BSのアンテナレベルが低いときは、皿(パラボラ)の向きのずれ、コンバーターやケーブルの劣化、分配器・ブースターでの信号の弱まり、皿の前をふさぐ木や建物のどれかが原因になっていることがほとんどです。まずは全チャンネルが低いのか一部だけ低いのかを見て、ケーブルの差し直しと分配器を外した直結を試してください。それでも数値が戻らなければ屋外の皿やコンバーターの不具合で、向きの調整なら5,000〜20,000円前後、BSアンテナの交換なら20,000〜35,000円前後が修理費用の目安です。
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BSのアンテナレベルが低いとはどんな状態か
テレビの設定メニューにある「アンテナレベル」「受信レベル」は、衛星から届いた電波がどれだけきれいにテレビまで来ているかを数字で表したものです。BSの場合、数字が目安を下回ると画面にブロックノイズが出たり、映像が止まったり、「受信できません」と表示されたりします。
目安の数字はメーカーと機種で違う
BSのアンテナレベルには全メーカー共通の基準がありません。たとえばパナソニックの取扱説明書では衛星デジタルの目安を54以上としていますが、ほかのメーカーでは尺度そのものが違い、ソニーのように数字ではなくバーの色で示す機種もあります。テレビを買い替えたら数字が下がったという場合でも、受信状態が悪くなったとは限りません。お使いのテレビの目安は、型番で検索できるメーカーの取扱説明書で確認してください。
「低い」と「0」は原因の場所が違うことが多い
数字が少しでも出ているなら、信号は弱いながらもテレビまで届いています。この場合は向きのわずかなずれや部品の劣化のように、信号が少しずつ弱まる原因を探します。数字が完全に0なら、電源の切れやケーブルの抜け・断線のように信号の通り道が途切れていることが多くなります。0になっているときはBSのアンテナレベルが突然0になったときの直し方の手順のほうが早く原因にたどり着けます。
全チャンネルが低いか一部だけ低いかで原因を切り分ける
最初に、BSのチャンネルをいくつか切り替えて、それぞれのアンテナレベルを見比べてください。低い範囲によって、疑う場所が変わります。家にテレビが2台以上あれば、ほかの部屋のテレビの数字も見ておくと切り分けがさらに早くなります。
| 症状 | 考えられる原因 | 疑う場所 |
|---|---|---|
| BSの全チャンネルが低く家中のテレビで同じ | 皿の向きのずれ・コンバーターの劣化・屋外ケーブルの劣化 | 屋外のBSアンテナと引き込みの配線 |
| BSの全チャンネルが低く1台のテレビだけ | その部屋のケーブル・端子の不良・分配器の不良 | 壁の端子からテレビまで |
| 一部のチャンネルだけ低い | 受信がぎりぎりの状態・古い分配器やブースターでの弱まり | 宅内の機器とアンテナの向き |
| 4K・8Kのチャンネルだけ映らない | アンテナや宅内機器が左旋の電波に対応していない | アンテナと分配器・ブースターの対応表示 |
| 午後や特定の季節だけ下がる | 皿の前の木の枝や建物・太陽の位置の重なり | 皿が向いている南西方向の空 |
| 雨や雪の日だけ大きく下がる | 降雨や着雪による減衰・接続部からの浸水 | 天気の回復後の数字で判断 |
BSは同じ衛星から送られていても、チャンネルによって使う周波数が違います。受信に余裕がない状態だと、ケーブルや分配器で弱まりやすいチャンネルから先に数字が下がるため、一部だけ低いという症状になります。一部だけ低いからといって、皿や配線に問題がないとは言い切れません。
BSのアンテナレベルが低くなる主な原因
皿の向きのずれ
BSアンテナは、赤道上空にある放送衛星の方向(関東では南西の空)に、方位と仰角を正確に合わせて取り付けます。総務省関東総合通信局も、台風や取付けねじの緩みでアンテナの向きがわずかでも変わると受信状態が悪くなると説明しています。強い風のあとから数字が下がった場合は、まずこの原因を疑います。
皿の前をふさぐ木や建物
BSの電波は皿と衛星を結ぶ線の上に障害物があると届きにくくなります。設置したときは問題がなくても、庭木や隣の家の木が伸びたり、南西側に建物が建ったりして数字が下がることがあります。木の枝の場合は葉が茂る季節だけ下がることもあります。
コンバーターの劣化
皿の中央に付いているコンバーターは、受けた電波をケーブルで送れる信号に変える部品で、テレビから電源を受けて動いています。屋外で雨風と日差しにさらされ続けるため、年数がたつと性能が落ち、向きが合っていても数字が上がらなくなります。設置から10年以上たっているBSアンテナで数字が少しずつ下がってきた場合は、コンバーターの劣化が考えられます。
ケーブルと接続部の劣化
BSの信号は地デジより高い周波数でケーブルの中を通るため、ケーブルが古い・長い・細いと弱まりやすくなります。屋外の接続部が緩んだりさびたりして雨水が入ると、数字が下がったり、雨の日だけ映らなくなったりします。
分配器やブースターでの弱まり
分配器で何部屋にも分けると、そのぶん1台あたりの信号は弱くなります。BSの周波数に対応していない古い分配器・ブースター・壁の端子が途中にあると、BSの一部または全部のチャンネルで数字が下がります。総務省も、分配器などの機器を多くつなぎすぎないことを対処として挙げています。
自分で試せるBSのアンテナレベルの対処法
ここからは、屋根やベランダの外に出ずに室内で試せる方法です。1つ試すごとにアンテナレベルを見直してください。
1. 天気が回復してから数字を見直す
強い雨や雪のときはBSの電波そのものが弱まるため、故障がなくても数字が下がります。天気がよい日の昼間にもう一度確認し、晴れていても低いかどうかを確かめます。
2. ケーブルを差し直して接栓を締める
テレビの裏と壁の端子のケーブルを一度抜き、中心の芯線が曲がっていないか見てから奥まで差し込みます。ネジ式の接栓は手で回して緩みがないように締めてください。ケーブルが家具の下敷きになって折れていないかも確認します。
3. 分配器やレコーダーを外して直結する
テレビと壁の端子の間に分配器やレコーダーをつないでいる場合は、いったん外して壁の端子とテレビを1本のケーブルで直接つなぎます。これで数字が上がれば、外した機器かそのケーブルが原因です。新しく買い直すときは、BSと4K8Kに対応した表示のある分配器・ケーブルを選びます。
4. ブースターの電源と対応表示を確認する
ブースターがある家では、電源部のコンセントが抜けていないか、ランプが点いているかを見ます。屋根裏や屋外にある本体は確認しなくてかまいません。電源部や取扱説明書でBS・CSに対応した機種かどうかも確かめておくと、業者に相談するときに役立ちます。
5. アンテナ電源の設定を見てテレビを再起動する
BSアンテナの電源(給電)の設定が「切」になっていると、数字は0になるか表示されません。設定が「入」や「オート」になっているかを確かめたうえで、テレビの電源プラグを抜いて数分待ち、差し直してから数字を見直します。
6. 皿の前に木の枝や物がないか見る
地上や窓から見える範囲で、皿が向いている南西の空をふさぐ木の枝や物がないかを確かめます。ベランダの皿なら、皿の前に洗濯物や物干し竿がかかっていないかも見てください。手すりの外に身を乗り出しての確認や、皿に触って角度を変えることはしないでください。
それでも低いままならアンテナ側の不具合を疑う
天気がよい日に室内の配線を見直し、分配器を外して直結しても数字が戻らないなら、原因は屋外にある可能性が高くなります。家中のテレビで同じように低い場合は、なおさらです。考えられるのは、皿の向きのずれ、コンバーターの劣化、屋外ケーブルや接続部の傷み、屋根裏や屋外のブースターの不具合です。
BSアンテナの向きはわずかなずれでも数字が大きく変わるため、正確に合わせるには測定器で確かめながらの調整が必要です。屋根の上や外壁の高い場所での作業は転落の危険もあります。調整の仕組みはBSアンテナの角度調整のやり方で説明していますが、自分で登って直すのはおすすめしません。
ここまで試して直らない場合は、BSアンテナの皿・コンバーター・ケーブル・ブースターの不具合が考えられます。原因の確認と見積もりは無料の業者が多いので、まずは業者に見てもらうのが早道です。電話やフォームで相談するときは、どのチャンネルがいくつだったか、いつから下がったか、家中のテレビで同じかを伝えると話が早く進みます。
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BSのアンテナレベルを業者に直してもらう費用の目安
費用は原因と作業の内容で大きく変わります。複数の業者の料金ページや比較サイトの情報をもとにした目安は次のとおりです。
| 作業の内容 | 費用の目安 |
|---|---|
| BSアンテナの向きの調整 | 5,000〜20,000円前後 |
| ケーブルの交換や接続部の修理 | 8,000〜20,000円前後 |
| 分配器の交換 | 10,000〜25,000円前後 |
| ブースターや電源部の交換 | 15,000〜40,000円前後 |
| BSアンテナ本体の交換(4K8K対応品) | 20,000〜35,000円前後 |
屋根の勾配が急な家や3階建ての家では、高所作業の費用が加わることがあります。向きの調整だけで直るのか、コンバーターごと本体の交換が必要なのかは、現地で測ってみないとわかりません。見積もりの段階で作業内容と総額、追加料金がかかる条件を確認しておくと安心です。BSアンテナ本体は10年前後たつと劣化が進んでいることが多いため、古いアンテナなら調整と交換の両方の金額を出してもらって比べるのもひとつの方法です。
BSのアンテナレベルが低いときによくある質問
地デジのアンテナレベルは正常なのにBSだけ低いのはなぜですか
地デジとBSはアンテナも電波の来る方向も別なので、BSアンテナの向きやコンバーターだけに問題があると、地デジは正常のままBSだけ低くなります。地デジもあわせて低い場合は、ブースターや宅内配線の大元が原因のことが多いので、アンテナレベルが低い原因と対処法もあわせて確認してください。
マンションでBSのアンテナレベルが低いときはどうすればいいですか
屋上の共用アンテナから電波が来ている場合は、まず室内のケーブルと分配器を確認し、それでも低ければ管理会社や大家さんに連絡します。共用部分の機器は個人で修理を手配できないためです。自分でベランダに付けたBSアンテナなら、戸建てと同じように業者に点検を頼めます。
ブースターを付ければBSのアンテナレベルは上がりますか
分配する部屋が多い家や配線が長い家では、ブースターで数字が上がることがあります。ただし皿の向きのずれやコンバーターの劣化が原因なら、弱い信号とノイズを一緒に増幅するだけなので期待したほど改善しません。先に原因を測ってもらってから必要かどうかを決めるのが確実です。
まとめ
BSのアンテナレベルが低いときは、全チャンネルが低いのか一部だけか、家中のテレビで同じか1台だけかを見比べると、疑う場所を絞り込めます。天気がよい日にケーブルの差し直し、分配器を外した直結、ブースターの電源とアンテナ電源の設定を試してください。
それでも数字が戻らなければ、皿の向きのずれやコンバーター・屋外ケーブルの劣化など、屋外の機器が原因と考えられます。BSアンテナの調整には測定器が必要で、高い場所の作業には転落の危険もあるので、自分で登らずにアンテナ工事の業者に点検と見積もりを頼むのが確実です。








