テレビのブースターは、①見たい放送(地デジだけか、BS・CSや4K8Kもか)→②困っている範囲(1部屋だけか、家全体か)→③利得(dB)の大きさ→④電源部の形の順に決めると選び間違えません。1部屋だけ映りが悪いなら室内用(卓上型)で足りることが多く、家全体の映りが悪い・3台以上に分けている家は、アンテナの近くに付ける屋外用が基本です。
利得は「大きいほど良い」わけではなく、電波が強い家で大きすぎる機種を使うと、かえって映らなくなります。屋外用を業者に付けてもらう場合の費用は、本体と工事費を合わせて15,000円〜40,000円程度が目安です。
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ブースターの選び方は4つの順番で決める
ブースターは、アンテナで受けた電波を増幅して、ケーブルの長さや分配器で弱くなった分を補う機器です。種類が多く、型番だけを見ても違いが分かりにくいので、次の4つを順番に決めていくのが近道です。
| 順番 | 決めること | 確認する場所 |
|---|---|---|
| 1 | 増幅する放送(地デジだけ/地デジとBS・CS/4K8Kまで) | 今見ている放送と、これから見たい放送 |
| 2 | 室内用か屋外用か | 映りが悪いのは1部屋だけか、家全体か |
| 3 | 利得(dB)の大きさと切り替え機能 | テレビの台数・ケーブルの長さ・地域の電波の強さ |
| 4 | 電源部の形(別体・一体・テレビから給電) | 設置する場所の近くにコンセントがあるか |
そもそもブースターが必要かどうかで迷っている場合は、先にテレビのブースターは必要か?いらない家との違いと設置費用を解説で、自分の家に当てはまるかを確認してください。電波が十分な家では、ブースターを付けても映りは良くなりません。
室内用・屋外用・ラインブースターの違い
ブースターは、置く場所と電源の取り方で大きく3つに分かれます。マスプロ電工やDXアンテナなどのメーカーも、この区分で製品を分けています。
| 種類 | 置く場所 | 向いているケース | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 室内用(卓上型・テレビ用) | 壁のテレビ端子とテレビの間 | 特定の部屋だけ映りが悪い | 家全体の電波不足は直せない |
| 屋外用(電源分離型) | アンテナのすぐ下・屋根裏など | 電波が弱い地域・3台以上に分配している家 | 高所作業が必要で、業者に頼むのが基本 |
| ラインブースター | アンテナとテレビの間のケーブルの途中 | 少しだけ電波を補いたいとき | 利得が小さめで、電源の取り方が機種で違う |
家全体の映りが悪いなら屋外用
ブースターは電波と一緒にノイズも増幅するため、アンテナに近い場所で、受けたばかりのきれいな電波を増幅するほうが効果が出ます。マスプロ電工もブースターはアンテナの直下に付けることをすすめています。家じゅうのテレビの映りが悪い場合は、室内用を何台も置くより、屋外用を1台付けるほうが確実です。どこに付けるのが良いかはブースターの設置場所はどこ?屋根上・屋根裏・室内の違いと費用で詳しく解説しています。
1部屋だけなら室内用で足りることが多い
リビングは映るのに2階の寝室だけ映りが悪い、といった場合は、その部屋のテレビ端子とテレビの間に室内用を置くと改善することがあります。室内用はコンセントにつなぐだけで使えるものが多く、自分で取り付けられるのが利点です。ただし増幅できる量は屋外用より小さいので、家全体の電波が足りない場合は効果が出にくくなります。
「卓上ブースター」と「電源部」の買い間違いに注意
マスプロ電工は、屋外用ブースターの電源部と、テレビの近くに置く卓上ブースターは形も大きさも似ていて、買い間違いが増えていると注意を呼びかけています。電源部は屋根の上の増幅部に電気を送るための機器で、それだけでは電波を増やせません。反対に、卓上ブースターは電波を増やせても、屋根の上の増幅部に電気を送ることはできません。今あるブースターの電源部が壊れて買い替えるときは、型番を控えてから選びましょう。
見たい放送で選ぶ(地デジだけか・BS・CSや4K8Kもか)
ブースターは、増幅できる周波数の範囲が機種ごとに決まっています。見たい放送の周波数に合っていないと、その放送は増幅されません。
| 見たい放送 | 必要な周波数の範囲 | 選ぶブースターの種類 |
|---|---|---|
| 地デジだけ | UHF(470〜710MHz) | UHFブースター |
| 地デジとBS・CS(2K) | UHFとBS・CS | UHF・BS・CSブースター(共用型) |
| BS・CSの4K8K放送(左旋を含む) | BS・CSは3,224MHzまで | 「3224MHz対応」「4K8K対応」と書かれた共用型 |
BS・CSの4K8K放送のうち、左旋という方式で送られるチャンネルは、アンテナから室内に届くときに2,224〜3,224MHzの高い周波数になります。古いBS・CS対応ブースターはこの範囲まで増幅できないものがあるため、4K8K放送を見たい家では仕様の周波数の欄に「3224MHz」まで書かれているかを確認してください。たとえばマスプロ電工のUHF・BS・CSブースター(UBCBW45SS)は、BS・CSの周波数範囲が1,032〜3,224MHzと公表されています。
また、同じ製品のページには、ケーブルテレビやスカパー!プレミアムサービスの受信には使えないことも書かれています。BS・CS対応と書かれていても、何に使えるかは機種で違うので、取扱説明書や製品ページの「使用できない用途」の欄まで目を通しましょう。
今は地デジだけでも共用型を選ぶべき?
今後BSアンテナを付ける予定があるなら、共用型を選んでおくとブースターを買い替えずに済みます。BSを見る予定がなければ、地デジ用で十分です。4K8K放送まで見たいかどうかも、あわせて考えておきましょう。
利得(dB)と性能の数字の見方
ブースターの箱や製品ページには、いくつもの数字が並んでいます。選ぶときに見ておきたいのは次の4つです。マスプロ電工の解説をもとに、意味をまとめました。
| 項目 | 意味 | 選ぶときの見方 |
|---|---|---|
| 利得(dB) | 電波を増やす力の大きさ | テレビの台数とケーブルの長さ・地域の電波の強さで決める |
| 定格出力(dBμV) | 映りを乱さずに出せる電波の上限 | 台数が多い家ほど余裕のある機種が安心 |
| 雑音指数(dB) | ブースター自体が出すノイズの多さ | 小さいほど良い。電波が弱い地域で差が出る |
| 入力レベルの範囲 | 正しく動く入ってくる電波の強さの範囲 | 強すぎても弱すぎても正しく増幅されない |
利得は「必要な分だけ」が正解
ブースターから出ていく電波は、ざっくり言うと「入ってくる電波+利得」です。電波が強い家で利得の大きな機種を使うと、定格出力を超えて信号がゆがみ、ブロックノイズやE202などのエラーの原因になります。マスプロ電工も、利得が大きすぎるブースターを使うと、かえって映像が乱れることがあると説明しています。利得を上げすぎると異常発振を起こし、近所のテレビや無線に妨害を与えるおそれもあります。
屋外用の利得は、30dB前後のものと40dB台のものが中心です。たとえばマスプロ電工のUHF・BS・CSブースター(UBCBW45SS)は、地デジの利得を45dBと35dBで切り替えられ、さらに10dB下げる切り替えも付いています。DXアンテナにも、中電界用(33dB形)と中・弱電界用(43dB形)をスイッチで切り替えられる機種があります。家の電波の強さが分からないときは、こうした切り替え付きの機種を選び、設置したあとに測定しながら合わせるのが失敗しにくい方法です。付けたあとの合わせ方はブースターの調整方法とは?利得とATTの合わせ方と業者の費用で解説しています。
ほかに見ておきたい表示
Wi-Fiやスマホの電波の影響を受けにくいことを示す、電子情報技術産業協会(JEITA)の「HSマーク」が付いた製品もあります。ケーブルや分配器と同じく、ブースターもシールド性能の高いものを選ぶと、電波の飛び込みや漏れを抑えやすくなります。
電源部の形で選ぶ(別体・一体・テレビから給電)
ブースターは電気で動くので、どこから電源を取るかも選ぶときのポイントです。
| 電源の取り方 | しくみ | 向いている設置場所 |
|---|---|---|
| 電源部が別体(電源分離型) | 室内の電源部からケーブルを通して増幅部に電気を送る | 屋根の上・屋根裏など近くにコンセントがない場所 |
| 電源一体型 | 本体を直接コンセントにつなぐ | 室内のテレビの近く |
| テレビやレコーダーから給電 | テレビのアンテナ端子から電気を送って動かす | 小型のラインブースターなど |
屋外用は電源分離型がほとんどで、電源部は室内のテレビの近くなどに置きます。マスプロ電工の取扱説明書でも、電源部は屋外で使わないよう案内されています。テレビから給電するタイプは、テレビ側でアンテナへの電源供給を「入」にしておく必要があり、その機能がないテレビでは別売の電源部が要ります。BSアンテナにテレビから電気を送っている家では、ブースターをどこに入れるかで電気が届かなくなることもあるため、配線の順番は取扱説明書で確認してください。
自分で選んで付けてよい場合と業者に任せる場合
室内用のブースターは、テレビ端子とテレビの間に入れてコンセントにつなぐだけなので、自分で選んで付けても問題ありません。付けても良くならない場合は、ブースターではなくアンテナや配線に原因があることが多いので、無理に利得の大きな機種へ買い替えないようにしましょう。
一方、屋外用のブースターは業者に任せるのが基本です。理由は3つあります。
1. 屋根の上の作業は転落の危険が大きい
屋外用はアンテナのマスト(支柱)や屋根裏の奥に付けます。はしごや屋根に上っての作業は、慣れていないと転落の危険があります。
2. 合う利得は測定しないと分からない
テレビのアンテナレベル表示だけでは、ブースターに入る電波と出る電波を分けて測れません。業者は測定器で電波の強さを測り、その家に合う機種と利得を選んで調整します。
3. アンテナや配線の不具合が隠れていることがある
映りが悪い原因が、アンテナの向きのずれや古いケーブル・分配器にある場合、ブースターを付けても直りません。業者に点検してもらえば、ブースターが本当に必要かどうかも含めて判断してもらえます。
ブースターを業者に付けてもらう費用相場
下の表は、アンテナ工事業者の料金案内など複数の情報をもとにした一般的な目安です。金額は業者や家の状況、選ぶ機種によって変わります。
| 内容 | 費用の目安 |
|---|---|
| 室内用ブースター(本体のみ・自分で接続) | 数千円〜15,000円程度 |
| 屋外用ブースターの新規設置(本体+工事費) | 15,000円〜40,000円程度 |
| ブースターの交換(本体+工事費) | 15,000円〜42,000円程度 |
| 点検・利得の調整のみ | 5,000円〜15,000円程度 |
地デジだけの機種より、BS・CSも増幅する共用型や4K8K対応の機種のほうが本体代は高めです。3階建てや急な屋根で高所作業費がかかる場合や、電源部を置く場所までケーブルを引き直す場合は、追加の費用がかかることがあります。見積もりでは、本体代・電源部・工事費・調整費がすべて含まれているかを確認しておきましょう。
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まとめ
ブースターは、見たい放送・困っている範囲・利得・電源部の形の順に決めると、自分の家に合う機種を選びやすくなります。
- 4K8K放送を見るなら3,224MHzまで対応した共用型を選ぶ
- 1部屋だけなら室内用、家全体なら屋外用が基本
- 利得は大きいほど良いわけではなく、切り替え付きが失敗しにくい
- 卓上ブースターと電源部は似ているので買い間違いに注意
- 屋外用は業者に頼み、費用は15,000円〜40,000円程度が目安
家の電波の強さが分からない、屋根の上にブースターを付けたいという場合は、電波を測ってから機種を選んでくれる業者に相談しましょう。見積もりを見てから依頼するかどうかを決められます。








