アンテナ線は、壁のアンテナ端子 → (分波器) → レコーダーの「入力」 → レコーダーの「出力」 → テレビの順につなぐのが基本です。地デジとBS・CSは別々の線でつなぎ、レコーダーがなければ壁の端子(または分波器)からテレビへ直接つなぎます。
映らないときに多いのは、レコーダーの入力と出力の逆、分波器の地デジ側とBS・CS側の逆、分波器の代わりに分配器を使っている、といったつなぎ間違いです。正しい順番でつなぎ直しても映らない場合は、壁の中の配線やアンテナ側の不具合が考えられます。
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アンテナ線をつなぐ基本の順番
テレビの電波は、屋根や壁のアンテナから家の中の配線を通って、各部屋の壁にあるアンテナ端子まで届いています。そこから先のつなぎ方は、電波が流れる向きに沿って「壁に近いほうから順に」つなぐと考えると迷いません。
| 順番 | つなぐ場所 | 役割 |
|---|---|---|
| 1 | 壁のアンテナ端子 | アンテナからの電波の出口 |
| 2 | 分波器(端子が1つの家だけ) | 1本の線に混ざった地デジとBS・CSを2本に分ける |
| 3 | レコーダーの入力端子 | レコーダーが電波を受け取る |
| 4 | レコーダーの出力端子 | 受け取った電波をテレビへ渡す |
| 5 | テレビの入力端子 | テレビが電波を受け取る |
パナソニックのブルーレイレコーダーの接続案内でも、壁からのアンテナ線をレコーダー背面の「かべ(アンテナ)とつなぐ(入力)」端子に、レコーダーの「テレビとつなぐ(出力)」端子からテレビの入力端子へ、地デジとBS・CSをそれぞれ別のケーブルでつなぐ手順が示されています。端子の名前は機種によって「アンテナ入力」「RF入力」などと書かれていることもあります。
まず壁の端子が1つか2つかを確かめる
つなぎ方が変わるのは、壁のアンテナ端子の数です。端子が2つある家は、地デジ用とBS・CS用が分かれているので、それぞれをテレビやレコーダーの同じ名前の入力へつなぎます。端子が1つの家は、地デジとBS・CSの電波が1本の線に混ざって届いていることが多く、分波器で分けてからつなぎます。
端子のそばに「BS」「CS」「UHF」などの表示があれば、それが目印になります。表示がなくて分からないときは、家を建てたときの図面や、マンションなら管理会社に確認すると確実です。
パターン別のアンテナ線のつなぎ方
家の端子の数と、レコーダーを使うかどうかで、必要なケーブルの本数が変わります。つなぐ前に、手元の本数が足りているか確認しておきましょう。
| 家の状況 | 必要なアンテナ線の目安 |
|---|---|
| 壁の端子が2つでテレビだけ | 2本 |
| 壁の端子が1つでテレビだけ | 分波器1つ(ケーブル付きの製品なら線の追加は不要なことが多い) |
| 壁の端子が2つでレコーダーあり | 4本 |
| 壁の端子が1つでレコーダーあり | 分波器と2本 |
1. 壁の端子が1つでテレビだけのとき
壁の端子に分波器の入力側をつなぎ、分波器の出力のうち「UHF」や「地上デジタル」と書かれたほうをテレビの地上デジタル入力へ、「BS・CS」と書かれたほうをテレビのBS・110度CS入力へつなぎます。出力ケーブルが付いた分波器では、ケーブルに色のテープや表示で区別が付いているものがあります。
2. 壁の端子が2つでテレビだけのとき
壁の地デジ用の端子とテレビの地上デジタル入力、壁のBS・CS用の端子とテレビのBS・110度CS入力を、それぞれ1本ずつのケーブルでつなぎます。分波器は要りません。
3. レコーダーをつなぐとき
壁の端子(または分波器の出力)からの2本をレコーダーの入力端子へつなぎ、レコーダーの出力端子からテレビの入力端子へ、もう2本でつなぎます。テレビとレコーダーの間は、映像と音声を送るHDMIケーブルも別に必要です。レコーダーで録画できるのに番組表や受信がおかしいときの確認は、レコーダーのE202エラーの直し方!配線の確認と受信できない原因も参考にしてください。
4. 4Kチューナーのないレコーダーと4Kテレビをつなぐとき
BS・CSの4K放送の一部は、これまでより高い周波数を使って家の中の配線を流れます。ソニーの取扱説明書では、4Kチューナーを内蔵していないブルーレイレコーダーを、壁のアンテナ端子とテレビのBS・110度CS入力の間に入れないよう注意しています。この場合は、4K放送の周波数(3224MHz)に対応した分配器で電波を2つに分け、テレビとレコーダーへ別々に送るつなぎ方が案内されています。
アンテナ線のつなぎ方で使う部品の選び方
つなぐ順番が正しくても、部品が合っていないと映りが悪くなることがあります。とくに間違えやすいのが、分波器と分配器の取り違えです。
分波器と分配器は別のもの
分波器は、混ざった電波を地デジとBS・CSに分ける部品です。分配器は、同じ電波を2部屋・3部屋へ分けるための部品で、地デジとBS・CSを分ける働きはありません。ソニーの取扱説明書でも、混合のアンテナ端子に分配器をつなぐと映像が乱れることがあり、その場合は分波器を使うよう案内されています。分波器の役割や故障の症状は、分波器の故障の症状とは?地デジやBSだけ映らない原因と交換費用で詳しく解説しています。
ケーブルは地デジ用とBS・CS用を確かめる
パナソニックの接続案内では、地上デジタル対応のアンテナケーブルとBS・CS対応のアンテナケーブルは種類が違うので注意するよう書かれています。BS・CSにつなぐ線は、パッケージに「BS・CS対応」と書かれたものを使いましょう。4K8K放送を見るなら、3224MHz対応や「SHマーク」付きのケーブル・分波器を選びます。
ケーブルの先の形も見ておく
ケーブルの先の金具には、ねじで締めるタイプと差し込むだけのタイプがあります。差し込むだけのものは手軽ですが、抜けやすいことがあります。テレビ台の裏で動かすことが多い場所では、ねじ式のほうが外れにくく安心です。
アンテナ線のよくあるつなぎ間違い
「つないだのに映らない」というときは、次の表の症状と見比べてみてください。いちばん多いのは、テレビやレコーダーを入れ替えたときの差し間違いです。
| 症状 | 考えられるつなぎ間違い |
|---|---|
| レコーダーは映るがテレビが映らない | レコーダーの入力と出力が逆になっている |
| 地デジもBSも映らない | 分波器の出力をテレビの地デジとBSに逆につないでいる |
| BS・CSだけ映らない | BSの線がテレビの地デジ入力に入っている |
| 映像が乱れる・ときどき途切れる | 分波器の代わりに分配器を使っている |
| 4K放送だけ映らない | 4K非対応のレコーダーや部品を間に入れている |
入力と出力を逆にしている
レコーダーの背面には、入力と出力の端子が上下や左右に並んでいます。見た目が同じなので、逆に差しても気づきにくい部分です。壁から来た線が「入力」、テレビへ向かう線が「出力」になっているか、端子の横の文字で確かめましょう。
分波器の向きを逆にしている
分波器も、壁側につなぐ入力と、テレビ側につなぐ出力が決まっています。分波器の入力に壁からの線、出力にテレビやレコーダーへの線がつながっているか確認してください。
差し込みが浅い・芯線が曲がっている
ケーブルの先の中央にある細い芯線が曲がっていたり、奥まで差し込まれていなかったりすると、正しい順番でも映らないことがあります。芯線が曲がった古いケーブルは、無理に戻さず新しいものに替えるのが確実です。
つなぎ直したら確認する設定
アンテナ線をつなぎ直したあとは、テレビやレコーダーの設定も確かめます。線が正しくても、設定が合っていないと映らないことがあります。
1. チャンネルスキャンをやり直す
テレビやレコーダーの設定メニューから、地デジのチャンネルスキャン(初期スキャン・再スキャン)を行います。つなぎ替えの前に一度スキャンして映らなかった場合でも、つなぎ直したあとにもう一度スキャンすると映ることがあります。
2. BS・CSアンテナ電源を確認する
戸建てで自宅のBS・CSアンテナを使っている場合は、テレビやレコーダーからアンテナに電気を送る設定が必要です。設定メニューで「BS・CSアンテナ電源」が「オン」や「オート」になっているか確かめます。マンションの共同アンテナやケーブルテレビでは、この設定をオフにするよう案内されている場合もあるので、管理会社やケーブルテレビ会社の案内に従ってください。
3. アンテナレベルを見る
設定メニューでアンテナレベル(受信レベル)を表示して、地デジとBS・CSのそれぞれに数値が出ているか確認します。数値が0のままなら、電波そのものが届いていない可能性があります。テレビを買い替えたときの初期設定の手順は、テレビを買い替えたら映らない原因は?地デジとBSの設定と配線の直し方にまとめています。
正しくつないでも映らないときはアンテナ側の不具合
順番どおりにつなぎ直し、ケーブルを新しいものに替え、設定も確かめたのに映らない場合は、手元の配線ではなく、その先に原因があると考えられます。たとえば、壁の端子や壁の中のケーブルの劣化、屋根裏や屋外の分配器・ブースターの故障、アンテナの向きのずれや破損などです。
確かめ方のひとつは、別の部屋の壁の端子に同じテレビをつないでみることです。ほかの部屋でも映らなければ、家全体に電波が届いていない可能性が高くなります。ここまで試して直らない場合は、アンテナ本体・ケーブル・ブースターの不具合が考えられます。原因の確認と見積もりは無料で受け付けている業者も多いので、まずは業者に見てもらうのが早道です。
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配線を業者に頼むときの費用の目安
テレビ台の裏のつなぎ直しは自分でできますが、壁の端子や壁の中のケーブル、屋根裏の分配器などは業者に頼む作業になります。下の表は一般的な目安で、作業する場所や部品の数、出張費の有無で変わります。
| 工事の内容 | 費用の目安 |
|---|---|
| 分波器・分配器の交換 | 5,000円〜15,000円程度 |
| 配線ケーブルの点検・交換 | 10,000円〜25,000円程度 |
| 端子の増設などを含むテレビ配線工事 | 15,000円〜35,000円程度 |
| アンテナの向きの調整 | 5,000円〜20,000円程度 |
アンテナケーブルや分波器そのものは、家電量販店などで数百円から数千円ほどで売られています。手元の配線だけが原因なら部品を買い替えるだけで済みますが、原因が分からないまま部品を買い足すより、受信レベルを測って原因を特定してもらうほうが結果的に安く済むこともあります。見積もりを取るときは、部品代・作業費・出張費が含まれているか、作業後に追加料金が出ないかを確かめておきましょう。
まとめ
アンテナ線は、壁の端子から電波の流れに沿って順番につなげば、ほとんどの家で迷わずに済みます。映らないときは、まず入力と出力、地デジとBSの差し間違いがないかを見直しましょう。
- 基本は壁の端子からレコーダーの入力、レコーダーの出力からテレビの順
- 地デジとBS・CSは別々の線でつなぐ
- 壁の端子が1つなら分配器ではなく分波器を使う
- 4Kテレビには4K対応のケーブルや部品を使う
- つなぎ直したらチャンネルスキャンとアンテナ電源を確認する
- 別の部屋でも映らなければアンテナ側の不具合を疑う
正しくつないでも映らない、壁の中や屋根の上の配線が心配というときは、受信レベルを測ってもらうのが確実です。まずは見積もりだけでも相談してみましょう。








