アンテナレベルの数値が多少上下するのは、天気やチャンネルによって起こる普通のことです。ただ、映像が乱れるほど大きく上下したり、風や雨のたびに目安を下回ったりするなら、アンテナの固定のゆるみ、ケーブルや接続部の接触不良、ブースターの劣化のどれかが原因になっていることがほとんどです。まずは上下するきっかけを記録し、ケーブルの差し直しと分配器を外した直結を試してください。それでも安定しなければ屋外の設備の不具合で、アンテナの向きの調整と再固定なら5,000〜20,000円前後、ブースターの交換なら15,000〜40,000円前後が修理費用の目安です。
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アンテナレベルが不安定とはどんな状態か
テレビの設定メニューで見られる「アンテナレベル」「受信レベル」は、アンテナから届いた電波の強さや品質を数字やバーで表したものです。この数字は、画面を開いている間もずっと同じ値で止まっているわけではありません。どこまでが普通の揺れで、どこからが不具合のサインなのかを最初に押さえておきましょう。
少しの上下は故障ではない
パナソニックの取扱説明書では、アンテナレベルの信号品質は天候や季節、地域、チャンネルなどによって異なり、アンテナの設備の条件によって変動する場合もあるため、十分な余裕を取ることをすすめています。ソニーの説明書でも、アンテナレベルは天候などの影響で変動すると書かれています。数字が1〜2目盛りほど行ったり来たりしていても、目安を大きく上回っていて映像が乱れないなら、心配はいりません。
目安の近くで上下しているなら要注意
問題になるのは、数字が映るか映らないかの境目の近くで上下している場合です。デジタル放送は、レベルが目安を下回った瞬間にブロックノイズが出たり、映像が止まったり、E201やE202などのエラーが出たりします。ソニーの説明書にも、表示が良好な範囲にあっても一時的に映像が乱れたり録画が途切れたりすることがあると書かれており、余裕が少ないほど揺れの影響を受けやすくなります。目安の数字はメーカーや機種で違うので、アンテナレベルの目安はいくつ?メーカー別の正常値と低い時の対処法で自分のテレビの基準を確かめてから判断してください。
大きく上下するのは設備が弱っているサイン
晴れて風もない日なのに数字が大きく跳ねる、0と通常の値を行き来する、日に日に下がる幅が大きくなるという場合は、天気のせいではなく設備のどこかに不具合が出ていると考えます。こうした上下は自然には収まらず、だんだん映らない時間が長くなっていくことが多い症状です。
上下するきっかけ別の原因の見分け方
アンテナレベルが不安定になる原因は、数字が下がるきっかけを見るとかなり絞り込めます。数日間、下がったときの天気や時間、そのとき家で使っていた家電をメモしておくと、次の表と照らし合わせやすくなります。
| 数字が下がるきっかけ | 考えられる原因 | 疑う場所 |
|---|---|---|
| 風が強いときだけ | アンテナの固定のゆるみ・支線のたるみ・向きのずれ | 屋根や壁のアンテナと取付金具 |
| 雨のあと(地デジも下がる) | 屋外の接続部やケーブルへの浸水 | 屋外のケーブルと接続部 |
| 雨や雪の最中(BS・CSだけ) | 衛星の電波そのものが雨雪で弱まる | 天気が回復しても戻らなければBSアンテナ |
| ケーブルや家具に触れたとき | プラグの差し込み不足・芯線の曲がり・ケーブルの内部断線 | テレビの裏と壁の端子 |
| 家中のテレビで同時に | ブースターの劣化・アンテナ本体・屋外ケーブル | 屋根裏や屋外の機器 |
| 1台のテレビだけ | その部屋のケーブル・壁の端子・分配器の出口 | 壁の端子からテレビまで |
| 電子レンジやドライヤーなどを使ったとき | 家電から出るノイズの影響 | テレビやケーブルのそばの家電 |
| 春から夏の一時期に近所でも | 遠くの放送局の電波が届いて混信する | 家の設備ではないことが多い |
風の日だけ数字が落ちるなら、まず屋根の上のアンテナの固定を疑います。風と映りの関係は強風でテレビが映らない原因は?風の日だけ映りが悪い時の対処法でくわしく説明しています。家中のテレビで同時に下がるか、1台だけかも大事な手がかりで、家中なら屋外や屋根裏の設備、1台だけなら家の中の配線に原因があることが多くなります。
アンテナレベルが不安定になる主な原因
アンテナの固定のゆるみ
アンテナを支える金具のボルトや、屋根の上でアンテナを引っ張って支える支線は、長年の風や雨でゆるんできます。固定がゆるむと風のたびにアンテナが揺れ、電波を受ける向きがわずかにずれて数字が上下します。ゆるみを放っておくと台風で傾いたり倒れたりすることもあるので、早めの点検が必要な原因です。
接続部の接触不良と浸水
アンテナ本体とケーブルのつなぎ目や、外壁を通る部分の接続部は、雨風にさらされてさびたりゆるんだりします。すき間から水が入ると、雨のあとから数字が下がり、乾くと戻るという上下をくり返します。家の中でも、テレビの裏や壁の端子のプラグが奥まで差さっていないと、触れるたびに数字が変わります。
ブースターの劣化
ブースターは弱い電波を強くして各部屋に送る機器で、屋根裏やアンテナのそばなど、暑さ寒さの厳しい場所に付いていることが多い部品です。年数がたって部品が傷むと増幅の働きが安定しなくなり、家中のテレビの数字が同時に上下します。電源部のランプが消えたり点いたりしている場合も、ブースターまわりを疑います。
受信の余裕がもともと少ない
電波塔から遠い地域や、近くに高い建物がある家では、設置したときから数字が目安ぎりぎりのことがあります。この状態だと、わずかな天気の変化でも境目を上下して映ったり映らなかったりします。設置後に近所に建物が建って、余裕がなくなったというケースもあります。
家電からのノイズ
ソニーの説明書では、住まいの環境によっては電波にノイズが入るなどの影響を受け、電波が一時的に弱くなることがあるとしています。特定の家電を使ったときだけ数字が下がるなら、その家電とアンテナケーブルの距離を離すことで落ち着く場合があります。
自分で試せるアンテナレベルの対処法
ここからは、屋根に上らずに家の中で試せる方法です。1つ試すごとにアンテナレベルの画面を開き、数字の揺れ方が変わったかを見てください。
1. 数字が下がるときを記録する
数日間、数字が下がったときの日時と天気、風の強さ、使っていた家電をメモします。風の日だけ、雨のあとだけといった傾向がわかれば、原因の場所を絞り込めます。業者に相談するときにもそのまま伝えられるので、点検が早く進みます。
2. ケーブルを差し直して接栓を締める
テレビの裏と壁の端子のケーブルを一度抜き、中心の細い芯線が曲がっていないか見てから奥まで差し込みます。ネジ式のプラグなら、手で回してゆるみがないように締めます。差し直したあと、ケーブルを軽く動かしても数字が変わらなければ、家の中の接続は問題ありません。
3. 分配器やレコーダーを外して直結する
テレビと壁の端子の間に分配器やレコーダーをつないでいる場合は、いったん外して、壁の端子とテレビを1本のケーブルで直接つなぎます。直結で数字が落ち着けば、外した機器かそのケーブルが原因です。古いケーブルは新しいものに替えるだけで安定することもあります。
4. ブースターの電源部を確認する
ブースターがある家では、電源部のプラグがコンセントにしっかり差さっているか、ランプが点いたままになっているかを見ます。電源部はテレビの近くや分電盤のそば、収納の中などに置かれていることが多い機器です。屋根裏や屋外にある本体まで見に行く必要はありません。
5. 家電を止めて数字を比べる
数字が下がるときに使っていた家電があれば、その家電を止めたときと動かしたときで数字を比べます。差がはっきり出るなら、家電の置き場所をテレビやケーブルから離して様子を見ます。
6. 別の部屋のテレビと比べる
ほかの部屋のテレビでも同じ時間に同じように数字が上下しているかを確かめます。家中で同じなら屋外や屋根裏の設備、1台だけならその部屋の配線やテレビ本体に原因があると考えられます。
マンション・アパートの場合は管理会社へ
屋上の共用アンテナから電波が来ている建物では、アンテナやブースターは管理組合や大家さんが管理しています。部屋の中のケーブルを見直しても数字が安定しないときは、管理会社や大家さんに連絡してください。ほかの部屋でも同じ症状が出ていれば、共用設備の点検として対応してもらえるのが一般的です。
それでも上下が止まらなければアンテナ側の不具合を疑う
家の中の配線を見直し、直結にしても数字の上下が止まらないなら、原因は屋根の上や屋根裏など、家の外側の設備にある可能性が高くなります。特に、家中のテレビで同時に下がる、風の日や雨のあとに決まって下がるという場合は、アンテナの固定のゆるみ、屋外の接続部の傷み、ブースターの劣化が考えられます。
アンテナの向きや固定の具合は、地上から見ただけではわかりにくく、正確に直すには測定器で数字を見ながらの調整が必要です。屋根の上の作業は転落の危険が大きいので、自分で上って直そうとしないでください。数字の上下だけでなく、画面が映ったり映らなかったりをくり返している場合は、テレビが映ったり映らなかったりする原因は?自分でできる確認と修理費用もあわせて確認してください。
ここまで試して直らない場合は、アンテナ本体の固定・ケーブル・ブースターの不具合が考えられます。原因の確認と見積もりは無料の業者が多いので、まずは業者に見てもらうのが早道です。相談するときは、数字がいくつからいくつまで上下するか、どんなときに下がるか、家中のテレビで同じかを伝えると話が早く進みます。
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アンテナレベルを安定させる修理費用の目安
費用は原因と作業の内容によって変わります。複数のアンテナ工事業者の料金ページや工事費用の比較サイトの情報をもとにした、一般的な目安は次のとおりです。
| 作業の内容 | 費用の目安 |
|---|---|
| 受信状態の点検 | 無料〜10,000円前後(点検無料の業者もある) |
| アンテナの向きの調整・再固定 | 5,000〜20,000円前後 |
| ケーブルの交換・接続部の修理 | 10,000〜25,000円前後 |
| ブースター・電源部の交換 | 15,000〜40,000円前後 |
| アンテナ本体の交換 | 20,000〜60,000円前後(種類や設置場所で変動) |
屋根の勾配が急な家や3階建ての家では、高所作業の費用が加わることがあります。上下の原因が1か所とは限らず、固定の直しとケーブルの交換が両方必要になることもあるので、見積もりの段階で作業内容と総額、追加料金がかかる条件を確認しておきましょう。設置から10年以上たっているアンテナなら、部品だけ直す場合とアンテナ一式を交換する場合の両方の金額を出してもらって比べるのもひとつの方法です。
アンテナレベルが不安定なときによくある質問
数字が上下していても映っていれば放っておいていいですか
目安を大きく上回った範囲で少し揺れているだけなら、急いで直す必要はありません。ただし、目安の近くまで下がることがある、上下する幅が以前より大きくなったという場合は、固定のゆるみや部品の劣化が進んでいるサインです。台風の時期の前に一度点検してもらうと、急に映らなくなるのを防げます。
ブースターを付ければ数字は安定しますか
電波塔から遠いなど、もともと電波が弱いことが原因なら、ブースターで余裕が生まれて安定することがあります。一方で、アンテナの揺れや接続部の接触不良が原因なら、弱った信号をそのまま強くするだけなので上下は止まりません。先に原因を測ってもらってから、必要かどうかを決めるのが確実です。
地デジだけ不安定でBSは安定しているのはなぜですか
地デジとBSはアンテナも電波の来る方向も別なので、地デジのアンテナの固定や向きだけに問題があると、地デジだけ数字が上下します。BSも同じように上下している場合は、ブースターや家の中の配線など、両方の信号が通る部分を疑います。数字が上下せず低いまま止まっているなら、揺れの原因ではなく、信号が少しずつ弱まる原因を探すことになります。
まとめ
アンテナレベルの数字が少し上下するのは天気やチャンネルによる普通の変化ですが、目安の近くまで下がったり、大きく上下したりするなら設備が弱っているサインです。風の日だけ、雨のあとだけ、家電を使ったときだけなど、数字が下がるきっかけを記録すると原因の場所を絞り込めます。
ケーブルの差し直し、分配器を外した直結、ブースターの電源部の確認を試しても安定しなければ、アンテナの固定のゆるみや屋外の接続部、ブースターの劣化が考えられます。屋根の上の点検には測定器と高所作業が必要なので、自分で上らずにアンテナ工事の業者に点検と見積もりを頼むのが確実です。








