「屋根のアンテナのワイヤーがたるんでいる」「支線が1本切れてぶら下がっている」と気づいて、張り直したほうがいいのか、自分でできるのか迷っていませんか。支線はアンテナが倒れないように支えている大事な部分なので、緩みや切れを見つけたら早めの対応が必要です。
結論から言うと、支線の緩みや切れは放置するとアンテナの傾きや倒壊につながるため、なるべく早く張り直すのがおすすめです。ただし、作業は屋根の上での高所作業になるため、自分でやらずにアンテナ工事業者に依頼するのが安全です。張り直しだけで済めば、費用は1万円〜2万円台に収まることが多くなります。
この記事では、アンテナの支線の役割、張り直しが必要なサイン、緩む・切れる原因、放置したときのリスク、張り直しや交換の費用相場、業者に頼むときのポイントをまとめています。
※見積もりだけでもOK
アンテナの支線とは?役割と仕組み
アンテナの支線とは、屋根の上に立てた八木式アンテナの支柱(マスト)を、四方から引っ張って支える金属製のワイヤーのことです。ステーワイヤーと呼ばれることもあります。
屋根の上のアンテナは、屋根馬(アンテナを立てる台座)の上に支柱を立て、その支柱を支線で引っ張ることで、強い風を受けても倒れないように固定されています。屋根馬は屋根に置いてあるだけで、ビスで屋根に固定していないことも多いため、アンテナを支える力の多くを支線が担っています。
支線まわりの部材
| 部材 | 役割 |
|---|---|
| 支線(ワイヤー) | 支柱を四方から引っ張って支える。ステンレス製や、メッキをした鉄製のものがある |
| 支線止め金具 | 支柱の上のほうに取り付け、支線をつなぐための金具 |
| 支線アンカー(ステーアンカー) | 屋根の端の破風板(はふいた)などに打ち込み、支線の下側をつなぎ留める金具 |
| ターンバックル | 支線の途中に入れて、ねじを回すことで支線の張り具合を調整する金具 |
支線は一般的に2〜4方向から張られ、4方向に張っている家が多く見られます。どれか1本でも緩んだり切れたりすると、引っ張る力のバランスが崩れ、支柱が反対側へ傾きやすくなります。
支線の張り直しが必要なサイン
支線の状態は、地上や窓・ベランダから見える範囲で確認できます。次のような様子があれば、張り直しや交換を考えるタイミングです。
支線がたるんでいる、波打っている
ピンと張っておらず、風で揺れている
支線が切れている、垂れ下がっている
1本でも切れていると、支える力が大きく落ちている
支線やアンカー、ターンバックルが茶色くさびている
さびが進むと、ある日突然切れることがある
アンテナが傾いている、以前と向きが変わっている
支線の緩みで支柱が動いている可能性がある
- 風の強い日にアンテナが大きく揺れる、カタカタ・ビュービューと音がする
風の強い日だけテレビの映りが悪くなる、ブロックノイズが出る
アンテナが揺れて受信が不安定になっていることがある
特に、支線が切れているのにアンテナが立っている状態は、残りの支線だけでぎりぎり支えている状態です。次の強風や台風で一気に傾く、倒れるおそれがあるので、早めに業者に見てもらいましょう。
支線が緩んでいるのか、支柱や屋根馬まで傷んでいるのかは、屋根の上で見ないと判断できません。点検と見積もりが無料の業者なら、まずは状態だけ見てもらうこともできます。
アンテナの支線が緩む・切れる主な原因
支線は一度張れば終わりではなく、年数がたつと少しずつ緩んだり傷んだりします。主な原因は次のとおりです。
台風・強風を繰り返し受ける
強い風を受けるたびに、アンテナが揺れて支線に大きな力がかかります。これを何度も繰り返すうちに、ワイヤーが伸びたり、ターンバックルや支線止め金具が少しずつ緩んだりします。台風のあとに急にたるみが目立つようになることもあります。
さび・経年劣化
支線やアンカー、ターンバックルは屋外で雨風にさらされているため、さびが進むとワイヤーが細くなって切れやすくなります。メッキの鉄製の支線は、ステンレス製に比べてさびやすい傾向があります。海に近い地域では潮風の影響で、さらに傷みが早くなります。
積雪・雪下ろし
雪の多い地域では、支線に積もった雪の重みや、屋根の雪が滑り落ちるときの力で支線が引っ張られ、緩んだり切れたりすることがあります。雪下ろしの際にスコップなどが支線に引っかかって傷めてしまうケースもあります。
アンカーや屋根まわりの劣化
支線そのものが無事でも、支線アンカーを打ち込んでいる破風板が傷んでいると、アンカーが抜けかけて支線が緩むことがあります。また、屋根馬がずれると支柱の位置が変わり、支線の張り具合が崩れます。
支線の緩みを放置するとどうなる?
「テレビは映っているから大丈夫」と放置していると、次のようなトラブルにつながるおそれがあります。
アンテナが傾いて映りが悪くなる
アンテナの向きがずれると受信レベルが下がり、ブロックノイズやE202などのエラーが出て映らなくなることがある
強風や台風でアンテナが倒れる
支える力が弱いままだと、次の台風で支柱ごと倒れることがある
屋根や雨どいを傷つける
倒れたアンテナや屋根馬が屋根材を割ったり、雨どいを曲げたりすると、屋根の補修費用もかかる
落下して人や物、近所の家に被害を出す
アンテナや部材が屋根から落ちると、通行人や車、隣家を傷つけるおそれがある
支線の張り直しだけで済む段階で直しておけば、アンテナの立て直しや交換に比べて費用を抑えられます。すでにアンテナが傾いている場合の危険性は台風でアンテナの傾きは危険!損害賠償を防ぐなら業者への依頼が安心で、倒れてしまった場合の対処法は台風でアンテナが倒れたらどうする?修理費用相場と火災保険の適用法で詳しく解説しています。
支線の張り直しを自分でやるのはおすすめしない理由
支線の張り方やターンバックルの使い方を調べて、自分で張り直そうと考える人もいるかもしれません。部材はホームセンターや通販でも手に入りますが、次の理由から、自分での作業はおすすめしません。
屋根の上での高所作業になる
支線の張り直しは、屋根に登り、支柱の上のほうや屋根の端で作業する必要があります。勾配のある屋根や、雨や朝露で濡れた屋根は滑りやすく、転落すると大けがにつながります。台風のあとなど、屋根やアンテナが不安定な状態での作業は特に危険です。
張り具合の調整が難しい
支線は、どれか1本だけ強く張っても、反対側が緩んでいれば支柱が傾いてしまいます。支柱をまっすぐに保ちながら、すべての支線を均等に張る必要があり、張りが強すぎると今度は支柱や屋根馬に無理な力がかかります。作業の途中でアンテナの向きがずれてしまうと、受信レベルを測りながら向きを合わせ直す必要もあります。
ほかの部分の傷みを見落としやすい
支線が緩んでいる家では、支柱のさびや屋根馬のずれ、アンテナ本体の劣化が同時に進んでいることもあります。支線だけを張り直しても、ほかの部分が弱っていれば、すぐにまた傾いてしまいます。業者に頼めば、支線以外の状態も合わせて確認してもらえます。
地上から見て異常に気づいたら、屋根には登らず、写真を撮っておいて業者に相談しましょう。急いで直したい場合は、即日対応している業者を選ぶと安心です。
※工事後のチャンネル設定まで対応
アンテナの支線の張り直し・交換の費用相場
支線の工事費用は、張り直しだけで済むか、支線やアンカーを交換するか、アンテナの立て直しや交換まで必要かで変わります。下の表は、複数のアンテナ工事業者の料金表や工事費用の情報サイトをもとにした一般的な目安です。
| 工事内容 | 費用の目安 |
|---|---|
| 点検・現地調査 | 無料〜数千円程度(無料の業者も多い) |
| 支線の張り直し(緩みの調整) | 10,000円〜25,000円程度 |
| 支線・アンカーの交換 | 15,000円〜30,000円程度(本数やアンカー交換の有無で変動) |
| アンテナの立て直し(傾いたアンテナを立て直して支線を張り直す) | 10,000円〜30,000円程度 |
| アンテナ本体の交換(屋根馬・支柱・支線を含む) | 30,000円〜100,000円程度(アンテナの種類で変動) |
このほか、業者や家の条件によっては、出張費や高所作業費(はしご・足場の使用料)が別にかかることがあります。料金表に「支線1本あたり」の金額が書かれている業者もあるため、何本張り直すのか、アンカーや金具の交換を含むのかを見積もりで確認しましょう。
張り直しで済むか、交換が必要か
支線の緩みだけなら、張り直しで直ることがほとんどです。一方で、支線がさびて切れている、支柱が曲がっている、アンテナ本体も古いといった場合は、支線だけ直しても長持ちしないことがあります。設置から10年以上たっているなら、アンテナごと交換したほうが結果的に費用を抑えられるケースもあるので、両方の見積もりを出してもらって比べるとよいでしょう。今後の台風に備えて補強や交換を考えるなら、テレビアンテナで台風に強いのはどれ?種類別の比較と補強工事の費用も参考にしてください。
火災保険が使えるケース
台風・強風・雪・落雷などの自然災害で支線が切れたり、アンテナが傾いたりした場合は、火災保険の補償の対象になることがあります。ただし、次の点に注意が必要です。
経年劣化による緩みやさびは対象外
年数がたって自然に緩んだ、さびて切れたという場合は補償されない
補償されるかは契約内容次第
風災・雪災が補償に含まれているか、自己負担額(免責金額)がいくらかは契約によって異なる
申請は契約者本人が保険会社に行う
被害の写真や修理の見積書などを用意して、契約者が保険会社に連絡する
自然災害のあとに支線が切れていても、必ず保険で直せるとは限りません。台風や大雪のあとに異常に気づいたら、まずは被害の写真を撮り、保険の契約内容を確認しましょう。
支線の張り直しにおすすめのアンテナ工事業者
支線の張り直しや、傾いたアンテナの立て直しを相談しやすい業者を紹介します。見積もりを取ってから依頼するかどうかを決められるので、まずは今のアンテナの状態を見てもらいましょう。
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まとめ
アンテナの支線は、屋根の上のアンテナが倒れないように支える大切な部分です。緩みや切れを見つけたら、アンテナが傾いたり倒れたりする前に張り直しましょう。
- 支線のたるみ・切れ・さび、アンテナの傾きや強風時の揺れは張り直しのサイン
- 緩む・切れる原因は、台風や強風、さび・経年劣化、積雪、アンカーや屋根馬の劣化など
- 放置すると、映りが悪くなるだけでなく、倒壊や落下で屋根や近所に被害を出すおそれがある
- 張り直しは屋根の上の高所作業。自分で登らず、業者に依頼する
- 費用は張り直しで10,000円〜25,000円程度、支線・アンカーの交換で15,000円〜30,000円程度が目安
- 火災保険の対象は自然災害による破損で、経年劣化は対象外。補償は契約内容次第で、申請は契約者本人が行う
支線の張り直しだけで済むのか、アンテナごと交換したほうがよいのかは、屋根の上で状態を見てもらわないと判断できません。現地調査と見積もりが無料の業者に、まずは相談してみましょう。
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