デザインアンテナにブースターが必要かどうかは、家の電波の強さと、つなぐテレビの台数で決まります。電波が強い地域でテレビが1〜2台なら不要なことが多く、壁の低い位置や屋根裏に付ける家、電波が弱めの地域、テレビを3台以上つなぐ家では必要になりやすいです。
ブースターには、アンテナ本体に組み込まれた「内蔵型」と、アンテナとは別に取り付ける「別付け」があります。後からブースターだけを付ける場合の費用は、本体と工事費で15,000円〜40,000円程度が目安です。どちらが合うかは電波を測ってみないと決められないので、まずは現地で受信レベルを確認してもらうのが近道です。
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デザインアンテナでブースターが必要になりやすい理由
デザインアンテナは、板のような形をした平面型のアンテナで、外壁やベランダ、屋根裏などに目立たないように取り付けられます。見た目がすっきりして、屋根の上に立てる八木式アンテナより風や雪の影響を受けにくいのが長所です。
一方で、受信の面では八木式アンテナより不利になりやすい点があります。理由は大きく3つです。
設置する位置が低くなりやすい
テレビの電波は、高い場所ほど建物や木にさえぎられずに届きます。デザインアンテナは外壁の2階あたりに付けることが多く、屋根の上より低い位置になるぶん、受け取れる電波が弱くなりがちです。隣の家や高い建物が送信所の方向にあると、さらに弱くなります。
八木式より性能が控えめな機種が多い
デザインアンテナの性能は「20素子相当」「26素子相当」のように、八木式アンテナの素子数に置き換えて表されます。一般的な機種は20素子相当で、八木式でよく使われる20素子と同じくらいの性能です。電波の弱い地域では、もともとの受信力に余裕が少なくなります。
屋根裏に置くと屋根材の分だけ電波が弱まる
屋根裏にアンテナを置く方法は、外から見えず雨風も受けないのが利点ですが、屋根材や断熱材を通るぶん電波が弱くなります。金属の屋根材や断熱材にアルミが使われている家では、屋根裏だと受信が難しいこともあります。
こうした理由から、デザインアンテナはブースターとセットで設置されることがよくあります。ただし、デザインアンテナだから必ずブースターが要るわけではありません。ブースターそのものが必要かどうかの一般的な考え方はテレビのブースターは必要か?いらない家との違いと設置費用を解説で詳しく解説しています。
デザインアンテナでブースターが要る家と要らない家
次の表は、デザインアンテナを付けるときにブースターが必要になりやすいかどうかの目安です。最終的には、設置したい場所で受信レベルを測って判断します。
| 家の状況 | ブースターの必要性 | 理由 |
|---|---|---|
| 送信所や中継局に近く、テレビは1〜2台 | 要らないことが多い | 電波が十分に強く、分配で弱くなる分も少ない |
| 電波は強めだが、テレビを3台以上つなぐ | 必要になることがある | 分配するたびに電波が弱くなるため |
| 送信所から遠い・山や丘のかげになる | 必要になりやすい | 元の電波が弱く、壁面の高さでは足りないことがある |
| 送信所の方向に高い建物や隣家がある | 必要になりやすい | 壁面の位置だと電波がさえぎられやすい |
| 屋根裏に設置したい | 必要になりやすい | 屋根材や断熱材を通るぶん電波が弱まる |
| アンテナから各部屋までのケーブルが長い | 必要になることがある | ケーブルが長いほど電波が弱くなるため |
| 送信所のすぐ近くで電波が非常に強い | 付けると逆効果のことがある | 電波が強すぎると映りが悪くなる「過大入力」になりやすい |
テレビの台数は、今の台数だけでなく、子ども部屋や寝室に将来テレビを置く予定があるかも考えておくと、あとで付け足す手間が省けます。新築のときは、どの部屋にテレビ端子を付けるかとあわせて決めておくとスムーズです。
ブースターを付けても電波の弱さを補えない場合
ブースターは、アンテナで受けた電波を増やす機器です。もともとの電波がほとんど届いていない場所では、増やす元がないため映るようにはなりません。電波が乱れている場合も、乱れたまま増幅されます。壁面ではどうしても電波が足りないときは、設置する面を変える、より性能の高い機種にする、屋根の上の八木式アンテナにする、といった見直しが必要です。デザインアンテナの弱点と選び方はデザインアンテナのデメリットとは?後悔しない選び方と費用相場にまとめています。
ブースター内蔵型と別付けの違い
デザインアンテナにブースターを組み合わせる方法は、アンテナ本体にブースターが入った「内蔵型」を選ぶ方法と、普通のデザインアンテナに別のブースターを付ける方法の2つです。
| 比べること | ブースター内蔵型 | 別付けのブースター |
|---|---|---|
| 取り付けるもの | アンテナ本体と、室内側の電源部(電源挿入器やACアダプター) | アンテナ本体、ブースター本体、電源部 |
| 見た目 | 外に出る機器がアンテナだけですっきりする | アンテナの近くや屋根裏などにブースター本体が付く |
| 増幅の調整 | 機種に合わせて決まっていて、細かく調整できないことが多い | 利得の切り替えなど、機種によって家の電波に合わせて調整できる |
| BS・CSの扱い | 地デジ用の機種が中心で、BS・CSは別に考える | 地デジとBS・CSをまとめて増幅できる機種もある |
| 故障したとき | ブースター部分だけを交換しにくく、アンテナごとの交換になりやすい | ブースター本体や電源部だけを交換できる |
| 向いている家 | 地デジだけで足りる・外観をできるだけすっきりさせたい | テレビの台数が多い・BS・CSも見る・電波が弱めで調整したい |
内蔵型の例とメーカーが案内していること
内蔵型は主要なアンテナメーカーから出ています。たとえばDXアンテナには、ブースターを内蔵したUHF平面アンテナとして、強・中電界用の20素子相当の機種と、中・弱電界用の26素子相当の機種があります。どちらも電源挿入器とACアダプターが付属し、本体の背面に同社指定の混合器や分配器を取り付けられる設計です。
マスプロ電工の壁面向けアンテナ「スカイウォーリー ミニ」にもブースター内蔵の機種があり、メーカーは付属の電源部をつながないとアンテナの感度が大きく下がると案内しています。内蔵型は電源部から電気を送って初めて性能が出るので、電源部のコンセントを抜くと映りが悪くなったり映らなくなったりします。
機種ごとの性能や付属品は変わることがあるので、実際に選ぶときはメーカーの製品ページや取扱説明書で最新の情報を確かめてください。
すでに付いているアンテナが内蔵型か見分けるには
今の家のデザインアンテナが内蔵型かどうかは、本体や取扱説明書の型番で確認できます。テレビの近くや分電盤の近く、屋根裏の入口付近などに、コンセントにつながった小さな箱(電源部)があれば、内蔵型か別付けのブースターのどちらかが付いていると考えられます。分からなければ、点検のときに業者に確認してもらいましょう。
デザインアンテナに後からブースターを付けるときの注意点
デザインアンテナを付けたあとで「端の部屋のテレビだけ映りが悪い」「テレビを増やしたら映らなくなった」という場合は、ブースターを後付けすることで改善することがあります。付ける前に知っておきたい点をまとめます。
ブースター本体を付ける場所
ブースター本体は、電波が弱くなる前の、なるべくアンテナに近い位置に付けるのが基本です。デザインアンテナなら、アンテナの近くの外壁や屋根裏、配線が集まる場所などが候補になります。屋外に付ける場合は雨や日差しに強い屋外用の機種を使います。場所ごとの向き不向きはブースターの設置場所はどこ?屋根上・屋根裏・室内の違いと費用で解説しています。
室内用ブースターで済むこともある
テレビが1台だけで、そのテレビの近くで少し電波を補えば足りる場合は、壁のテレビ端子とテレビの間につなぐ室内用ブースターで改善することもあります。ただし、家じゅうのテレビの映りを良くしたい場合や、分配器より前で電波が足りない場合は、室内用では効果が出にくくなります。
増幅しすぎると映りが悪くなる
ブースターは、強くすればするほど映りが良くなるわけではありません。電波が強すぎると映像が乱れたり、E202などのエラーが出たりします。増幅しすぎた電波が回り込むと「異常発振」が起き、近所のテレビや無線通信に妨害を与えるおそれもあります。後付けのときは、測定器で受信レベルを測りながら、必要な分だけ増幅するように調整してもらうことが大切です。
外壁の高い位置や屋根裏の奥の作業は業者に任せる
デザインアンテナは2階の外壁に付いていることが多く、はしごでの作業は転落の危険があります。屋根裏も足場が悪く、断熱材の上を歩くと天井を踏み抜くことがあります。手の届く室内用ブースターを除き、取り付けと調整は業者に頼むのが安全です。
デザインアンテナとブースターの費用相場
下の表は、アンテナ工事業者や工事の比較サイトの料金案内など、複数の情報をもとにした一般的な目安です。家の電波の状況、設置する場所、配線の長さ、業者によって金額は変わります。
| 工事の内容 | 費用の目安(本体・工事費込み) |
|---|---|
| デザインアンテナの新規設置(地デジのみ・ブースターなし) | 20,000円〜60,000円程度 |
| デザインアンテナの新規設置と同時にブースターを付ける場合の追加分 | 10,000円〜30,000円程度 |
| 今のデザインアンテナに屋外用ブースターを後付け | 15,000円〜40,000円程度 |
| 室内用ブースター(本体のみ・自分で接続) | 数千円〜15,000円程度 |
| ブースターの電源部だけの交換 | 8,000円〜18,000円程度 |
| ブースター内蔵型のデザインアンテナへの交換 | 機種と工事内容で変わるため見積もりで確認 |
ブースター内蔵型と、普通のデザインアンテナに別付けのブースターを組み合わせた場合のどちらが安いかは、機種や配線の状況で変わります。屋根裏への設置や、配線の引き直しが必要な場合は、そのぶん費用が上がります。
見積もりを取るときは、電波の測定結果をもとに「ブースターが必要な理由」を説明してもらいましょう。あわせて、出張費や部品代、高所作業の費用が総額に入っているか、見積もり後に追加料金がかかる条件があるかも確認しておくと安心です。
※工事後のチャンネル設定まで対応
デザインアンテナのブースターでよくある質問
ブースター内蔵型なら電源はいらないですか?
いいえ。内蔵型もブースターを動かすための電気が必要で、室内の電源部(電源挿入器やACアダプター)から同軸ケーブルを通して電気を送ります。電源部のコンセントが抜けると、テレビの映りが悪くなったり映らなくなったりします。掃除や模様替えのときに抜いてしまわないよう注意しましょう。
ブースターを付ければ屋根裏でも必ず映りますか?
必ず映るとは限りません。屋根材や断熱材で電波が大きく弱まる家では、ブースターで増やしても足りないことがあります。屋根裏に置きたい場合は、設置前に屋根裏で受信レベルを測ってもらい、難しければ外壁やベランダへの設置を検討します。
BS・CSのアンテナもあるとき、ブースターはどうなりますか?
地デジのデザインアンテナとBS・CSアンテナの両方を使う家では、地デジとBS・CSをまとめて増幅できるブースターを使うことがあります。ブースター内蔵型のデザインアンテナは地デジ用の機種が中心なので、BS・CSの電波の強さやテレビの台数も含めて、どの組み合わせが合うかを業者に提案してもらいましょう。
ブースターはどのくらいで交換が必要になりますか?
ブースターは電子機器なので、長く使うと劣化します。寿命の目安は一般に10年前後とされ、落雷のあとに急に壊れることもあります。内蔵型はブースター部分だけの交換が難しく、アンテナごと交換になることがある点も、選ぶときの判断材料になります。
まとめ
デザインアンテナにブースターが必要かどうかは、デザインアンテナかどうかではなく、家の電波の強さとテレビの台数で決まります。
- 壁の低い位置や屋根裏に付ける家、電波が弱めの地域、テレビを3台以上つなぐ家では必要になりやすい
- 電波が強い地域でテレビが1〜2台なら要らないことが多く、付けると逆効果になることもある
- 内蔵型は見た目がすっきりするが、調整の幅が狭く、ブースター部分だけの交換がしにくい
- 別付けは調整や交換がしやすく、BS・CSもまとめて増幅できる機種がある
- 後付けの費用は屋外用ブースターで15,000円〜40,000円程度が目安
ブースターが必要かどうか、内蔵型と別付けのどちらが合うかは、設置したい場所で電波を測らないと決められません。外壁や屋根裏の作業は危険も伴うので、現地で受信レベルを測ってくれる業者に相談し、見積もりの内容を見てから依頼するかどうかを決めましょう。
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