テレビのブースターは、テレビの近くに置く室内用なら自分で取り付けられます。壁のテレビ端子から来たケーブルをブースターの「入力」に、ブースターの「出力」からテレビへつなぎ、電源を入れるだけです。一方、家じゅうのテレビの映りを良くする屋外用(屋根の上・屋根裏)のブースターは、高所作業と利得の調整が必要なので業者に頼むのが安全です。業者に頼む場合の費用は、本体と工事費を合わせて15,000円〜45,000円程度が目安です。
「どの部屋のテレビも映りが悪い」「室内用を付けても直らなかった」という場合は、アンテナ側の点検も含めて業者に見てもらうと早く解決します。
※見積もりだけでもOK
テレビのブースターは室内用と屋外用で取り付け方が違う
ブースターには大きく分けて室内用と屋外用があり、取り付ける場所も、自分でできるかどうかも違います。まずは自分の家に必要なのがどちらなのかを確かめましょう。
| 種類 | 取り付ける場所 | 効果がある範囲 | 自分で付けられるか |
|---|---|---|---|
| 室内用(卓上型) | 壁のテレビ端子とテレビの間 | つないだテレビ1台(その部屋だけ) | 付けられる |
| 屋外用(電源分離型) | 増幅部は屋根の上のアンテナの下や屋根裏、電源部は屋内のコンセントの近く | 家じゅうのテレビ | 業者に頼むのが安全 |
| ラインブースター | アンテナの近くのケーブルの途中 | 家じゅうのテレビ(補助的) | 屋外に付ける場合は業者に頼むのが安全 |
室内用は電源と一体になった小さな箱で、置くだけで使えます。ただし増幅できる量は屋外用より小さく、つないだテレビにしか効きません。家じゅうのテレビが映りにくいなら、室内用をいくつも買うより、アンテナの近くに屋外用を1台付けるほうが効果的です。
そもそもブースターが必要かどうか迷っている場合は、テレビのブースターは必要か?いらない家との違いと設置費用で判断のポイントをまとめています。
室内用ブースターを自分で取り付ける手順
室内用ブースターの取り付けは、ケーブルを2本つなぎ替えるだけの作業です。製品によって端子の名前や電源の入れ方が少しずつ違うので、実際には付属の取扱説明書を見ながら進めてください。一般的な流れは次のとおりです。
- テレビの電源を切り、コンセントからも抜いておく
- 壁のテレビ端子からテレビにつながっているケーブルを、テレビ側から外す
- 壁の端子から来たケーブルを、ブースターの「入力(IN)」と書かれた端子につなぐ
- 付属のケーブルなどで、ブースターの「出力(OUT)」とテレビのアンテナ端子をつなぐ
- ブースターの電源をコンセントにつなぎ、ランプが点くことを確かめる
- テレビの電源を入れ、設定画面でアンテナレベル(受信強度)を確かめる。映らないチャンネルがあれば初期スキャンをやり直す
入力と出力を逆につながない
いちばん多い失敗が、入力と出力の取り違えです。逆につなぐと電波が増幅されず、かえって映らなくなります。ケーブルを差し込む前に、端子の横の表示を必ず確かめましょう。
利得は小さめから合わせる
利得(増幅の強さ)を切り替えられる製品は、最初は小さめにしておき、アンテナレベルを見ながら少しずつ上げます。強くしすぎると電波が大きすぎる状態になり、ブロックノイズや映らないチャンネルが出ることがあります。利得の合わせ方はブースターの調整方法とは?利得とATTの合わせ方で詳しく解説しています。
ケーブルは短く、しっかり差し込む
総務省の東海総合通信局は、ブースターまわりのケーブルを余らせて巻いたままにしたり、接続がゆるんでいたりすると、ブースターが異常発振して周りの無線に妨害を与える原因になると注意を呼びかけています。ケーブルは必要な長さのものを使い、接続部分は奥までしっかり差し込みましょう。
屋外用ブースターの取り付けは業者に頼むべき理由
屋外用ブースターは、アンテナで受けた電波がケーブルで弱くなる前に増幅できるよう、アンテナの近くに増幅部を付け、屋内に電源部を置くのが基本です。理屈は簡単ですが、実際の作業には次のような難しさがあります。
屋根の上や屋根裏での作業になる
増幅部はアンテナを支えるマストや屋根裏に付けるため、高所や足場の悪い場所での作業になります。屋根からの転落や、屋根裏で天井を踏み抜く事故のおそれがあり、慣れていない人にはおすすめできません。
防水処理と配線のやり直しが必要
屋外の接続部分から雨水が入ると、ブースターやケーブルが傷んで映らなくなる原因になります。また、電源部はケーブルを通して増幅部に電気を送るので、途中に分配器がある家では、電気を通す種類の分配器かどうかや、電源部をどこにつなぐかも決めなければなりません。家の配線がどうなっているか分からないまま付けると、電気が届かず動かないことがあります。
測定器で受信レベルを確かめながら調整する
業者はレベルチェッカーなどの測定器で、ブースターに入る前と後の電波の強さを測りながら利得を合わせます。テレビのアンテナレベル表示だけで屋外用を調整するのは難しく、強すぎても弱すぎても映りが悪くなります。
どこに付けるのが効果的かは、アンテナの位置や配線の通り道で変わります。設置場所ごとの違いはブースターの設置場所はどこ?屋根上・屋根裏・室内の違いを参考にしてください。
※工事後のチャンネル設定まで対応
取り付ける前に確かめておきたい3つのこと
ブースターを買う前、業者に頼む前に、次の3つを確かめておくと、むだな出費を防げます。
映りが悪いのは全部の部屋か一部の部屋か
1部屋だけ映りが悪いなら、その部屋のケーブルや端子の不具合、または室内用ブースターで足りる可能性があります。全部の部屋で映りが悪いなら、アンテナの向きのずれや劣化、屋外用ブースターの故障など、家全体に関わる原因を疑います。
今の家にブースターがすでに付いていないか
屋根裏やテレビの裏に、すでにブースターの電源部が置かれている家もあります。その場合は新しく足すより、今のブースターの故障や寿命を疑うほうが先です。電源部のコンセントが抜けていたり、スイッチが切れていたりするだけのこともあります。
BS・CSも増幅する必要があるか
ブースターには地デジだけを増幅するものと、地デジとBS・CSの両方を増幅するものがあります。BS・CSも映りが悪いなら両対応のものを選ぶ必要があります。4K・8Kの放送を見るなら、それに対応した製品かどうかも確かめましょう。
ブースター取り付けの費用相場
ブースターを自分で付けるか業者に頼むかで、費用は大きく変わります。下の表は、家電の通販サイトやアンテナ工事業者の料金表など複数の情報をもとにした一般的な目安です。
| 内容 | 費用の目安 |
|---|---|
| 室内用ブースターを自分で取り付ける(本体代のみ) | 数千円〜15,000円程度 |
| 屋外用ブースターを業者に新しく付けてもらう(本体+工事費) | 15,000円〜45,000円程度 |
| 地デジとBS・CSの両方を増幅するブースターにする場合 | 地デジ用より数千円程度高くなる例が多い |
| 高所作業や配線の引き直しが必要な場合の追加 | 数千円〜15,000円程度 |
| アンテナの新設や交換と同時に付ける場合の追加分 | 10,000円〜30,000円程度 |
業者の料金表では、地デジ用ブースターの設置を2万円前後で案内している例がよく見られます。ただし、屋根の勾配が急な家や3階建て、分配器の交換が必要な家では追加の費用がかかることがあります。見積もりのときは、本体代・取り付け・調整・出張費がすべて含まれているかを確かめましょう。
アンテナの交換や新設を考えているなら、ブースターも同じ日に付けてもらうと、高所作業や出張が1回で済み、別々に頼むより割安になりやすいです。
取り付けても映りが良くならないときは
ブースターを付けても映りが変わらない、かえって悪くなったという場合は、次のような原因が考えられます。
| 症状 | 考えられる原因 | まず試すこと |
|---|---|---|
| 付ける前より映らなくなった | 入力と出力の取り違え、利得の上げすぎ | 接続を確かめ、利得を下げてみる |
| アンテナレベルがほとんど上がらない | アンテナそのものの向きのずれや劣化 | アンテナの点検を業者に頼む |
| 一部のチャンネルだけ映らない | 電波が強すぎる、またはその局の電波が弱い | 利得を合わせ直し、初期スキャンをやり直す |
| ブースターのランプが点かない | 電源が入っていない、電源部の故障 | コンセントとスイッチを確かめる |
ブースターは届いた電波を強くする機器で、アンテナが電波をうまく受けられていないときは効果が出ません。アンテナが傾いていたり、古くなっていたりする場合は、ブースターより先にアンテナの調整や交換が必要です。自分で原因が分からないときは、受信レベルを測ってもらうのが確実です。
まとめ
テレビのブースターの取り付けは、室内用か屋外用かで自分でできるかどうかが分かれます。
- 室内用は、壁の端子からのケーブルを「入力」に、「出力」をテレビにつなぐだけで自分で付けられる
- 入力と出力の取り違えと、利得の上げすぎに気をつける
- 屋外用は高所作業・防水処理・測定器での調整が必要なので、業者に頼むのが安全
- 業者に頼む費用は、本体と工事費を合わせて15,000円〜45,000円程度が目安
- アンテナの交換や新設と同じ日に付けてもらうと割安になりやすい
- 付けても映りが良くならないなら、アンテナ側の不具合を疑う
「家じゅうのテレビの映りが悪い」「室内用を付けても直らない」というときは、アンテナとブースターをまとめて点検してもらい、必要な工事と費用を見積もりで確かめるのが近道です。
※見積もりだけでもOK








