは管理規約や使用細則で決まります。工事の前に規約を確認し、必要なら管理組合や管理会社に届け出ましょう。そもそもマンションに共同アンテナがある場合は、ベランダにアンテナを付けなくても壁のテレビ端子で地デジが見られるはずなので、映らない原因は建物側の設備にある可能性もあります。
賃貸のアパートやマンションでは、ベランダへのアンテナの設置を規約で禁止している物件も多くあります。撤去を求められたときの対応はアパートのベランダアンテナは禁止?撤去・移設の方法と工事費用をご覧ください。
自分で付けられる範囲と業者に頼んだほうがよい場合
ベランダは屋根の上より作業しやすいため、条件によっては自分で取り付けることもできます。ただし、映るかどうかと安全の両方を考えて線を引くことが大切です。
自分で付けてもよいケース
電波が強い地域で、ベランダが送信所の方向に開けており、手すりの内側から身を乗り出さずに金具を締められる場合は、自分で取り付けても大きな問題は起きにくいでしょう。テレビの「アンテナレベル(受信レベル)」の画面を見ながら向きを少しずつ動かし、数値が一番高い位置で固定します。作業は風が弱く晴れた日に行い、雨や強風の日は避けてください。
業者に頼んだほうがよいケース
次のような場合は、無理をせず業者に任せるほうが安全で、結果的に早く映るようになります。
- 手すりの外側に身を乗り出さないと金具を締められない
- 2階以上で、アンテナや工具を落とすと下の人や車に当たるおそれがある
- 電波が弱めの地域で、向きを合わせても受信レベルが足りない
- ブースターや分配器を足して、複数の部屋のテレビにつなぎたい
- 外壁に穴をあけて配線を引き込む必要がある
業者に頼むと、ベランダや屋根の上などの候補で電波を測り、どこに付ければ安定して映るかを提案してもらえます。ベランダでは受信レベルが足りないと分かった場合も、その場で別の設置場所を相談できるのが利点です。
ベランダの地デジアンテナ工事の費用相場
ベランダへの地デジアンテナの取り付けを業者に頼む場合の費用は、アンテナの種類と、ブースターや配線工事の有無で変わります。下の表は、アンテナ工事の料金を紹介している複数の情報をもとにした一般的な目安です(アンテナ本体と基本の取り付け費を含む)。
| 工事の内容 | 費用の目安 |
|---|---|
| 八木式アンテナをベランダに取り付け | 17,000円〜45,000円程度 |
| 平面タイプ(デザインアンテナ)をベランダに取り付け | 22,000円〜60,000円程度 |
| ブースターの追加 | 15,000円〜30,000円程度 |
| 古いアンテナの撤去・処分 | 3,000円〜15,000円程度 |
自分で取り付ける場合は、平面アンテナ本体と手すり用の金具、ケーブルを合わせて、数千円から2万円台程度が目安です。ただし、付けてみて映らなかった場合は買い直しや業者への依頼が必要になり、かえって高くつくこともあります。
業者の見積もりを比べるときは、アンテナ本体・金具・ケーブル・調整費が含まれているか、出張費や高所作業費が別にかからないかを確認しましょう。工事後の保証の年数も業者によって違うので、あわせて見ておくと安心です。
ベランダのアンテナを長く使うための注意点
ベランダのアンテナは手が届く場所にあるぶん、点検しやすいのが利点です。台風や強風の前には、金具のネジがゆるんでいないか、アンテナの向きがずれていないかを目で見て確かめておきましょう。向きが少しずれただけでも、受信レベルが下がって映りが悪くなることがあります。
海に近い地域では、潮風で金具やネジが錆びやすくなります。錆が目立ってきたら、固定が弱くなる前に金具の交換を検討してください。洗濯物や布団、目隠しのシートがアンテナの前をふさぐと、そのあいだだけ映りが悪くなることもあるので、干す位置にも気をつけましょう。
まとめ
地デジのアンテナは、条件がそろえばベランダでも十分に映ります。
- ベランダが送信所の方向に開けていて、電波が強めの地域なら映りやすい
- 手すりの内側に置くと電波が遮られやすいので、手すりより上か外側に出す
- 強・中電界なら平面アンテナの20素子相当、迷う地域なら26素子相当が目安
- 金具は手すりの形と寸法に合うものを選び、しっかり固定する
- 分譲マンションは管理規約を確認し、賃貸は規約で禁止されていることが多い
- 業者に頼む場合の費用は17,000円〜60,000円程度。ブースターがあると追加になる
「うちのベランダで映るのか知りたい」「身を乗り出す作業は不安」というときは、無料の現地調査で電波を測ってもらい、付けられる場所と費用をまとめて確認するのが近道です。
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