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分配器の空き端子はそのままでいい?ダミー抵抗の役割と付け方

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分配器の空き端子はそのままでいい? ダミー抵抗の役割と付け方

分配器の使っていない端子(空き端子)は、ダミー抵抗(終端抵抗)を付けてふさいでおくのが基本です。アンテナ部材メーカーの説明や、衛星放送の受信設備の施工ガイドラインでも、分配器の空き端子にはダミー抵抗を取り付けるとされています。

付けていないからといって、すぐにテレビが映らなくなるとは限りません。ただ、空き端子からは電波の反射や漏れ、Wi-Fiルーターや電子レンジの電波の入り込みが起きることがあり、映りが不安定になる原因のひとつになります。特にBS・CSの4K8K放送を見る家では、空き端子の処理が映りに関わりやすくなります。

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分配器の空き端子はそのままにしてよい?

分配器は、アンテナから届いた電波を2つ・3つ・4つの出力端子に分けて、各部屋のテレビ端子へ送る部品です。家を建てたときに部屋の数だけ分けておいたものの、今は使っていない部屋がある、テレビを1台減らした、といった理由で、どこにもケーブルがつながっていない出力端子が出てきます。これが空き端子です。

この空き端子について、マスプロ電工はダミー抵抗器の製品説明で「分配器や直列ユニットなどの空き端子に取付けることでTV信号の反射を防止します」としています。また、衛星放送用テレビ受信設備の施工ガイドラインの解説でも、ブースター・分岐器・分配器の空き端子にはダミー抵抗を取り付けることとされています。

つまり、空き端子は「何もつながっていないから関係ない」わけではなく、ふさいでおくのが正しい施工です。空き端子をそのままにしていると、次のようなことが起こる可能性があります。

起こりうることどういう状態か
電波の反射行き場のない電波が端子で跳ね返り、ほかの端子へ向かう電波を乱す
電波の漏れ分配器の中を通るテレビの電波が、空いた端子から外へ漏れる
外の電波の入り込みWi-Fiルーターや電子レンジなどの電波が空き端子から入り、映像や音声が乱れる

ただし、空き端子があっても問題なく映っている家もたくさんあります。電波が十分に強い地域で地デジだけを見ている場合などは、影響が目に見えないことも多いでしょう。「付けていないから今すぐ工事が必要」というより、映りが不安定なときに確認したいポイントのひとつと考えてください。

ダミー抵抗(終端抵抗)の役割と種類

ダミー抵抗は、分配器などの空き端子にねじ込んで取り付ける小さな部品です。「終端抵抗」「終端器」とも呼ばれます。テレビの配線で使われるのは、ケーブルや機器と同じ75Ωのものです。

反射を抑えて電波を安定させる

テレビの電波は、ケーブルの先にテレビなどの機器がつながっている前提で流れています。端子が開いたままだと、そこで電波が跳ね返ってしまいます。ダミー抵抗は、つながっている機器の代わりに電波を受け止めて、反射を抑える役目をします。

電波の漏れと入り込みを防ぐ

マスプロ電工は、ダミー抵抗器の役割として、電波漏洩の防止や、電子レンジやWi-Fiなどからの妨害電波の侵入による受信障害の予防も挙げています。新4K8K衛星放送の一部(BS・CSの左旋)は、アンテナから家の中のケーブルへ送られるときの周波数がWi-Fiルーターや電子レンジの電波と近い帯域を使います。総務省の施工ガイドラインを参考にしたシャープの案内では、テレビのない部屋の分配器の空き端子や、空いている壁端子からWi-Fiの電波が入り込み、映像や音声が途切れる事例が紹介されています。

普通のタイプと電流カット型がある

ダミー抵抗には、普通のタイプと「電流カット型」があります。BS・CSアンテナやブースターに電気を送っている配線では、端子に電気が流れていることがあります。施工ガイドラインの解説では、ブースターなどで電気が流れている端子には電流カット型のダミー抵抗を使うこととされています。

分配器の中には、どの端子からでもアンテナへ電気を送れる「全端子通電型」と、決められた1つの端子だけが電気を通す「1端子通電型」があります。どの端子にどのタイプを付けるべきかは機器によって違うため、分配器の取扱説明書や本体の表示で確かめてください。

4K8K放送を見るなら対応品を選ぶ

ダミー抵抗にも対応する周波数があります。4K8K放送を見る家では、4K8K放送の周波数(3224MHzまで)に対応したものを選びます。マスプロ電工やDXアンテナは4K8K対応のダミー抵抗を出しており、電波を外に漏らしにくい性能を示す「SHマーク」の付いた部材が推奨されています。屋外の分配器に付ける場合は防水型を選びます。

使っていない部屋がある家の空き端子の考え方

空き端子が出やすいのは、子どもが独立して使わなくなった部屋がある家や、新築時に全部の部屋にテレビ端子を付けた家です。こうした家では、分配器の空き端子だけでなく、配線全体を見直すと映りがよくなることがあります。

使わない分まで分けていると電波が弱くなる

分配器は、つながっているテレビの数ではなく、分配器の端子の数で電波を分けます。たとえば4分配器で2部屋しか使っていなくても、各端子に届く電波は4つに分けたときの強さのままです。マスプロ電工の屋内用分配器の仕様では、地デジの帯域での分配損失は2分配で約4dB、4分配で約7.6dBとされています。

今後も使う予定のない部屋が多く、末端の部屋で映りが悪いなら、分配数の少ない分配器に替えると電波に余裕が出ることがあります。何台まで分けられるかの目安は、テレビアンテナは何台までつなげる?分配の目安とブースターが要る境目で詳しく紹介しています。

また使う予定がある部屋はダミー抵抗でふさぐ

来客用の部屋や、いずれテレビを置くかもしれない部屋なら、分配器の端子は残したままダミー抵抗でふさいでおけば十分です。使うときにダミー抵抗を外してケーブルをつなぎ直せます。

使っていない部屋の壁端子も確認する

見落としやすいのが、使っていない部屋の壁のテレビ端子です。先ほどのシャープの案内でも、SHマークに対応していない空き壁端子から電波が入り込む事例が示されています。分配器から先のケーブルがつながっている壁端子は、ダミー抵抗を付けるか、4K8Kに対応した端子に替えることを業者に相談しましょう。

家の中の配線が分配器なのか分岐器なのかによっても、見直し方は変わります。違いは分配器と分岐器の違いとは?戸建てでの使い分けと交換費用の目安を参考にしてください。

自分でダミー抵抗を付けるときの注意

ダミー抵抗はメーカーの通販や家電量販店などで買える部品で、F型の端子にねじ込むだけで付けられます。ただし、分配器がどこにあるかによって、自分で作業してよいかが変わります。

分配器のある場所自分で付けられるか
テレビ台の裏手が届けば付けられる
マルチメディアボックスや分電盤の近くのボックスふたを開けて見える位置なら付けられる
屋根裏・天井裏転落や踏み抜きの危険があるので業者に任せる
屋外の壁・アンテナの近く高い場所での作業になるので業者に任せる

自分で付ける場合は、次の点に気をつけてください。

  • 作業の前にテレビとレコーダーの電源を切る
  • 端子の表示を見て、電気が通る端子か確かめる
  • 4K8K放送を見るなら4K8K対応品を選ぶ
  • 指で回して止まるところまでしっかり締める
  • 付けたあとに各部屋のテレビで映りを確認する

どの端子が使われていて、どれが空いているのか分からない場合は、ケーブルを抜き差ししているうちに、映っていた部屋まで映らなくなることがあります。分からないときは無理に触らないほうが安全です。

空き端子をふさいでも映りが悪いときに試すこと

ダミー抵抗を付けても映りが良くならない場合や、もともと空き端子とは関係のない原因で映りが悪い場合もあります。家の中で安全にできる範囲で、次の順に確認してみてください。

1. Wi-Fiルーターを一時的に止めて変化を見る

4K8K放送が途切れる場合は、Wi-Fiルーターの電源とテレビのWi-Fi設定をいったん切って、映りが変わるか確かめます。止めたときだけ映りが良くなるなら、配線のどこかから電波が入り込んでいる可能性があります。

2. 部屋ごとのアンテナレベルを比べる

テレビの設定メニューでアンテナレベル(受信レベル)を表示して、映る部屋と映らない部屋で数値を比べます。特定の部屋だけ低いなら、その部屋へ向かう配線や分配器の端子が疑わしくなります。

3. 手の届く接栓のゆるみやさびを見る

テレビの裏や壁端子、手の届く分配器で、ケーブルの先の金具(接栓)がゆるんでいないか、さびていないかを確認します。

4. BSアンテナ電源の設定を確認する

BS・CSだけ映らない場合は、テレビの設定でBS・CSアンテナ電源が「オン」または「オート」になっているかを確認します。1端子通電型の分配器では、電気を通す端子につながったテレビの設定が関わります。設定の名前や場所はメーカーや機種で違うので、取扱説明書で確かめてください。

それでも直らなければ分配器や配線の不具合を疑う

ここまで試しても映りが良くならない場合は、分配器そのものの故障や、天井裏・壁の中のケーブル、壁端子、ブースターの不具合が考えられます。分配器が古くて4K8K放送の周波数に対応していない、ということもあります。どこが悪いかは、各部屋の端子で受信レベルを測って比べないと特定しにくいものです。

分配器が故障したときに出やすい症状は、分配器の故障の症状とは?一部の部屋だけ映らない原因と交換費用で詳しく解説しています。原因の確認と見積もりは無料で受け付けている業者も多いので、まずは業者に見てもらうのが早道です。

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分配器まわりの工事費用の目安

分配器まわりの工事を業者に頼む場合は、部品代に加えて出張費や作業費がかかります。下の表は一般的な目安で、分配器のある場所(屋根裏・屋外など)や、ほかに交換が必要な部品があるかで変わります。

工事の内容費用の目安
分配器の交換(部品代+作業費)5,000円〜15,000円程度
受信状態の調査・配線の手直し5,000円〜15,000円程度
ダミー抵抗の取り付け業者により異なる(ほかの作業と一緒に頼むことが多い)
4K8K対応の部材への交換交換する部品の数や場所で変わる

分配器の部品そのものは、種類によって2,000円〜1万円ほどが目安とされています。ダミー抵抗だけを付けに来てもらうより、映りが悪い原因の調査や分配器の交換と一緒に頼むほうが無駄がありません。見積もりを取るときは、部品代・作業費・出張費がすべて含まれているか、作業後に追加料金が出ないかを確かめておきましょう。

まとめ

分配器の空き端子は、つながっていないからといって放っておいてよいものではありません。映りが安定しないときは、空き端子の処理を含めて配線全体を見直してみましょう。

  • 分配器の空き端子はダミー抵抗(終端抵抗)でふさぐのが基本
  • 空き端子は電波の反射や漏れ、Wi-Fiなどの電波の入り込みの原因になる
  • 電気が流れる端子には電流カット型、4K8Kには対応品を使う
  • 使わない部屋が多いなら分配数の少ない分配器に替える方法もある
  • 屋根裏や屋外の分配器は自分で触らず業者に任せる
  • 分配器の交換は5,000円〜15,000円程度が目安

「どの端子が空いているのか分からない」「ふさいでも映りが悪い」というときは、各部屋の受信レベルを測ってもらうのが確実です。まずは見積もりだけでも相談してみましょう。

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この記事を書いた人

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