サイドベースとは、屋根の上ではなく破風板(屋根の端の板)や外壁にアンテナのマストを固定するための金具です。屋根馬のように支線(ワイヤー)を張らずに設置できるのが特徴で、屋根に置き場所がない家や、片流れ屋根の家などでよく使われます。
錆が進んでいる、金具がぐらつく、ビスの周りから雨水がしみている、といった様子があれば交換を考えるタイミングです。サイドベースだけの交換なら、部材代と作業費を合わせて15,000円〜35,000円程度が目安になります。外壁や破風板の高い位置での作業になるので、自分で触らずアンテナ工事業者に見てもらいましょう。
※見積もりだけでもOK
アンテナのサイドベースとは?役割と取り付ける場所
サイドベースは、アンテナを立てるためのマスト(支柱)を、建物の側面に固定する金具です。屋根の上に置く屋根馬と同じく「アンテナの土台」の役割をしますが、取り付ける場所が屋根の上ではなく建物の横側になります。
金具は破風板や外壁にビスで固定し、そこへマストを差し込んで締め付けます。マストの先は屋根より高く突き出すように立てるので、屋根の上に設置したときに近い高さでアンテナを使えます。
よく取り付けられる場所
サイドベースを付ける場所として多いのは、屋根の端にある破風板や、屋根のすぐ下の外壁です。テレビの配線を家の中へ引き込む位置に近い場所を選ぶと、屋外のケーブルを短くまとめやすくなります。どこに付けるかは、電波の来る方向と、金具をしっかり固定できる下地があるかで決まります。
サイドベースの種類
サイドベースには、地デジの八木式アンテナを立てるためのものと、BS・CSアンテナ用の小さめのものがあります。また、金具ごとに差し込めるマストの太さ(適合マスト径)が決まっています。たとえば販売店の商品情報では、マスプロ電工のサイドベース SB30S は適合マスト径20〜32mmと案内されています。マストとサイドベースの太さが合わないと、きちんと締め付けられません。
素材は鉄に溶融亜鉛メッキをした錆びにくいものが一般的です。軒の出が大きい家では、壁からの突き出しが長い大型の金具が必要になることもあります。
サイドベースと屋根馬の違い
屋根の上にアンテナを立てる場合は屋根馬、建物の側面に立てる場合はサイドベースを使うのが基本です。主な違いを表にまとめます。
| 比べる点 | サイドベース | 屋根馬 |
|---|---|---|
| 取り付ける場所 | 破風板や外壁 | 屋根の棟の上 |
| 固定のしかた | ビスで建物に固定する | 屋根に置いて支線で四方から引っ張る |
| 支線 | 基本的に使わない | 必要 |
| アンテナの高さ | 屋根上よりやや低くなりやすい | 家の中で一番高い位置にできる |
| 建物への穴あけ | 必要(防水処理が大切) | 基本的に不要 |
| 向いている家 | 片流れ屋根や屋根上に置き場所がない家 | 切妻・寄棟など棟がある屋根の家 |
屋根馬についてくわしくはアンテナの屋根馬とは?錆・ずれなど交換のサインと費用相場で解説しています。
どちらがよいかは、家の形と電波の強さで変わります。サイドベースは屋根の上より少し低い位置になるため、電波が弱い地域では屋根馬で高く立てたほうがよいこともあります。一方で、屋根に上がる工事が難しい家や、屋根材を傷めたくない家では、サイドベースが現実的な選択肢になります。
サイドベースの強度と向いている家
サイドベースは建物にビスで直接固定するので、下地がしっかりしていれば支線なしでも安定します。ただし、強さは金具そのものより固定している破風板や外壁の状態に左右されます。
強度に影響するポイント
破風板が古くなって木が傷んでいると、ビスが効かなくなり金具ごとぐらつくことがあります。外壁の素材によっても固定の方法が変わり、コンクリートやALCなどの壁では専用の部材やアンカーが必要になる場合があります。
また、マストを長くしてアンテナを高く上げるほど、風を受けたときに金具へかかる力は大きくなります。風の強い場所では、マストの高さを抑えたり、風を受けにくい八木式アンテナを選んだりする工夫がされることもあります。
サイドベースが向いている家
- 片流れ屋根などで、屋根の上に屋根馬を置きにくい家
- 屋根が急で、屋根の上での作業が難しい家
- 壁面に付ける平面アンテナでは電波が足りず、もう少し高い位置で受けたい家
- 配線の引き込み口に近い位置で、アンテナをまとめて設置したい家
外壁にアンテナを付けるときの穴や雨漏りの注意点は、テレビアンテナを外壁に付けても大丈夫?穴・雨漏りの注意点と費用も参考にしてください。
錆・ゆるみなどサイドベースの交換のサイン
サイドベースは雨や風にさらされ続けるので、年数がたつと少しずつ傷みます。地上やベランダから見て、次のような様子があれば点検や交換を考えましょう。
| 見える様子 | 考えられる状態 |
|---|---|
| 金具が茶色く錆びている | メッキが傷んで錆が進んでいる。進むと金具が細くなり強度が落ちる |
| アンテナやマストが傾いている | ビスがゆるんだか、破風板や外壁の下地が傷んでいる |
| 風の日にアンテナが大きく揺れる | 金具の固定がゆるんでいる、またはマストの締め付けが弱くなっている |
| 金具の周りの外壁にしみや筋がある | ビス穴の防水処理が劣化し、雨水が入り込んでいるおそれがある |
| アンテナの向きが変わり映りが悪くなった | マストが回ったか、金具ごと動いている |
放置するとどうなる?
錆やゆるみをそのままにすると、強風や台風のときにアンテナが倒れたり、金具ごと外れて落下したりするおそれがあります。落ちたアンテナが外壁や車、隣の家を傷つけることも考えられます。また、ビス穴から雨水が入ると、破風板や壁の中の木材が傷み、雨漏りの原因になることもあります。
映りがおかしい、アンテナが傾いて見えるといった症状が出ているなら、早めに業者に見てもらいましょう。
※工事後のチャンネル設定まで対応
サイドベースを自分で交換しないほうがよい理由
サイドベースの金具は通販やホームセンターでも買えますが、交換や増し締めを自分でするのはおすすめしません。
高い場所での作業になる
破風板や屋根のすぐ下の外壁は、2階建てなら地面から5m以上の高さになることがほとんどです。はしごの上で重いアンテナとマストを支えながら金具を外す作業は、落下の危険が大きくなります。
下地と防水の判断が難しい
古い金具を外したあとのビス穴は、きちんと埋めて防水処理をしないと雨水が入る原因になります。新しい金具を同じ穴に付けてよいか、下地が傷んでいて場所を変えるべきかの判断も、慣れていないと難しいところです。
付け直したあとに映りが変わることがある
金具を交換すると、アンテナの向きや高さが少し変わります。向きを合わせ直して受信レベルを確かめないと、交換前より映りが悪くなることがあります。マストも一緒に傷んでいる場合は、アンテナのマストとは?錆・曲がりなど交換のサインと延長の費用で交換の目安を確認してください。
サイドベースの交換・取り付けの費用相場
サイドベースまわりの工事費は、金具だけを替えるのか、アンテナごと付け直すのかで変わります。業者の料金表や部材の販売価格から見た目安は次のとおりです。
| 工事内容 | 費用の目安 |
|---|---|
| 点検・現地調査 | 無料〜数千円程度(無料の業者も多い) |
| ゆるんだ金具の増し締め・アンテナの向き調整 | 10,000円〜25,000円程度 |
| サイドベースの交換(部材代・防水処理込み) | 15,000円〜35,000円程度 |
| サイドベースで八木式アンテナを新しく設置(本体込み) | 25,000円〜40,000円程度 |
| サイドベースでBS・CSアンテナを設置(本体込み) | 25,000円〜40,000円程度 |
サイドベースの金具そのものは、種類によって数千円から1万数千円程度で販売されています。業者によっては、作業費とは別に出張費や高所作業費がかかったり、コンクリート壁への取り付けで追加料金がかかったりします。料金表の金額が部材代込みかどうかは業者ごとに違うので、見積もりで総額を確かめましょう。破風板そのものが腐っている場合、破風板の補修は屋根や外装の工事になり、別に費用がかかります。
火災保険が使えるケース
台風や強風、雪、落雷などの自然災害でサイドベースやアンテナが壊れた場合は、火災保険の補償の対象になることがあります。ただし、錆や経年劣化による傷みは対象外です。補償されるかどうかや金額は契約内容によって違い、申請は契約者本人が保険会社に行います。被害に気づいたら、地上から写真を撮っておき、保険の契約内容を確認しておきましょう。
サイドベースの交換におすすめのアンテナ工事業者
サイドベースの交換や、傾いたアンテナの付け直しを相談しやすい業者を紹介します。金具だけの交換で済むのか、マストやアンテナも替えたほうがよいのかは、現地で見てもらうと判断しやすくなります。
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まとめ
サイドベースは、破風板や外壁にアンテナを固定するための大切な金具です。錆やぐらつきに気づいたら、アンテナが倒れる前に点検と交換を考えましょう。
- サイドベースは建物の側面にマストを固定する金具で、屋根馬と違って支線を使わずに設置できる
- 片流れ屋根や屋根の上に置き場所がない家で使われることが多い
- 強さは金具だけでなく、固定している破風板や外壁の下地の状態で決まる
- 錆、傾き、風の日の大きな揺れ、金具周りのしみは交換や点検を考えるサイン
- 交換は高い場所での作業で、防水処理と向きの調整も必要になるため業者に任せる
- 費用はサイドベースの交換で15,000円〜35,000円程度、アンテナごとの設置で25,000円〜40,000円程度が目安
- 火災保険の対象は自然災害による破損で、経年劣化は対象外。補償は契約内容次第で、申請は契約者本人が行う
金具だけの交換で済むのか、マストやアンテナも一緒に替えたほうがよいのかは、現地で状態と電波を見てもらわないと分かりません。現地調査と見積もりが無料の業者に、まずは相談してみましょう。
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