NHKや日本テレビ・フジテレビなどは映るのに、TOKYO MX(リモコンの9ch)だけ映らない。そんなときの原因は、大きく分けて「チャンネル設定がMXの電波を拾えていない」か「MXの電波だけが弱く、アンテナに十分届いていない」のどちらかです。
TOKYO MXは東京スカイツリーの物理16chで送信している東京都の局で、TOKYO MXの公式案内では受信できる範囲の目安をスカイツリーから半径約50kmとしています。在京の広域局とは送信出力が違うため、同じアンテナでもMXだけアンテナレベルが低くなることがあります。まずはテレビの再スキャンを試し、それでも映らなければアンテナの向き・性能やブースターの見直しが必要です。
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TOKYO MXだけ映らないのはなぜ?ほかの局との違い
TOKYO MXは、東京都を放送対象地域とする地上デジタル放送の局です。NHKや日本テレビ・TBS・フジテレビ・テレビ朝日・テレビ東京といった関東の広域局と同じく東京スカイツリーから電波を出していますが、いくつか違いがあります。この違いが「MXだけ映らない」という症状につながります。
| 項目 | TOKYO MX | 関東の広域局(NHK・民放キー局) |
|---|---|---|
| リモコン番号 | 9 | 1・2・4・5・6・7・8 |
| 送信所(親局) | 東京スカイツリー(物理16ch) | 東京スカイツリー |
| 放送対象地域 | 東京都 | 関東一円 |
| 受信できる範囲の目安 | スカイツリーから半径約50km | 関東の広い範囲(中継局も多い) |
| 送信出力 | 広域局とは異なる | MXとは異なる |
TOKYO MXの公式の受信Q&Aでは、広域局とMXのアンテナレベルが違うのは送信出力の違いによるもので、受信する場所によってレベルに差が出ると説明されています。つまり、ほかの局がぎりぎり映っている家では、MXだけが映らないレベルまで下がっていることがあるのです。
東京都外ではもともと電波が弱めになりやすい
公式の案内では、地上波の受信エリアは東京都全域と、埼玉県・千葉県・神奈川県・茨城県の一部とされています。東京都の西部(多摩・八王子・青梅・奥多摩など)と伊豆諸島は中継局でカバーし、栃木県・群馬県・山梨県・静岡県の一部はケーブルテレビでの視聴になります。神奈川県や埼玉県・千葉県でも、スカイツリーから離れるほどMXの電波は弱くなり、エリア内でも電波の届き方によっては受信できない場合があると公式でも案内されています。
どの局でも同じですが、特定の局だけ映らない症状の一般的な考え方は地デジで特定のチャンネルだけ映らない原因と対処法でも解説しています。
TOKYO MXが映らない主な原因
MXだけ映らない原因は、症状とタイミングである程度しぼり込めます。下の表で、自分の家に近いものを探してみてください。
| 症状・きっかけ | 考えられる原因 | まず試すこと |
|---|---|---|
| 9chを押しても何も出ない・別の局が出る | チャンネルスキャンでMXが登録されていない | 地域設定の確認と再スキャン |
| 引っ越し・テレビの買い替え後から映らない | 地域設定のずれ・スキャン未実施 | 地域設定を東京都にして再スキャン |
| 前から一度も映ったことがない | アンテナが別の方向を向いている・電波が弱い地域 | アンテナレベルの確認 |
| 急に映らなくなった | 台風などでのアンテナのずれ・破損やケーブルの断線 | ほかの局のレベルも下がっていないか確認 |
| 部屋によって映るテレビと映らないテレビがある | 分配による電波の低下・ブースターの不足 | 映らない部屋のアンテナレベルを確認 |
| 天気や時間帯で映ったり映らなかったりする | 遠距離受信・ビル陰で電波がぎりぎり | 晴れた日と悪い日のレベルを比べる |
チャンネルスキャンでMXが登録されていない
もっとも手軽に直せるのがこのケースです。テレビの地域設定が東京都以外になっていたり、MXの電波が弱いときにスキャンしたりすると、9chにMXが登録されないことがあります。TOKYO MXの公式でも、映らない場合はまずテレビの「オートスキャン(再スキャン)」をして再設定するよう案内しています。
アンテナがスカイツリー以外の方向を向いている
関東では、地域によって近くの中継局や県のテレビ局の送信所に向けてアンテナを立てている家があります。その場合、広域局やその県の局は映っても、スカイツリーからしか届かないMXの電波はうまく受信できません。公式の案内では、アンテナは東京スカイツリーか、いちばん受信状態のよい中継局に向けるよう書かれています。自分の家のアンテナがどちらを向いているかを確かめる方法は地デジアンテナの方向の調べ方で解説しています。
MXの電波だけが弱く、アンテナの性能が足りない
スカイツリーから遠い地域や、近くに高い建物があってビル陰になる場所では、MXの電波がもともと弱くなります。ほかの局が映る程度の小さなアンテナやデザインアンテナでは、MXを受信するには性能が足りないことがあります。この場合は、より感度の高いアンテナへの交換や、設置する高さ・場所の変更が必要になることがあります。
分配で電波が弱くなっている・ブースターの調整が合っていない
公式の受信Q&Aでは、家の中で受信できるテレビとできないテレビがある場合、アンテナからの距離や分配の数が増えることで受信レベルが下がっていることがあり、その場合はブースターの設置が必要と説明されています。また、ほかの局の受信レベルが高すぎる場合も調整が必要とされています。電波は弱すぎても強すぎても映りが悪くなるため、ブースターの調整には測定器での確認が欠かせません。
アンテナの破損やケーブルの断線
以前は映っていたMXが急に映らなくなったなら、台風や強風でアンテナの向きがずれた、ケーブルが切れた、テレビを動かしたときに接続がゆるんだといった原因が考えられます。公式のQ&Aでも、受信状態が急に悪くなった原因として、アンテナの破損や接続不良、近くの建設工事などが挙げられています。もともと電波が弱めのMXは、こうした変化の影響をほかの局より先に受けやすい局です。
TOKYO MXが映らないときに自分で試せる対処法
業者に連絡する前に、家の中で安全にできることを手間の少ない順に試しましょう。屋根に登ってアンテナを動かすのは転落の危険があるので、自分ではしないでください。
1. 地域設定を確認して再スキャンする
テレビの設定メニューで地域設定(郵便番号や都道府県)が今の住所になっているかを確認し、地デジのチャンネルスキャンをやり直します。メニューの名前は「再スキャン」「初期スキャン」「チャンネル設定」などメーカーによって違うので、取扱説明書で確認してください。東京都外に住んでいる場合は、スキャンのあとに9chにMXが入っているか、ほかの番号に登録されていないかも確認しましょう。
2. MXのアンテナレベルを確かめる
設定メニューのアンテナレベル(受信強度)の画面で、MXの数値を確認します。物理チャンネルを指定して確かめる機種では、スカイツリーから受信している家なら16chを選びます。中継局から受信している地域では物理チャンネルが違うことがあります。ほかの局の数値と比べて、MXだけ低いのか、全部の局が低いのかを見ておくと、原因をしぼり込めます。全部の局が低いときは弱電界地域に向くアンテナの選び方も参考になります。
3. レコーダーだけ映らないなら、レコーダー側も再スキャンする
テレビではMXが映るのに、レコーダーで録画できない・レコーダーの画面だけ映らないという場合は、レコーダーのチャンネル設定が済んでいない可能性があります。レコーダーにもテレビとは別にチャンネル設定があるので、レコーダー側でも地域設定と再スキャンをしてください。配線が「壁の端子からレコーダー、レコーダーからテレビ」の順になっているかも確認しましょう。
4. ケーブルを差し直して電源を入れ直す
壁の端子・分波器・テレビやレコーダーの背面のケーブルを一度抜いて、しっかり差し直します。ネジ式の端子はゆるみがないかも見てください。そのあと、テレビの電源プラグを抜いて数分おいてから差し直し、もう一度MXを映してみます。
5. ほかの部屋のテレビでも映らないか確かめる
別の部屋のテレビでMXが映るなら、映らないテレビの設定や周りの配線が原因です。家中のテレビでMXだけ映らないなら、アンテナやブースターなど家全体の設備に原因があると考えられます。
マンション・アパートの場合は管理会社に確認する
マンションやアパートでは、屋上のアンテナや建物のブースターは共用の設備で、ケーブルテレビ経由で配信されている建物もあります。公式の案内でも、どの方法で受信しているか分からないときは管理会社や管理組合に問い合わせるよう書かれています。部屋の中の設定や配線を確かめても映らないときは、自分で業者を呼ぶ前に管理会社や大家さんに相談しましょう。
それでもTOKYO MXが映らないならアンテナ側の不具合
再スキャンや配線の確認をしても、MXだけアンテナレベルが低いまま、または0のままなら、テレビの設定ではなくアンテナ側に原因があると考えられます。特に次のような場合は、家の中の操作では直りません。
- 家中のテレビでMXだけ映らない(戸建ての場合)
- 以前は映っていたのに台風や強風のあとから映らない
- アンテナがスカイツリー以外の方向を向いている
- アンテナやブースターを付けてから10年以上たっている
- ほかの局も天気によって映りが悪くなる
こうした場合は、アンテナの向きの調整、より感度の高いアンテナへの交換、ブースターの取り付けや調整が必要になることがあります。どれが合うかは、MXの電波がアンテナの位置でどれくらい届いているかを測ってみないと判断できません。原因の確認と見積もりは無料の業者が多いので、まずは業者に測ってもらうのが早道です。
※見積もりだけでもOK
業者に相談するときは「NHKや民放は映るが、TOKYO MX(9ch)だけ映らない」「いつから映らないか」「アンテナレベルの数値」を伝えると話が早く進みます。測定器でMXの電波を測ってもらえば、向きの調整で済むのか、アンテナの交換やブースターが必要なのかが分かります。
TOKYO MXを映すための工事の費用相場
費用は原因と工事の内容で変わります。下の表は、複数のアンテナ工事の情報をもとにした一般的な目安です。屋根の形や高さ、使う部材、業者によって金額は変わるので、工事の前に必ず見積もりで確認してください。
| 工事の内容 | 費用の目安 |
|---|---|
| 地デジアンテナの向き調整 | 5,000円〜20,000円程度 |
| ケーブル・接続部の点検と交換 | 10,000円〜25,000円程度 |
| ブースターの設置・交換(地デジのみ) | 15,000円〜30,000円程度 |
| ブースターの設置・交換(地デジとBS・CS) | 25,000円〜40,000円程度 |
| 八木式アンテナへの交換 | 16,500円〜50,000円程度 |
| デザインアンテナへの交換 | 22,000円〜60,000円程度 |
向きの調整だけで直れば比較的安く済みますが、スカイツリーから遠い地域で電波が弱い場合は、感度の高いアンテナとブースターの両方が必要になることもあります。古いアンテナを交換するときは撤去・処分の費用が別にかかることがあるので、見積もりの段階で追加料金の条件も確認しておきましょう。
台風などで壊れたなら火災保険の対象になることも
台風・強風・雪・落雷などの自然災害でアンテナの向きがずれたり壊れたりした場合は、加入している火災保険の補償の対象になることがあります。ただし、経年劣化による不具合は対象外です。補償されるかどうかや自己負担の額は契約内容によって違い、申請は契約者本人が保険会社に行います。修理の前に、壊れた部分の写真を残しておきましょう。
TOKYO MXが映らないときによくある質問
神奈川や埼玉・千葉でもTOKYO MXは見られますか?
公式の案内では、埼玉県・千葉県・神奈川県・茨城県の一部が地上波の受信エリアに入っています。ただし、スカイツリーから離れるほど電波は弱くなり、エリア内でも地形や建物によって受信できないことがあります。都外で映らないときは、アンテナの向きと性能、ブースターの有無を業者に確認してもらうのが確実です。ケーブルテレビでMXを見られる地域もあります。
ブースターを付ければTOKYO MXは映りますか?
分配で電波が弱くなっている場合は、ブースターで映るようになることがあります。ただし、アンテナの向きがスカイツリーに合っていない場合や、アンテナに届く電波そのものが弱すぎる場合は、ブースターで増幅しても改善しないことがあります。増幅しすぎるとほかの局が映りにくくなることもあるので、まずは業者に電波を測ってもらいましょう。
テレビの故障ということはありますか?
ほかの局が問題なく映っているなら、テレビ全体が壊れている可能性は低いです。別のテレビを同じ端子につないでMXが映るかを試してみてください。別のテレビなら映る場合は、元のテレビの設定を見直し、再スキャンしても直らなければメーカーのサポートに相談しましょう。
まとめ
TOKYO MXだけ映らないときは、チャンネル設定でMXが登録されていないか、MXの電波だけが弱くアンテナに十分届いていないことが主な原因です。
- MXはスカイツリーの物理16chで送信し、受信の目安は半径約50km
- 広域局とは送信出力が違い、MXだけレベルが低くなることがある
- まずは地域設定の確認と再スキャンを試す
- レコーダーだけ映らないなら、レコーダー側も再スキャンする
- 家中のテレビでMXだけ映らないなら、アンテナの向き・性能やブースターを疑う
- マンション・アパートは管理会社や大家さんに相談する
家の中の確認で直らないときは、アンテナの向きの調整や交換など屋根の上の作業が必要になります。自分で屋根に登らず、MXの電波の測定から対応してくれるアンテナ工事業者に見積もりを相談しましょう。








