ガルバリウム鋼板の屋根の家では、屋根裏や室内に置くアンテナは映りにくく、外壁(壁面)や破風板、屋根の上など屋外に付けるのが基本です。金属の屋根は電波を反射しやすく、屋根の内側まで電波が届きにくいためです。屋根の上に付ける場合は、屋根材に傷やさびを残さない固定のしかたと、屋根材の保証の扱いを工事の前に確認しておくことが大切です。
費用の目安は、壁面にデザインアンテナを付けて2万〜6万円程度、地デジとBS・CSをセットで付けて5万〜9万円程度です。どこに付ければ映るかは家ごとに違うので、まずは電波を測ってもらうところから始めましょう。
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ガルバリウム屋根の家で屋根裏アンテナが映りにくい理由
ガルバリウム鋼板は、鉄の板にアルミと亜鉛のめっきをした金属の屋根材です。さびにくく軽いことから、新築やリフォームで選ぶ人が増えています。ただ、テレビの電波にとっては「金属の板」であることが問題になります。
金属は電波を反射しやすい
地デジの電波は、瓦やスレート、木材などはある程度通り抜けますが、金属に当たると反射されやすく、内側まで届きにくくなります。そのため、ガルバリウム鋼板やトタンなど金属の屋根の家は、屋根裏(天井裏)にアンテナを置く方法には向かないとされています。
屋根裏アンテナは、屋根の上に付けたときより電波が弱くなるのがもともとの弱点です。そこに金属の屋根が重なると、映らない、または天気や時間帯によって映りが不安定になる可能性が高くなります。屋根裏アンテナの条件全体は屋根裏アンテナのデメリットとは?映らない原因と設置条件・費用を解説で詳しくまとめています。
外壁も金属だと室内アンテナはさらに厳しい
ガルバリウム屋根の家は、外壁にも金属系のサイディング(ガルバリウム鋼板の外壁)を使っていることがあります。屋根も外壁も金属だと、家全体が電波を通しにくくなり、室内に置く卓上型のアンテナでも受信が難しくなります。窓ぎわに置くと映ることもありますが、窓の向きや周りの建物しだいで、安定して見られるとは限りません。
なお、アルミシート付きの断熱材や、屋根の上の太陽光パネルも電波の妨げになります。新築で建物の仕様がわかる場合は、屋根材と外壁材、断熱材の種類を業者に伝えておくと、どこに付けるかの判断がスムーズです。
「絶対に映らない」わけではない
電波が強い地域で、電波の来る方向に窓など金属のない部分があれば、屋根裏や室内でも受信できる場合はあります。ただ、受信できるかどうかは測ってみないとわかりません。屋根裏に付けて映らず、結局屋外に付け直すと費用が二重にかかるので、最初から屋外も含めて検討するのが安全です。
ガルバリウム屋根の家に向いているアンテナの付け方
ガルバリウム屋根の家でよく選ばれるのは、屋根に穴を開けずに済む壁面や破風板への設置です。主な付け方を比べると次のとおりです。
| 付け方 | 向いているアンテナ | 屋根への影響 | 受信の強さ |
|---|---|---|---|
| 外壁(壁面)に付ける | デザインアンテナ・BS/CSアンテナ | 屋根には触れない(外壁にねじ穴を開ける) | 屋根の上より低いぶん、やや弱くなる |
| 破風板に付ける | 八木アンテナ・BS/CSアンテナ | 屋根材には触れない(破風板に金具を固定する) | 屋根に近い高さを取りやすい |
| 屋根の上に立てる | 八木アンテナ・BS/CSアンテナ | 屋根の上で固定するため、屋根材への配慮が必要 | 高い位置に付けられ、受信しやすい |
| 屋根裏・室内に置く | 八木アンテナ・室内アンテナ | 屋根には触れない | 金属屋根では映りにくい |
電波が強い地域なら壁面のデザインアンテナ
デザインアンテナは薄い箱形のアンテナで、外壁に付けると目立ちにくく、すっきりした外観のガルバリウムの家にもなじみます。ただし、屋根の上より低い位置になるため、電波が弱い地域や、送信所の方向に高い建物がある場所では受信が足りないことがあります。外壁に付けるときの穴あけや雨漏りの注意点はテレビアンテナを外壁に付けても大丈夫?穴・雨漏りの注意点と費用で解説しています。
電波が弱めなら破風板や屋根の上の八木アンテナ
壁面では受信が足りない場合は、受信性能の高い八木アンテナを、破風板(屋根の端にある板)や屋根の上に付ける方法になります。片流れの屋根など、破風板が高い位置にある家では、屋根材に触れずにある程度の高さを取れることがあります。屋根上・壁面・屋根裏の比較はテレビアンテナの設置場所はどこがいい?屋根上・壁面・屋根裏を比較も参考にしてください。
BS・CSアンテナは南西の空が開けた場所に
BS・CSアンテナは、地デジとは別に南西の方向の空へ向けて付けます。屋根裏や室内では受信できないため、ガルバリウム屋根かどうかに関係なく屋外の設置になります。ベランダの手すりや、南西に面した外壁に付けることが多い方法です。
ガルバリウム屋根の上にアンテナを付けるときの注意点
屋根の上のほうがよく映る場合でも、金属屋根ならではの注意点があります。工事を頼む前に、次の点を業者と確認しておきましょう。
屋根材に穴を開けるかどうか
屋根の上のアンテナは、屋根馬という台にアンテナの支柱を立て、ワイヤー(支線)を張って固定するのが一般的です。ワイヤーを留めるために屋根に金具を付ける場合、ねじで穴を開ける方法と、屋根材のつなぎ目などにはさんで穴を開けない方法があります。どちらの方法で付けるのか、穴を開ける場合はどんな防水処理をするのかを、見積もりの段階で聞いておくと安心です。
傷やさびを残さない
ガルバリウム鋼板はさびにくい屋根材ですが、表面のめっきや塗装に傷が付くと、そこからさびが出ることがあります。屋根馬の脚やワイヤーが屋根材とこすれ続けると、塗装がはがれる原因になります。また、種類の違う金属どうしが雨にぬれた状態で触れ合うと、一方がさびやすくなることも知られています。接する部分にゴムなどの緩衝材をはさむ、屋根材に合った金具を選ぶといった配慮ができるかを確認しましょう。
屋根を踏んでへこませない
ガルバリウム鋼板は薄い金属の板なので、踏む場所によってはへこみが出ることがあります。表面が滑りやすい屋根もあり、慣れていない人が上るのは危険です。屋根の上の作業は自分でせず、金属屋根での作業に慣れた業者に任せてください。
屋根材の保証を先に確認する
新築やリフォームでガルバリウム屋根にした場合、屋根材メーカーの製品保証や施工会社の保証が付いていることがあります。あとから別の業者が屋根に金具を付けたり穴を開けたりしたとき、その部分の扱いがどうなるかは保証の内容によって違います。工事の前に、屋根材メーカーや施工会社に「アンテナを付けても保証は続くか」「付けてよい場所や方法の決まりはあるか」を確認しておきましょう。屋根に触れずに済ませたいなら、壁面や破風板への設置を優先して相談するのも一つの方法です。
ガルバリウム屋根の家のアンテナ工事の費用相場
アンテナ本体と標準的な工事費を含めた費用の目安は次のとおりです。電波の状況、取り付ける高さ、配線の長さ、ブースターの有無などで変わります。
| 工事内容 | 費用の目安 |
|---|---|
| 地デジの八木アンテナを屋根の上・破風板に設置 | 15,000円〜50,000円程度 |
| 地デジのデザインアンテナを外壁に設置 | 20,000円〜60,000円程度 |
| 地デジ(デザインアンテナ)+BS・CSのセット | 50,000円〜90,000円程度 |
| BS・CSアンテナをあとから追加 | 15,000円〜40,000円程度 |
| ブースターの追加 | 15,000円〜30,000円程度 |
表の金額は複数の情報をもとにした目安で、業者や地域によって幅があります。ガルバリウム屋根の家では、次のような場合に追加の費用がかかることがあります。
- 屋根の上に付けるときに、屋根材を傷めないための専用の金具や緩衝材を使う場合
- 屋根の勾配が急で、高所作業の準備が必要な場合
- 壁面では電波が足りず、ブースターを付ける場合
- 外壁から室内へ配線を引き込むための穴あけや、配線の延長が必要な場合
見積もりを比べるときは、金額だけでなく「どこに付けるか」「屋根や外壁にどう固定するか」「防水処理と工事後の保証の内容」までそろえて比べると、あとで食い違いが起きにくくなります。
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新築でガルバリウム屋根にするなら決めておきたいこと
これから家を建てる場合は、建築中に少し準備しておくだけで、アンテナ工事の選択肢が広がり、外壁に開ける穴も減らせます。
アンテナを付ける場所の近くまで配線を用意してもらう
壁面や破風板にアンテナを付ける予定なら、その近くまで配線の通り道(空配管)を用意してもらうよう住宅会社に伝えておきましょう。引き渡しのあとに外壁へ配線用の穴を開ける必要が少なくなります。屋根裏に分配器やブースターを置く予定がある場合は、点検口から手が届く位置にしてもらうと、あとの点検や交換が楽です。
屋根裏アンテナを前提にしない
「アンテナを見せたくないから屋根裏に」と考えていても、ガルバリウム屋根では映らない可能性が高くなります。外観を重視するなら、屋根裏ではなく、外壁の色に合わせたデザインアンテナを目立ちにくい面に付ける方法を候補にしておくのがおすすめです。
引き渡しの前後で電波を測ってもらう
アンテナの位置は、建物が建って周りの環境がわかってからのほうが正確に決められます。引き渡しの少し前に業者へ現地調査を頼み、どの壁面や高さで受信できるかを測ってもらうと、入居の日からテレビを見られるように準備できます。
ガルバリウム屋根のアンテナ工事を業者に頼むときの確認ポイント
金属屋根の家は、どこに付けるかの判断と、屋根や外壁への固定のしかたで仕上がりが変わります。見積もりや現地調査のときに、次の点を聞いておきましょう。
| 確認すること | 聞いておく理由 |
|---|---|
| どの場所で、どのくらいの電波が受信できるか | 壁面で足りるか、屋根の上が必要かは測定しないとわからないため |
| 屋根や外壁にどう固定するか | 穴を開けるか、屋根材に何が触れるかで、さびや雨漏りのリスクが変わるため |
| 穴を開ける場合の防水処理の方法 | 雨漏りの原因になりやすいのは穴そのものより処理の不備のため |
| 工事後の保証の内容と期間 | アンテナの不具合だけでなく、取り付け部分の不具合まで対応してもらえるかを確認するため |
| ブースターが必要かどうか | 壁面に付けると電波が弱くなることがあり、あとから追加になると費用が増えるため |
屋根材メーカーや施工会社の保証の決まりがある場合は、その内容を業者に伝えて、決まりに沿った方法で付けられるかを相談すると安心です。
まとめ
ガルバリウム屋根の家のアンテナ工事のポイントをまとめます。
- 金属の屋根は電波を反射しやすく、屋根裏や室内のアンテナは映りにくい
- 外壁も金属系のサイディングだと、室内アンテナはさらに受信しにくくなる
- よく選ばれるのは、屋根に触れない外壁(デザインアンテナ)や破風板への設置
- 屋根の上に付けるときは、穴あけの有無、傷やさびへの配慮、屋根材の保証を確認する
- 費用の目安は壁面のデザインアンテナで20,000円〜60,000円程度、BS・CSとのセットで50,000円〜90,000円程度
- 新築なら、配線の準備と引き渡し前後の電波の測定で、工事をスムーズに進められる
どこに付ければ映るかは、家の向きや周りの建物、地域の電波の強さで変わります。まずは無料の現地調査で、屋根に触れずに付けられる場所があるかを確認してもらいましょう。








