BSアンテナが壊れても、NHKの受信料は自動では変わりません。修理せず今後BSを見ないと決めた場合は、NHKの受信料の窓口に届け出て衛星契約から地上契約へ変えると、2か月払いで1,700円(年間で約1万円)安くなります。ただし先に「本当に故障か」と「直すか撤去するか」を決めることが大切です。BSを見続けたいなら直す、見ないなら壊れたアンテナを撤去してから届け出る、の順に進めましょう。
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BSアンテナが故障したときの受信料の仕組み
戸建て住宅のBSアンテナが壊れて衛星放送が映らなくなると、「見られないのに衛星契約の受信料を払い続けるの?」と気になる方は多いと思います。まずは受信料がどう決まるのか、基本の仕組みを押さえておきましょう。
受信料は「見ているか」ではなく「受信できる設備があるか」で決まる
NHKの受信契約は、実際に番組を見ているかどうかではなく、放送を受信できる設備があるかどうかで種類が決まります。BSを受信できる設備がある世帯は衛星契約、地上波だけを受信できる世帯は地上契約です。
BSアンテナが壊れても、テレビやアンテナが家にある以上、何も届け出なければ衛星契約のまま請求が続きます。修理や交換をせず今後BSを受信しないと決めたときに、NHKの受信料の窓口へ連絡して地上契約への変更を申し出る、という流れになります。
衛星契約と地上契約の受信料の差額
口座振替・クレジットカードの2か月払いで比べると、差額は次のとおりです(2023年10月の改定後の額。最新の額はNHKの公式案内で確認してください)。
| 契約の種類 | 2か月払い | 月あたり | 年間(目安) |
|---|---|---|---|
| 地上契約 | 2,200円 | 約1,100円 | 約13,200円 |
| 衛星契約 | 3,900円 | 約1,950円 | 約23,400円 |
| 差額 | 1,700円 | 約850円 | 約10,200円 |
BSを見ないと決めたのに手続きを先延ばしにすると、その間も衛星契約の額が引き落とされます。逆に、BSを見続けたいなら地上契約に変える理由はないので、アンテナを直す方向で考えましょう。
地上契約に変えられないことが多いケース
近いうちに直してまたBSを見る予定がある
一時的に映らないだけで、修理や交換をしてまたBSを見るつもりなら、衛星契約のままにしておくのが自然です。直したあとに改めて衛星契約へ戻す手間もかかります。
マンションの共同アンテナからBSが届いている
集合住宅で建物の共同受信設備からBSの電波が部屋の端子まで来ている場合は、自分の部屋のアンテナとは関係なく衛星放送を受信できる状態です。この場合は衛星契約の対象になることが一般的です。
地上波を受信できるテレビは残っている
今回の話は衛星契約から地上契約への変更で、NHKの解約ではありません。地上波を受信できるテレビや録画機がある限り、地上契約は続きます。
BSアンテナが故障したら直すか撤去するかを先に決める
受信料の手続きより先に決めておきたいのが、壊れたBSアンテナを直すのか、撤去するのかです。どちらにしても屋根やベランダの外側での作業になり、どちらを選ぶかでNHKへの届け出が要るかどうかも変わります。
まず本当に故障かを確かめる
BSが映らない原因は、アンテナの故障だけではありません。大雨や大雪のときだけ映らないなら、天気が回復すれば戻ることがほとんどです。テレビの「アンテナ電源(BS・CS)」の設定が切れている、ケーブルが抜けかけている、といった家の中の原因もあります。確認の順番はBSアンテナ故障の確認手順にまとめています。
天気が良いのに全部のBSチャンネルが映らない、どの部屋のテレビでも映らない、という場合は、アンテナの向きのずれ、コンバーターの故障、ケーブルやブースターの不具合が疑われます。
直すか撤去するかの目安
判断の目安を表にまとめました。費用は一般的な目安で、屋根の形や作業の内容で変わります。
| 状況 | 向いている対応 | 費用の目安(税込) | NHKへの届け出 |
|---|---|---|---|
| 台風や強風のあと向きがずれた | 角度の調整と金具の締め直し | 8,000円〜15,000円程度 | 不要(衛星契約のまま) |
| 本体やコンバーターが壊れた・10年以上使っている | 4K8K対応のアンテナに交換 | 20,000円〜40,000円程度 | 不要(衛星契約のまま) |
| BSはほとんど見ない | アンテナを撤去 | 5,000円〜20,000円程度 | 地上契約への変更を申し出る |
| BSを見ないが撤去もしない | 壊れたまま残す | 0円 | 窓口の案内に従う |
BSを見続けたいなら、受信料は変えずにアンテナを直すのがいちばん早道です。修理と交換の費用の内訳はBSアンテナの修理費用と交換の相場で詳しく説明しています。
BSを見ないと決めた場合も、壊れたアンテナを屋根に残しておくのはおすすめしません。風を受けやすいお椀形のアンテナは、金具がさびていると強風で外れることがあるからです(くわしくは後の「放置しないほうがよい理由」の章で説明します)。
自分で直そうとせず業者に見てもらう
BSアンテナの向きは少しずれるだけで映らなくなるほどシビアで、屋根の上での調整や取り外しは転落の危険もあります。天気・テレビの設定・配線を確かめても直らない場合は、アンテナ本体・コンバーター・ケーブル・ブースターの不具合が考えられます。原因の確認と見積もりは無料の業者が多いので、まずは見てもらい、直す費用を聞いてから直すか撤去するかを決めると無駄がありません。
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BSを見ないと決めたときの衛星契約の変更の流れ
アンテナを直さずBSを見ないと決めたら、早めに手続きを進めましょう。手続きの細かい方法や必要な書類は変わることがあるので、最終的にはNHKの受信料の窓口の案内に従ってください。
1. 家の中のBSを受信できる設備を整理する
BSアンテナを撤去するか、壊れたまま残すかを決めます。マンションの共同アンテナのように、自分のアンテナ以外からBSが届いていないかも確かめておきます。今後アンテナを直す予定がないことを、家族の間で決めておくと窓口で説明しやすくなります。
2. NHKの受信料の窓口に連絡する
NHKふれあいセンターなど受信料の窓口に、BSアンテナが壊れて衛星放送を受信できなくなったこと、直す予定がないこと、地上契約への変更を希望することを伝えます。地上波はこれまでどおり見ることもそのまま伝えましょう。
3. 案内に沿って届け出る
窓口の案内に沿って、届出書の提出などの手続きをします。請求額が地上契約の額に変わったかは、口座振替やクレジットカードの明細で確かめておくと安心です。
地デジのアンテナも外してテレビそのものを手放す場合は、衛星契約の変更ではなくNHKの解約の話になります。解約の条件と手順はアンテナ撤去でNHKは解約できるかで説明しています。
故障したBSアンテナを放置しないほうがよい理由
受信料の手続きが済んでも、壊れたBSアンテナを屋根やベランダに付けたままにしておくと、建物の傷みや近所とのトラブルにつながることがあります。
屋根やベランダの壊れたアンテナを放置する危険
BSアンテナはお椀のような形をしているため、魚の骨のような形の地デジアンテナ(八木式アンテナ)より風を強く受けます。
強風で外れて落ちる
金具や屋根馬がさびていると、強風や雪の重みでアンテナごと外れ、屋根瓦を割ったり、地面に落ちて人や車に当たったりするおそれがあります。
外壁や雨どいを傷める
ベランダの手すりや外壁の金具がぐらつくと、風で揺れたアンテナが外壁に当たり、外壁材や防水を傷めることがあります。
ケーブルから雨水が入る
ケーブルの被覆が破れていると、雨水がケーブルを伝って分配器やブースターの電源部に入り、故障の原因になることがあります。
劣化したアンテナの見分け方と交換の時期はBSアンテナの寿命と交換時期のサイン、台風の前にできる備えはBSアンテナの台風対策で解説しています。
自分で外すのと業者に頼むのとの違い
費用を抑えるために自分で外そうと考える方もいますが、高所作業には大きな危険があります。違いを表にまとめました。
| 比べること | 自分で作業する | アンテナ工事業者に頼む |
|---|---|---|
| 費用 | 工具代と処分代だけ | 工事費がかかる |
| 安全 | 屋根やはしごから落ちる危険が大きい | 安全装備をして作業する |
| 地デジへの影響 | 配線を間違えると地デジまで映らなくなる | ブースターや分配器も合わせて確認する |
| 処分 | 自治体のごみの出し方を調べて出す | 古いアンテナや金具を回収してもらえることが多い |
| 仕上がり | 穴の防水が不十分だと雨漏りのもとになる | 防水処理まで行い保証が付くことが多い |
屋根の上のアンテナは、慣れていない人が登ると滑り落ちる危険が高い場所です。撤去の費用の相場はBSアンテナの撤去費用相場、取り外したアンテナの捨て方はBSアンテナの撤去から処分までの手順にまとめています。
BSアンテナの故障と受信料についてよくある質問
アンテナが壊れた証明書をNHKに出す必要はありますか?
NHKの受信料の案内では、アンテナの故障や撤去の証明書を出すようにとは書かれていません。ただし、窓口で受信の状況を聞かれることはあるので、事実どおりに伝えましょう。事実と違う届け出をすると割増金の対象になることがあるとNHKは案内しています。何を確認されるかは窓口で聞いておくと確実です。
雨や雪で一時的に映らないときも地上契約に変えられますか?
大雨や大雪のときにBSが映らなくなるのは、雨や雪で電波が弱まるためで、アンテナの故障ではありません。天気が回復して映るなら設備は使える状態なので、契約を変える理由にはなりません。晴れてもエラーが消えないときは、向きのずれやコンバーターの故障などを疑いましょう。故障の見分け方はBSアンテナの故障症状と原因の判別法を参考にしてください。
直してまたBSを見ることになったらどうすればいいですか?
アンテナを直したり新しく付けたりしてBSを受信できるようになったら、衛星契約に戻す届け出が必要です。BSを見る予定が少しでもあるなら、地上契約に変える前に修理の見積もりを取って比べてみましょう。
故障の修理に火災保険は使えますか?
台風・強風・雪・落雷などの自然災害でアンテナが壊れた場合は、火災保険の補償の対象になることがあります。経年劣化による故障は対象外で、使えるかどうかは契約内容しだいです。申請は契約者本人が保険会社に行います。必ず無料で直せるわけではないので、まずは保険会社に補償の範囲を確認しましょう。
まとめ
BSアンテナが壊れても受信料は自動では変わらず、BSを見ないと決めて届け出たときに衛星契約から地上契約へ変わります。差額は2か月払いで1,700円、年間で約1万円です。
- 天気・テレビの設定・配線を確かめて本当に故障か見極める
- BSを見続けたいなら直す、見ないなら撤去を考える
- 見ないと決めたらNHKの受信料の窓口に連絡する
- 壊れたアンテナは強風で外れる前に撤去か交換をする
直すか撤去するか迷うときは、業者に原因と費用を見てもらってから決めると、受信料と工事費の両方で損をしにくくなります。








