レコーダーのアンテナレベルが低いときは、まずテレビ単体のアンテナレベルと比べて、どちらで低いのかを確かめるのが近道です。テレビとレコーダーでは数値の物差しがメーカー・機種ごとに違うため、数字が違うだけなら故障とは限りません。レコーダーの目安を下回っていてテレビは問題ないならレコーダーまわりの配線、テレビもレコーダーも目安より低いならアンテナやブースターなど家全体の設備に原因があると考えられます。
録画した番組にブロックノイズが入る、録画が途中で途切れるといった症状が出ているなら、レコーダーの取扱説明書にある目安と今の数値を比べ、下の順番で確認していきましょう。
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テレビとレコーダーでアンテナレベルの数値が違うのは故障?
「テレビでは70近くあるのに、レコーダーでは20台しかない」というように、同じ家のアンテナにつないでいるのに数値が大きく違うことがあります。これだけでレコーダーが壊れているとは言えません。アンテナレベルの数値の出し方と目安は、メーカーごと、さらに同じメーカーでもテレビとレコーダーで別々に決められているからです。
わかりやすい例がシャープです。シャープのBDレコーダーのサポートページでは、映像を安定して見るには受信強度が60以上必要と案内されています。一方で、シャープのテレビ(アクオス)の一部機種の取扱説明書では、地上デジタルの目安が26以上とされています。同じメーカーでもテレビとレコーダーで目安がこれだけ違うので、数値をそのまま比べても意味がありません。
レコーダーのメーカー別の確認場所と目安
メーカーの公式サポートで確認できた範囲をまとめると、次のとおりです。メニューの名前や目安は年式・機種によって変わるため、最終的にはお使いの機種の取扱説明書で確かめてください。
| メーカー(レコーダー) | 確認する場所の例 | 公式で案内されている目安 |
|---|---|---|
| パナソニック(ディーガ) | 「放送設定」→「放送受信設定」→「受信アンテナ設定」 | レコーダー向けの案内では数値の基準は示されておらず、最大になるように合わせて十分な余裕をとる |
| ソニー(ブルーレイディスクレコーダー) | 「設定/お知らせ」→「詳細設定」→「放送受信設定」→「地上放送アンテナレベル」 | 青いバーが緑の範囲まで伸びていれば良好(赤や黄色は電波が弱い) |
| シャープ(AQUOSブルーレイ) | 「設定」→「視聴準備」→「アンテナ設定」の現在値 | 60以上。0は受信できていない状態 |
| 東芝(レグザブルーレイ) | 「放送受信設定」→「地上デジタル設定」→「アンテナの設定」 | DBR-Z110では入力値22以上(機種ごとに異なる) |
パナソニックの場合、テレビのビエラについては地上デジタル44以上という目安が公表されていますが、ディーガのサポートページでは数値は示されず、信号品質は天候・季節・チャンネルで変わるので十分な余裕をとるよう案内されています。ソニーのレコーダーは2023年以降のモデルなら、録画中でも見ているチャンネルに限ってリモコンの「オプション」からアンテナレベルを確かめられます。
大事なのは「テレビより低いかどうか」ではなく、「そのレコーダー自身の目安より低いかどうか」です。テレビ側の数値の見方はアンテナレベルの目安はいくつ?メーカー別の正常値にまとめています。
レコーダーだけ低いのか両方低いのかで原因を切り分ける
自分のレコーダーの目安と比べて低いとわかったら、次はテレビ単体でも同じチャンネルのアンテナレベルを見て、テレビの目安と比べます。テレビとレコーダーのそれぞれで「目安より足りているか」を見ると、原因の場所がかなり絞れます。
| テレビ | レコーダー | 考えられる原因の場所 |
|---|---|---|
| 目安を十分に超えている | 目安より低い | レコーダーにつながるアンテナ線・端子・分配器の枝、レコーダーの設定 |
| 目安より低い | 目安を超えている | レコーダーからテレビへの線、レコーダーの出力端子 |
| 目安より低い | 目安より低い | 壁の端子より手前(アンテナ本体・ブースター・屋外のケーブル) |
| 普段は足りているが急に両方下がった | 同上 | 台風・強風のあとの向きのずれ、ブースターの故障 |
レコーダーを経由してテレビにつないでいる場合
多くの家では、壁の端子から来たアンテナ線をまずレコーダーの入力端子に入れ、レコーダーの出力端子からテレビへ送っています。この形だと電波はレコーダーを通ってからテレビに届くので、レコーダーの入力側に問題があればテレビも一緒に低くなり、出力側に問題があればテレビだけ低くなります。
分配器でテレビとレコーダーに分けている場合
分配器で電波を二つに分けている家では、テレビとレコーダーは別々の枝から電波を受けています。レコーダーだけ低いなら、レコーダー側の枝のアンテナ線や、分配器の端子のゆるみ・劣化が疑わしくなります。分配するたびに電波は弱くなるので、分配器や分波器を何段も重ねていないかも見ておきましょう。
レコーダーのアンテナレベルを自分で上げる対処
部屋の中で安全にできることを、手軽なものから順に試します。作業の前に、録画中の番組や近い時間の録画予約がないかを確かめておくと安心です。
1. 入力と出力・地デジとBSの差し間違いを直す
レコーダーの背面には、アンテナ線を入れる端子とテレビへ送り出す端子があり、地上デジタル用とBS・CS用に分かれています。ソニーの取扱説明書でも、アンテナ線の入力と出力の取り違えを確認するよう案内されています。入力と出力が逆になっていると、レコーダーのアンテナレベルが極端に低くなったり0になったりします。正しい順番はアンテナ線のつなぎ方!壁の端子からテレビとレコーダーへの正しい順番で図解しています。
2. アンテナ線を差し直して傷みを見る
壁の端子・分波器・レコーダー・テレビのアンテナ線を一度抜き、奥までしっかり差し直します。線の先の細い芯が曲がっていたり、ケーブルが家具に踏まれてつぶれていたりしたら、新しいアンテナ線に取り替えてください。差し込むだけの簡易プラグより、ねじで締めるタイプのほうが抜けにくく安定します。
3. 余分な分配や延長をなくす
使っていない部屋に向けた分配や、長い延長ケーブル、中継アダプターを何個もつないでいる場合は、できるだけ外してシンプルな配線にします。レコーダーの手前で二重に分配していると、レコーダー側だけ目安を下回ることがあります。
4. アッテネーターの入・切を見比べる
パナソニック・シャープ・東芝のレコーダーには、強すぎる電波を弱めるアッテネーターの設定があります。シャープは、受信強度が95以上あるのに「アンテナ信号が良くありません」などと表示される場合にアッテネーターを確かめるよう案内しています。東芝のDBR-Z110の案内では、アンテナの設定画面で入力値を確かめたうえで、アッテネーターを「切」にする手順が示されています。入と切の両方で数値を見比べ、映りが安定するほうに合わせてください。
5. チャンネルの再スキャンと電源の入れ直し
配線を直したら、レコーダー側で地上デジタルのチャンネルの再スキャンを行います。テレビとレコーダーはチャンネル設定が別々なので、テレビだけ設定し直してもレコーダーには反映されません。最後にレコーダーの電源を入れ直し、もう一度アンテナレベルを見てください。録画やダビングの途中で電源プラグを抜くのは避けましょう。
それでも直らなければアンテナ側の不具合を疑う
配線の順番を直し、アッテネーターや再スキャンを試してもテレビとレコーダーの両方で目安より低いままなら、壁の端子より手前、つまり家のアンテナ設備に原因がある可能性が高くなります。戸建てでよくあるのは次のようなケースです。
アンテナの向きのずれや傾き
台風や強風のあとから急に下がったなら、屋根の上のアンテナが風で向きを変えたことが考えられます。向きが少しずれただけでも、特定のチャンネルからアンテナレベルが下がっていきます。
ブースターの故障や電源の不具合
家中のテレビとレコーダーで同時に下がったなら、電波を増幅するブースターの故障を疑います。室内にある電源部のコンセントが抜けていないか、ランプが点いているかは自分で確かめられます。
屋外のケーブルや接続部の劣化
雨の日にだけ録画が乱れる、設置から長い年月がたっているといった場合は、屋外のケーブルや接続部への雨水の侵入、アンテナ本体の錆が考えられます。
レコーダーに「受信できません(E202)」と表示されて番組がまったく映らない場合の確認は、レコーダーのE202エラーの直し方で解説しています。
ここまで試して直らない場合は、アンテナ本体・ケーブル・ブースターの不具合が考えられます。原因の確認と見積もりは無料の業者が多いので、屋根に上る前にまずは業者に測定器で見てもらうのが早道です。
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テレビは足りているのにレコーダーだけ直らないとき
テレビは目安を十分に超えていて、配線も再スキャンも試したのにレコーダーだけ目安を下回る場合は、レコーダー本体のチューナーの不具合も考えられます。東芝はDBR-Z110で入力値が22以下のときに「ブースターなどが必要になる場合がある」として販売店への相談を案内していますが、テレビ側で足りているなら、まずはレコーダーの販売店やメーカーの修理窓口に相談しましょう。この場合はアンテナ工事ではなく、レコーダーの修理の相談になります。
マンションやアパートにお住まいのとき
集合住宅では、屋上のアンテナや共用部のブースターは建物の設備です。部屋の中の配線とレコーダーの設定を確かめても両方低いままなら、自分で業者を呼ぶ前に管理会社か大家さんに連絡しましょう。
アンテナ側の修理費用の目安
アンテナ側の修理が必要になったときの費用は、原因と作業の内容で大きく変わります。下の表は、アンテナ工事の複数の業者の料金をもとにした一般的な目安です。屋根の形や設置する高さ、使う部材によって前後するため、作業の前に見積もりで総額を確かめてください。
| 作業内容 | 費用の目安 |
|---|---|
| 受信レベルの点検・簡単な調整 | 3,000円〜10,000円程度 |
| 地デジアンテナの向き調整 | 5,000円〜20,000円程度 |
| 分配器・分波器の交換 | 5,000円〜25,000円程度 |
| 配線ケーブルの点検・交換 | 10,000円〜25,000円程度 |
| ブースターの設置・交換 | 15,000円〜40,000円程度 |
| 地デジアンテナの交換 | 20,000円〜60,000円程度 |
見積もりを頼むときは、テレビとレコーダーのそれぞれで見たアンテナレベルの数値と、低かったチャンネル、いつごろから下がったかを伝えると、原因の見当をつけてもらいやすくなります。受信レベルの測定や出張に費用がかかるか、見積もりのあとに追加料金が出る条件があるかも先に確かめておきましょう。
台風・強風・雪・落雷などの自然災害でアンテナが壊れた場合は、火災保険の補償の対象になることがあります。ただし経年劣化による故障は対象外で、補償されるかどうかや自己負担額は契約内容によって異なります。申請は契約者本人が保険会社に行うものなので、まず契約内容を確かめ、修理の前に壊れた箇所の写真を残しておきましょう。
レコーダーのアンテナレベルが低いときに相談できるアンテナ工事業者
テレビとレコーダーの両方でアンテナレベルが足りないときは、受信レベルの測定から原因の特定、修理までまとめて任せられる業者に相談すると早く片づきます。全国で頼みやすい業者と、見積もりを取りやすい業者を紹介します。
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まとめ
レコーダーのアンテナレベルが低いと感じたら、テレビの数値と直接比べるのではなく、それぞれの機器の目安と比べて判断します。確認の順番は次のとおりです。
- レコーダーの取扱説明書で自分の機種の目安を確かめる
- テレビ単体でも同じチャンネルの数値を見て目安と比べる
- 入力と出力・地デジとBSの差し間違いを直す
- アンテナ線の差し直しと余分な分配の整理をする
- アッテネーターを見比べ、再スキャンと電源の入れ直しをする
テレビは足りているのにレコーダーだけ低いままならレコーダーの修理の相談、テレビもレコーダーも低いままならアンテナの向きのずれやブースターの故障など屋外の設備の不具合が考えられます。屋根の上の作業は転落の危険があるので自分で直そうとせず、受信レベルの測定から対応してくれるアンテナ工事業者に点検と見積もりを頼みましょう。








