屋根のアンテナにカラスやハトが毎日のように止まっていて、ベランダや車にフンが落ちてくる。最近テレビの映りが悪いのは、鳥がアンテナを揺らしているせいではないか。アンテナに鳥よけを付けたいけれど、どんな物を選べばよいのか、自分で付けてよいのか迷っている方も多いのではないでしょうか。
先に結論をお伝えすると、アンテナの鳥よけは、とげ状の「鳥よけスパイク」をアンテナの止まりやすい部分に取り付けるのが基本です。ただし屋根の上での作業になるため、自分で取り付けるのはおすすめできません。向きのずれやフンによるサビが出ているなら、点検とあわせて業者に頼むと、鳥よけの取り付けと不具合の確認を一度で済ませられます。
この記事では、鳥がアンテナに止まると起きる困りごと、鳥よけの種類と向き不向き、自分で取り付けない方がよい理由、巣ができてしまったときの注意点、業者に頼んだときの費用の目安を順番に解説します。
※見積もりだけでもOK
鳥がアンテナに止まると起きる困りごと
屋根の上のアンテナは、周りを見渡せる高い場所にあり、細い棒が横に何本も伸びているため、鳥にとっては止まりやすい休憩場所になります。特に八木式アンテナ(魚の骨のような形のアンテナ)は、カラスやハトが並んで止まっている姿をよく見かけます。鳥が止まるだけなら問題ないように思えますが、続くと次のような困りごとが起きます。
フンで家の周りが汚れる
いちばん分かりやすいのがフンの被害です。アンテナの真下にあるベランダ、屋根、雨どい、駐車場の車などにフンが落ち、洗濯物を外に干しにくくなることもあります。鳥のフンには病原体が含まれていることがあるため、掃除をするときは手袋とマスクを着け、乾いたフンを舞い上げないよう湿らせてから取り除きましょう。
フンでアンテナや金具がサビる
鳥のフンは酸性で、金属を傷める原因になります。アンテナ本体だけでなく、アンテナを支えるマストや金具、ネジにフンがたまったままになると、サビが進みやすくなります。固定部分が弱ると、強風のときにアンテナが傾いたり倒れたりするおそれがあり、アンテナの寿命を縮めることにもつながります。
アンテナの向きがずれて映りが悪くなる
カラスのような大きめの鳥が止まったり飛び立ったりするたびに、アンテナには小さな力がかかります。一度で大きく動くことはなくても、毎日くり返されるうちに少しずつ向きがずれ、ある日から特定のチャンネルだけ映りが悪い、ブロックノイズが出る、E202などのエラーが表示される、といった症状につながることがあります。
巣を作られてしまう
止まる鳥をそのままにしていると、アンテナやその周りに巣を作られることがあります。巣の材料に針金ハンガーなどが使われることもあり、アンテナに負担がかかります。後で説明するとおり、卵やヒナがいる巣は自由に撤去できないため、巣を作られる前に「止まらせない」対策をしておくことが大切です。
すでにテレビの映りに変化が出ている場合は、鳥よけを付けるだけでは直りません。アンテナの向きや固定の状態を一緒に確認してもらうと安心です。現地調査や見積もりを無料で行う業者もあるので、まずは状態を見てもらうところから始めてみましょう。
※工事後のチャンネル設定まで対応
アンテナに使える鳥よけの種類と向き不向き
アンテナの鳥よけにはいくつかの種類があります。手軽さや効果の続き方がそれぞれ違うため、特徴を知ったうえで選びましょう。
| 鳥よけの種類 | 特徴 | 向いているケース・注意点 |
|---|---|---|
| 鳥よけスパイク(とげ状の器具) | 止まりやすい部分にとげを並べ、物理的に止まれなくする | アンテナの鳥よけの基本。パイプの太さに合う製品を選ぶ必要がある。樹脂製は数年で割れることもある |
| 結束バンド | バンドを巻いて先端を上向きに立て、足場をなくす | 費用は安いが、紫外線で劣化しやすく応急処置向き。小さな鳥には効きにくい |
| テグス・ワイヤー | 止まる位置の上に線を張って着地しにくくする | 張り方によっては新しい足場になってしまう。単体では効果が限られる |
| 防鳥ネット | アンテナの周りを網で覆い、近づけなくする | 広い範囲を守れるが、屋根上のアンテナでは風を受けて負担になりやすい |
| キラキラテープ・CD・超音波 | 光や音で鳥を驚かせて遠ざける | カラスなどは慣れやすく、効果は長続きしにくい。補助として使う程度 |
| デザインアンテナへの交換 | 壁に付ける箱型のアンテナで、止まる場所がほとんどない | 根本的な対策になるが、電波が弱い地域では受信レベルが足りないことがある |
基本は鳥よけスパイクを止まる場所に付ける
八木式アンテナの場合、鳥がよく止まるのは、横に伸びたいちばん上の棒(反射器や導波器を支える部分)や、BSアンテナのアームの上などです。こうした止まりやすい部分にスパイクを付けると、鳥は足を置けなくなります。光や音で驚かせる方法と違って、鳥が慣れて効果がなくなることが少ないのがスパイクの良いところです。
ただし、どこに付けるかが大切です。止まる位置を一か所ふさいでも、すぐ隣の棒やマストの先に移るだけということもあります。実際に鳥がどこに止まっているのか、フンの落ちている位置などから見極めて付ける必要があります。
何度も被害が出るならアンテナの種類を見直す
鳥よけを付けても別の場所に止まる、アンテナ自体が古くなっている、という場合は、アンテナの交換を考えるのも一つの方法です。壁に付けるデザインアンテナは横に伸びる棒がないため、鳥が止まりにくくなります。ただし、デザインアンテナは八木式より受信の力が弱めなので、住んでいる地域の電波の強さによっては向かないこともあります。交換を考えるときは、業者に電波の強さを測ってもらってから決めましょう。アンテナの交換の目安については、テレビアンテナの寿命は何年?交換のサインと費用相場を種類別に解説も参考にしてください。
屋根上のアンテナに自分で鳥よけを付けない方がいい理由
鳥よけスパイクは通販やホームセンターで数千円ほどで買えるため、自分で付けようと考える方もいます。しかし、屋根の上のアンテナに取り付ける作業は、次のような理由からおすすめできません。
屋根の上は転落の危険が大きい
アンテナは屋根のいちばん高いところに立っていることが多く、はしごで屋根に上がり、傾いた屋根の上で手を伸ばして作業することになります。屋根材は見た目以上にすべりやすく、フンで汚れていればなおさらです。慣れた人でも命綱を付け、2人以上で作業するのが基本とされる場所なので、一般の方が一人で上るのは避けましょう。
取り付けのときにアンテナの向きがずれやすい
スパイクや結束バンドをアンテナに巻き付けるときは、どうしてもアンテナに力がかかります。作業のあとにテレビを見たら映らなくなっていた、ということも起こり得ます。向きを直すには受信レベルを見ながらの調整が必要で、屋根の上で一人で行うのは難しい作業です。アンテナの向きをどこまで自分で触ってよいかは、テレビアンテナの向き調整は自分でできる?安全な範囲と業者の費用相場でまとめています。
サビや固定のゆるみに気づけない
鳥が長く止まっていたアンテナは、フンによるサビや、支線(アンテナを支えるワイヤー)のゆるみが出ていることがあります。業者に頼めば、鳥よけの取り付けと一緒にこうした傷みも確認してもらえます。自分で鳥よけだけ付けてしまうと、傷んだ部分がそのままになり、次の台風で倒れてしまうということにもなりかねません。
地上から確認できる範囲であれば、自分でできることもあります。双眼鏡などでアンテナが傾いていないか、鳥がどの部分に止まっているか、フンがどこに落ちているかを確認しておくと、業者に相談するときに状況を伝えやすくなります。
アンテナに鳥の巣ができてしまったときの注意点
鳥よけを付ける前に、すでにアンテナに巣を作られてしまっていることもあります。この場合は、すぐに取り除いてよいとは限らないので注意が必要です。
カラスやハト、スズメなどの野生の鳥は、鳥獣保護管理法という法律で守られています。卵やヒナがいる巣を許可なく撤去したり、卵を処分したりすることは原則としてできず、やむを得ない場合は事前に許可が必要になる、と多くの自治体が案内しています。卵やヒナがいない空の巣であれば撤去できるとされていますが、判断に迷う場合や、屋根の上で自分では確認できない場合は、無理に手を出さないようにしましょう。
巣があるときの考え方や撤去の流れ、費用については、アンテナの鳥の巣撤去は専門業者へ!鳥獣保護法の注意点や費用を解説で詳しく解説しています。巣を取り除いたあとも、何もしなければ同じ場所にまた巣を作られやすいので、撤去とあわせて鳥よけを付けておくのがおすすめです。
アンテナの鳥よけを業者に頼んだときの費用相場
アンテナの鳥よけの費用は、鳥よけそのものの部材代と、屋根に上がって取り付ける作業費に分かれます。鳥よけの取り付けだけの料金を公開している業者は多くないため、作業費は見積もりで確認することになります。参考として、部材の価格と、鳥の被害とあわせて頼むことが多い作業の費用の目安をまとめました。
| 内容 | 費用の目安 |
|---|---|
| 鳥よけスパイク(部材のみ) | 1本・1セットあたり2,000円〜3,000円程度(材質や長さで変わる) |
| 結束バンド・テグス(部材のみ) | 数百円程度 |
| 鳥よけの取り付け作業(屋根上) | 業者の見積もり次第(出張費・高所作業の割増が加わることがある) |
| アンテナの向き調整 | 5,000円〜20,000円程度 |
| 傾いたアンテナの立て直し・支線の張り直し | 10,000円〜25,000円程度 |
| 八木式アンテナの交換 | 15,000円〜50,000円程度 |
| デザインアンテナへの交換(本体・工事・古いアンテナの回収込み) | 22,000円前後〜(ブースターが必要なら追加) |
金額はあくまで目安で、屋根の形や高さ、アンテナの状態、地域によって変わります。3階建てや急な屋根では、高所作業の割増がかかることもあります。
ほかの作業とまとめて頼むと出張費をおさえやすい
鳥よけの取り付けだけで業者を呼ぶと、作業時間のわりに出張費や作業費の割合が大きくなりがちです。アンテナの向き調整や支線の張り直し、古いアンテナの交換など、気になっているほかの作業があれば一緒に見積もりを取ると、まとめて済ませられます。見積もりを取るときは、鳥よけの部材代と作業費が分けて書かれているか、追加料金が出る条件は何かを確認しておくと安心です。
火災保険の対象になるのは自然災害による破損
鳥のフンによるサビや、鳥が止まり続けたことで少しずつずれたといった被害は、経年劣化と同じように扱われることが多く、火災保険の対象になりにくいと考えておきましょう。火災保険の対象になり得るのは、台風・強風・雪・落雷などの自然災害でアンテナが壊れた場合で、補償されるかどうかは契約内容によって変わります。申請は契約者本人が保険会社に行う必要があるので、気になる場合はまず保険会社に確認してください。
アンテナの鳥よけ・点検におすすめのアンテナ工事業者
鳥よけの取り付けとあわせて、アンテナの向きやサビ、固定の状態も見てもらえる業者を紹介します。見積もりや現地調査の対応、保証の内容を比べて、相談しやすいところを選んでください。
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|---|---|
| 支払い方法 | 現金、PayPay、クレジットカード |
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アンテナの鳥よけに関するよくある質問
鳥よけを付けるとテレビの映りに影響しますか
アンテナ用として売られている鳥よけを正しい位置に付ければ、受信に大きな影響が出ることは少ないとされています。ただし、取り付けのときにアンテナを動かしてしまうと向きがずれることがあるため、取り付け後は受信レベルを確認しておくと安心です。
鳥よけの効果はどれくらい続きますか
材質や環境によって変わります。結束バンドは紫外線や風雨で半年から1年ほどで傷みやすく、樹脂製のスパイクも数年で割れることがあります。ステンレス製のスパイクは比較的長持ちしますが、ゆるんだり外れたりしていないか、アンテナの点検のときに一緒に見てもらうとよいでしょう。
CDや光る物をぶら下げるだけではだめですか
光る物や音で驚かせる方法は、最初は効果があっても、鳥が慣れてしまうと止まるようになることが多いです。特にカラスは慣れやすいといわれています。また、屋根の上にぶら下げた物は風で飛ばされるおそれもあるため、アンテナにはスパイクのような止まれなくする対策を選ぶのがおすすめです。
まとめ
アンテナに鳥が止まると、フンの汚れだけでなく、金具のサビや向きのずれ、巣作りにつながることがあります。被害が大きくなる前に、止まらせない対策をしておきましょう。
- アンテナの鳥よけは、止まりやすい部分に鳥よけスパイクを付けるのが基本
- 結束バンドや光る物は手軽だが、効果は長続きしにくい
- 屋根上の作業は転落や向きのずれの危険があるため、自分では行わない
- 卵やヒナがいる巣は許可なく撤去できないので、巣を作られる前に対策する
- 何度も被害が出るなら、デザインアンテナへの交換も選択肢になる
テレビの映りが悪くなっている、アンテナが傾いて見えるといった場合は、鳥よけを付ける前にアンテナの状態を確認してもらうのが先です。急いで直したいときは、すぐに対応してくれる業者に相談してみてください。
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