大きな揺れのあと、テレビが急に映らなくなったり、屋根の上のアンテナが傾いているのに気づいたりすると、「このまま放っておいて大丈夫?」「修理代はいくらかかるの?」「保険は使えるの?」と不安になりますよね。
結論から言うと、地震のあとにアンテナが傾いた・倒れたときは、余震が続くうちは屋根に上らず、地上から様子を確認したうえでアンテナ工事業者に点検を頼むのが安全です。映らない原因はアンテナの向きずれのほか、配線の抜けやブースターの電源など室内側にあることも多いので、先に自分で確認できる箇所を見ておくと、修理の手間と費用を抑えやすくなります。なお、地震による破損は一般に火災保険の対象外で、地震保険の範囲になる点に注意が必要です。
この記事では、地震のあとにまず確認すること、テレビが映らなくなる主な原因と自分で試せる対処、保険の考え方、修理費用の相場をまとめています。
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地震のあとにテレビアンテナでまず確認すること
地震のあとは、テレビを直すことよりも、まず安全を確保することが先です。アンテナは屋根の一番高いところに立っていることが多く、揺れで金具が緩むと、余震や風で落ちてくるおそれがあります。
余震が続くうちは屋根やベランダの手すりに上らない
大きな地震のあとはしばらく余震が続き、屋根瓦がずれていたり、建物自体が傷んでいたりすることもあります。足場が不安定なうえ、作業中に揺れが来ると転落の危険が高まります。はしごをかけて屋根に上る、ベランダの手すりから身を乗り出してアンテナを直す、といった作業は絶対にしないでください。
地上や窓から見ておきたいポイント
屋根に上らなくても、少し離れた地上や2階の窓からなら、次のような点を確かめられます。
- アンテナの向きが、近所の家のアンテナと揃っているか
- アンテナを立てている柱(マスト)が傾いていないか
- アンテナを支えるワイヤー(支線)がたるんだり外れたりしていないか
- 屋根瓦や屋根に載せている金具(屋根馬)がずれていないか
- ケーブルが垂れ下がっていないか
スマートフォンのカメラでズームして撮影しておくと、業者に相談するときに状況を伝えやすくなります。
落ちてきそうなときは近づかず早めに業者へ
アンテナが大きく傾いている、屋根から半分はみ出している、といった状態なら、真下に人や車が近づかないようにして、早めにアンテナ工事業者へ連絡しましょう。落下して隣の家や通行人に被害が出ると、修理代だけでは済まなくなることがあります。傾いたアンテナを放置する危険については、台風でアンテナの傾きは危険!損害賠償を防ぐなら業者への依頼が安心でも詳しく解説しています。
原因がアンテナなのか配線なのか自分では判断がつかないときも、まずは無料の現地調査で見てもらうと安心です。
※工事後のチャンネル設定まで対応
地震でテレビが映らなくなる主な原因
地震のあとにテレビが映らない原因は、屋根の上のアンテナだけとは限りません。主な原因は次のとおりです。
| 原因 | よくある症状 |
|---|---|
| アンテナの向きがずれた | 一部のチャンネルだけ映らない、ブロックノイズが出る、E202などのエラーが出る |
| アンテナが倒れた・折れた | 地デジやBSがまったく映らない |
| ケーブルや接続部の抜け・断線 | 全部のチャンネルが映らない、特定の部屋だけ映らない |
| ブースターの電源が切れた・故障した | 停電のあとから家じゅうのテレビが映らない |
| テレビやレコーダー側の不具合 | 1台だけ映らない、ほかの部屋のテレビは映る |
アンテナの向きずれ・倒壊
地デジの八木アンテナは、電波を送っている電波塔の方向に向けて固定されています。揺れで固定金具が緩むと向きが少しずれるだけでも受信レベルが下がり、映らなくなることがあります。屋根の上でマストごと倒れたり、素子が折れたりした場合は、立て直しや交換が必要です。
配線やブースターの不具合
テレビ台が動いた拍子にアンテナケーブルが抜けかけたり、壁の端子が緩んだりすることもよくあります。また、地震で停電した家では、ブースターの電源部のスイッチやコンセントが切れたままになっていたり、停電が戻ったときの電気の変動で機器が故障したりして、家じゅうのテレビが映らなくなることがあります。
地震のあとに自分で試せる対処
屋根に上らずにできる確認だけで直ることもあります。次の順番で試してみてください。
- ほかの部屋のテレビも確認する。1台だけ映らないならテレビや配線、全部の部屋で映らないならアンテナやブースターが原因のことが多いです。
- ケーブルを差し直す。壁のアンテナ端子とテレビ(レコーダー)の端子からケーブルを抜き、奥までしっかり差し直します。ケーブルが家具の下敷きになって潰れていないかも見ておきましょう。
- テレビの電源を入れ直す。テレビの電源を切って電源プラグをコンセントから抜き、しばらく待ってから差し直します。
- ブースターの電源部を確認する。テレビの裏や下駄箱、分電盤の近くなどにある電源部のコンセントが抜けていないか、スイッチが切れていないか、ランプが点いているかを確認します。
- アンテナレベルを見る。テレビの設定メニューで受信レベル(アンテナレベル)を表示し、極端に低い値になっていないかを確認します。
- チャンネルの再スキャン(初期スキャン)をする。設定メニューからチャンネル設定をやり直すと、受信できるようになることがあります。
マンションやアパートの場合は、建物の共用アンテナや共用設備が傷んでいることもあります。同じ建物の別の部屋でも映らないようなら、管理会社や大家さんに連絡しましょう。
ここまで試しても戸建てで映らない場合は、アンテナの向きずれや倒壊、ブースターの故障など、屋根の上や屋根裏の機器に原因がある可能性が高くなります。急いで直したいときは、即日対応できる業者に相談してみてください。
地震で壊れたアンテナに保険は使える?
アンテナの修理を考えるとき、気になるのが保険です。ここは台風のときと考え方が大きく違うので、注意して確認しておきましょう。
地震による破損は火災保険では対象外になるのが一般的
火災保険は、火事のほか、台風・強風・雪・落雷などの自然災害による建物の破損を補償する契約が多い保険です。ただし、地震・噴火・これらによる津波が原因の損害は、火災保険では補償されないのが一般的で、それをカバーするのが地震保険です。また、経年劣化による傷みはどちらの保険でも対象外です。台風や強風でアンテナが壊れた場合の火災保険の考え方は、台風によるアンテナ破損は火災保険で直せる?適用条件や申請の手順をプロが解説で解説しています。
地震保険は「建物全体の損害の程度」で支払いが決まる
地震保険は火災保険とセットで加入する保険で、財務省の案内によると、建物の損害は「全損・大半損・小半損・一部損」の4段階で認定され、それぞれ保険金額の100%・60%・30%・5%(時価額が限度)が支払われます。認定は土台・柱・壁・屋根などの主要構造部の損害がどのくらいかで判断され、最も軽い一部損でも、主要構造部の損害額が建物の時価額の3%以上であることが目安とされています。
つまり、地震保険は修理にかかった費用を実費で払う仕組みではありません。アンテナだけが傾いた・壊れたというケースでは、損害の認定に届かず、保険金が支払われないこともあります。一方で、屋根や外壁なども一緒に傷んでいる場合は、建物全体の損害として認定される可能性があります。
保険を使いたいときに確認すること
- 加入している火災保険に地震保険が付いているか(保険証券や契約内容で確認)
- アンテナだけでなく、屋根・外壁などほかに傷んだところがないか
- 修理の前に、被害の状況を写真で残しておく
補償の範囲や認定は契約内容と保険会社の判断によって変わります。申請は契約者本人が保険会社に行うものなので、「保険で必ず無料になる」と考えず、まずは保険会社や代理店に確認しましょう。業者に修理の見積書や被害写真を用意してもらうと、相談がスムーズです。
地震で傷んだアンテナの修理費用相場
修理費用は、アンテナの壊れ方や設置場所、屋根の形によって変わります。複数の業者の公開料金や工事情報サイトをもとにした、おおよその目安は次のとおりです。
| 作業内容 | 費用の目安 |
|---|---|
| アンテナの向き調整 | 5,000円〜20,000円程度 |
| 倒れたアンテナの立て直し・固定のやり直し | 5,000円〜30,000円程度 |
| アンテナ本体の交換(部材費込み) | 30,000円〜100,000円程度 |
| BSアンテナの交換 | 15,000円〜35,000円程度 |
| ブースターの交換(本体+電源部) | 15,000円〜45,000円程度 |
| 接栓の付け直しなど配線の手直し | 5,000円〜15,000円程度 |
| 壊れたアンテナの撤去・処分 | 10,000円〜25,000円程度 |
屋根の勾配が急な家や3階建てなど、作業の難しい場所では高所作業の費用が加わることがあります。大きな地震のあとは依頼が集中しやすいため、見積もりの段階で、作業内容ごとの金額と、見積もり後に追加料金が出ないかを確認しておくと安心です。倒れたアンテナの修理費用の内訳は、台風でアンテナが倒れたらどうする?修理費用相場と火災保険の適用法も参考にしてください。
修理と交換の判断と、次の地震への備え
修理で済むか、交換したほうがよいか
アンテナ本体に傷みがなく、金具の緩みで向きがずれただけなら、向き調整や固定のやり直しで直ることが多いです。一方で、素子が折れている、マストが曲がっている、金具がさびている、設置から長い年数がたっている、といった場合は、立て直してもまた傾きやすいため、交換を勧められることがあります。業者に点検してもらうときは、修理と交換の両方の見積もりを出してもらうと比べやすくなります。
次の地震に向けて見直したいポイント
- 支線(ワイヤー)や屋根馬の金具を、さびにくいものや強度のあるものに替える
- 屋根の上ではなく、外壁やベランダに取り付けるデザインアンテナ(平面アンテナ)を検討する
- 大きな地震や台風のあとは、地上からアンテナの様子を確認する習慣をつける
デザインアンテナは屋根の上に立てないぶん、揺れや風で倒れる心配が少なくなります。ただし、電波の強さや周りの建物によっては設置できない場合もあるので、現地調査で受信状況を測ってもらってから決めましょう。
地震でアンテナが傾いた・倒れたときにおすすめのアンテナ工事業者
地震のあとにアンテナの点検や修理を頼むなら、現地調査をしてくれて、見積もりの内容がはっきりしている業者を選ぶと安心です。傾きや倒壊の修理に対応しているアンテナ工事業者を紹介します。
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まとめ
地震のあとにテレビアンテナが傾いた・倒れた、テレビが映らなくなったときのポイントをまとめます。
- 余震が続くうちは屋根に上らず、地上や窓からアンテナの様子を確認する
- 落ちてきそうなときは真下に近づかず、早めに業者へ連絡する
- ケーブルの差し直し、テレビの電源の入れ直し、ブースターの電源部の確認、チャンネルの再スキャンは自分で試せる
- 地震による破損は火災保険では一般に対象外で、地震保険は建物全体の損害の程度で支払いが決まるため、アンテナだけでは対象にならないこともある
- 修理費用は向き調整なら5,000円〜20,000円程度、本体交換なら30,000円〜100,000円程度が目安
アンテナが傾いたまま次の揺れや強風を受けると、落下して家や近所に被害が出るおそれがあります。原因がわからないときも、まずは無料の現地調査で状態を見てもらいましょう。
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