「子ども部屋や寝室でもテレビを見たいのに、壁にテレビ端子がない」「リフォームのついでに端子を増やしたいけれど、いくらかかるのか分からない」と悩んでいませんか。テレビ端子の増設は、部屋の場所や配線の通し方によって費用が大きく変わるため、見積もりを取る前に相場をつかんでおくと安心です。
結論から言うと、テレビ端子の増設費用は1か所あたりおおむね1万円〜2万円程度が目安です。ただし、壁の中や天井裏にケーブルを隠して通す「隠蔽配線」にする場合や、増やしたことで電波が弱くなりブースターが必要になる場合は、そのぶん費用が上がります。
この記事では、テレビ端子を増やす方法と配線の違い、増設で映りが悪くなるケース、費用の相場表、自分でできる範囲と業者に任せたほうがよい作業をまとめています。
※見積もりだけでもOK
テレビ端子の増設とは?増やす方法は大きく3つ
テレビ端子(テレビコンセント)は、アンテナで受けた電波を各部屋のテレビに届けるための壁の差し込み口です。戸建てでは、屋根や壁のアンテナから来たケーブルが、屋根裏などにある分配器で各部屋に分けられ、それぞれの壁の端子につながっているのが一般的です。テレビ端子の増設とは、この配線の途中から新しい部屋までケーブルを伸ばし、端子を1つ追加する工事のことです。
増やし方は、家の配線の状況によって主に次の3つに分かれます。
| 増やし方 | 内容 | 向いているケース |
|---|---|---|
| 屋根裏の分配器から新しく配線する | 分配器の空き端子(または分配数の多い分配器に交換)から、新しい部屋までケーブルを引いて壁に端子を付ける | 屋根裏や天井裏に作業スペースがある戸建て |
| 近くの部屋の端子から分ける | 隣の部屋など既存の端子の裏で分配し、壁の中を通して新しい端子へつなぐ | 分配器まで配線を引くのが難しい場合 |
| 露出配線で引く | 既存の端子からケーブルを壁や床の表面に沿わせ、モールでカバーして新しい場所へ伸ばす | 壁の中に通せない構造・賃貸・費用を抑えたい場合 |
どの方法がとれるかは、分配器の場所、壁の中の構造(断熱材や柱の位置)、増やしたい部屋までの距離で決まります。実際には現地で配線経路を確認してもらわないと決めにくいため、まずは無料で現地調査をしてくれる業者に見てもらうのが近道です。
隠蔽配線と露出配線の違い
テレビ端子の増設費用を左右する一番大きなポイントが、ケーブルを「隠す」か「見せる」かです。
隠蔽配線:見た目はすっきり、費用と工期は増えやすい
隠蔽配線は、ケーブルを壁の中や天井裏、床下に通して、部屋の中にはテレビ端子のプレートだけが見える仕上げ方です。見た目がすっきりして、掃除のじゃまにもなりません。一方で、壁の中に柱や断熱材、筋交いがあるとケーブルを通しにくく、作業の手間が増えるぶん費用が高くなりがちです。建物の構造によっては、隠蔽配線そのものができないこともあります。
露出配線:費用を抑えやすいが、ケーブルが見える
露出配線は、ケーブルを壁や床の表面に沿わせて引き、配線モール(ケーブルを覆うカバー)で目立ちにくくする方法です。壁に大きな穴をあけずに済むため、作業が早く費用も抑えやすいのが利点です。ただし、モールが部屋の中に見えるため、見た目を気にする部屋には向きません。賃貸住宅では壁に穴をあけられないことが多いので、露出配線が現実的な選択肢になります。
賃貸住宅やマンションの場合は、端子を増やす工事そのものに管理会社や大家さんの許可が必要になることがほとんどです。工事を依頼する前に、必ず確認しておきましょう。
テレビ端子を増やすと映りが悪くなることがある
テレビ端子は「増やせば終わり」ではありません。増設のしかたによっては、新しい部屋だけでなく、今まで映っていた部屋のテレビまで映りが悪くなることがあります。
分配数が増えるほど電波は弱くなる
分配器は、1本のケーブルで届いた電波を分けて各部屋へ送る部品です。分ける数が増えるほど、1つの端子あたりに届く電波は弱くなります。もともと電波が強い地域なら問題なく映ることが多いものの、電波が弱めの地域や、すでに端子が多い家では、増設をきっかけに末端の部屋でブロックノイズやE202などのエラーが出ることがあります。
このような場合は、ブースター(電波を増幅する機器)の設置や交換で電波を補う必要があります。すでにブースターが付いている家でも、設置から年数がたっていると性能が落ちていることがあるため、増設のタイミングで点検してもらうと安心です。ブースターの交換時期の目安は、テレビのブースターの寿命は何年?故障のサインと交換費用で解説しています。
BS・CSを見たい部屋は「通電」にも注意
BS・CSアンテナは、テレビやレコーダーから電気を送ってもらって動きます。分配器には、どの端子からでも電気を通せる「全端子通電型」と、決まった1つの端子からしか通せない「1端子通電型」があり、組み合わせによっては新しい部屋でBS・CSだけ映らないことがあります。増設した部屋でもBS・CSを見たいときは、そのことを業者に伝えておきましょう。BSを2階の部屋にも分けたい場合の配線については、BSアンテナを2階に分ける配線・引き込み方法と工事費用も参考になります。
古い分配器や端子は交換が必要になることも
築年数がたった家では、分配器や壁の端子、ケーブルがBS・CSや4K8K放送の周波数に対応していないことがあります。端子を増やすついでに経路全体を対応品にそろえておくと、あとから「この部屋だけBSが映らない」といったトラブルを防げます。分配器の不具合で一部の部屋だけ映らないときの症状は、分配器の故障の症状とは?一部の部屋だけ映らない原因と交換費用でまとめています。
テレビ端子の増設費用の相場
テレビ端子の増設費用は、配線の方法と、分配器・ブースターなどの追加部材が必要かどうかで決まります。下の表は、アンテナ工事・テレビ配線工事に関する複数の情報をもとにした一般的な目安です。
| 工事の内容 | 費用の目安 |
|---|---|
| テレビ端子の増設(1か所・露出配線など簡易な方法) | 8,000円〜20,000円程度 |
| テレビ端子の増設(1か所・壁の中を通す隠蔽配線) | 10,000円〜30,000円程度 |
| 分配器の追加・交換 | 5,000円〜15,000円程度 |
| ブースターの設置・交換(本体+電源部) | 15,000円〜45,000円程度 |
| 家全体のテレビ配線の工事 | 15,000円〜35,000円程度 |
たとえば、屋根裏の分配器に空きがあり、隣の部屋へ露出配線で1か所増やすだけなら1万円前後で済むこともあります。反対に、壁の中を通す配線で分配器の交換とブースターの設置も必要になると、合計で数万円になることもあります。ケーブルの長さ、作業する階、出張費の有無でも金額は変わるため、最終的には現地調査のうえで見積もりを出してもらいましょう。
見積もりを見るときは、端子の部品代・ケーブル代・作業費・出張費がすべて含まれているか、隠蔽配線ができなかった場合にどうするか、工事のあとに追加料金が出ないかを確認しておくと安心です。
※工事後のチャンネル設定まで対応
テレビ端子の増設は自分でできる?
テレビ端子やケーブルの部品はホームセンターでも手に入るため、自分で増やせないかと考える人もいるでしょう。自分で対応できる範囲と、業者に任せたほうがよい作業を分けておきます。
自分でできるのは「部屋の中で分ける」ところまで
テレビ1台の近くでレコーダーなどにも電波を分けたいだけなら、既存の端子に市販の分配器をつなぎ、ケーブルで機器に分けるだけで済みます。この方法なら工事は不要です。ただし、分配すると電波は弱くなるため、つないだあとにテレビのアンテナレベル(受信レベル)の画面で数値が下がりすぎていないかを確認しましょう。
壁の中の配線や端子の取り付けは業者に任せる
アンテナ用の端子だけを取り付ける作業は、電気工事士の資格がなくてもできるとされることが多い作業です。一方で、電源のコンセントと一体になったテレビ端子への交換や、ブースターの電源を新たに屋内配線へつなぐ作業など、100Vの電気配線にかかわる工事には電気工事士の資格が必要です。
また、資格が要らない作業であっても、壁の中にケーブルを通すには柱や断熱材の位置を見極める技術が必要です。屋根裏や天井裏での作業は転落や踏み抜きの危険もあります。壁に余計な穴をあけてしまうと補修費のほうが高くつくこともあるため、壁の中を通す配線や新しい端子の取り付けは業者に任せるのが無難です。今ある壁の端子がぐらついている、割れているといった場合の修理については、テレビの壁端子が壊れたら修理はどうする?で解説しています。
テレビ端子の増設費用を抑えるコツ
同じ1か所の増設でも、頼み方しだいで総額は変わります。次のポイントを押さえておきましょう。
1. 増やしたい部屋をまとめて頼む
出張費や屋根裏での作業はまとめて行うほうが効率がよく、1か所ずつ頼むより割安になりやすいです
2. 見た目にこだわらない部屋は露出配線も検討する
納戸や子ども部屋など、モールが見えても気にならない部屋なら費用を抑えられます
3. アンテナ工事やリフォームと同時に頼む
アンテナの交換や新設、内装リフォームのタイミングなら、配線経路を確保しやすく作業もまとめられます
4. 受信レベルを測ってくれる業者を選ぶ
工事後に各部屋の受信レベルを確認してもらえば、「増やしたら別の部屋が映らなくなった」という手戻りを防げます
5. 見積もりの内訳を比べる
部品代・作業費・出張費・ブースターの要否が明記された見積もりを複数取ると、相場から外れた金額に気づきやすくなります
テレビ端子の増設におすすめのアンテナ工事業者
テレビ端子の増設は、配線の経路を見極める技術と、工事後の受信レベルの確認が仕上がりを左右します。業者を選ぶときは、現地調査や見積もりが無料か、見積もり後に追加料金が出ないか、工事後の保証があるかを確認しましょう。
端子の増設や家の中の配線工事を相談しやすい業者を紹介します。見積もりの内容を見てから依頼するかどうかを決められます。
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まとめ
テレビ端子の増設は、配線の通し方と追加の部材しだいで費用が変わります。相場を知ったうえで、家の状況に合った方法を業者と相談しましょう。
- テレビ端子の増設費用は1か所あたりおおむね1万円〜2万円程度が目安。隠蔽配線にすると高くなりやすい
- 増やし方は「分配器から新しく配線」「近くの端子から分ける」「露出配線」の大きく3つ
- 端子を増やすと電波が弱くなり、ブースターの設置や交換が必要になることがある
- BS・CSを見たい部屋は、分配器の通電の方式や4K8K対応も確認する
- 部屋の中で分配器を使って分けるのは自分でもできるが、壁の中の配線や端子の取り付けは業者に任せるのが安全。電源コンセント一体型の端子などは電気工事士の資格が必要
- 賃貸・マンションは、工事の前に管理会社や大家さんの許可を取る
「どの方法で増やせるのか」「ブースターも必要なのか」は、現地で配線と受信レベルを確認してもらうのが一番確実です。まずは無料の見積もりで、総額を確かめてみましょう。
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