「雷が鳴るたびに、テレビやアンテナが壊れないか心配」「近所に雷が落ちたと聞いて、うちのアンテナにも対策をしておきたい」と思っていませんか。雷によるテレビの故障は、家に直接落ちたときだけでなく、近くに落ちた雷でも起こることがあります。
結論から言うと、テレビアンテナの雷対策は「雷が近づく前にテレビの電源プラグとアンテナ線を外す」「雷サージ対策の機器を使う」「アンテナ設備を点検しておく」の3つが基本です。ただし、どの対策でも雷の被害を完全に防げるわけではありません。壊れたときに慌てないよう、確認の手順と費用の目安も知っておくと安心です。
この記事では、雷でアンテナやテレビが壊れる仕組み、自分でできる対策、業者に頼める対策、壊れたときの確認方法、修理費用の相場と火災保険の注意点をまとめています。
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雷でテレビアンテナやテレビが壊れる仕組み
雷による被害は、大きく「直撃雷」と「誘導雷」の2つに分けられます。
直撃雷
家やアンテナそのものに雷が落ちること。非常に大きな電流が流れるため、機器の対策だけで防ぐのは困難です
誘導雷
近くの電柱・木・建物などに落ちた雷の影響で、電線やアンテナ線に一瞬だけ高い電圧(雷サージ)が流れ込むこと
家電の雷被害の多くは、直撃よりも誘導雷によるものだとされています。雷サージは、電源コンセント・アンテナ線・電話線やLANケーブルなど、外とつながっている線を通って家の中に入ってきます。テレビのメーカーも、落雷の影響でアンテナ線や電源ケーブルに過電圧・過電流が発生し、テレビやレコーダーの誤動作や故障の原因になる場合がある、と案内しています。
アンテナ設備で壊れやすいのはブースター
アンテナまわりで特に雷の影響を受けやすいのが、電波を増幅するブースターです。ブースターはアンテナ線と電源の両方につながっている電子機器なので、どちらの経路から雷サージが入っても傷みやすくなります。ほかにも、分配器・混合器、アンテナの給電部、テレビやレコーダーのチューナー部分が壊れることがあります。
一方、アンテナの金属部分(素子や支柱)が雷で目に見えて壊れるのは、直撃を受けたような場合に限られることがほとんどです。「アンテナは見た目が無事なのに映らない」というときは、ブースターなどの機器の故障を疑います。
アンテナは避雷針の代わりにはならない
屋根の上で一番高い金属であることから「アンテナが避雷針の役目をするのでは」と考える人もいますが、テレビアンテナは雷を安全に地面へ逃がすようには作られていません。避雷針は建物や人を守るための設備で、テレビなどの電子機器を雷サージから守る役目は別の対策が必要です。なお、建築基準法で避雷設備が義務になるのは高さ20mを超える建物で、一般的な2階建ての戸建てでは設置の義務はありません。
「今のアンテナ設備が雷に弱い状態になっていないか」「ブースターが古くなっていないか」が気になる場合は、一度プロに見てもらうと安心です。
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雷が近づいたときに自分でできる対策
費用をかけずにできる、もっとも確実な対策は「線を外しておくこと」です。外とつながる線がなければ、そこから雷サージが入ることはありません。
テレビの電源プラグとアンテナ線を外す
- テレビ・レコーダーの電源をリモコンで切る
- 電源プラグをコンセントから抜く
- 壁のテレビ端子とテレビ(レコーダー)をつなぐアンテナケーブルを外す
ここで大切なのはタイミングです。雷がすでに近くで鳴っているときに電源プラグやアンテナ線に触れると、感電のおそれがあります。テレビのメーカーも、雷がおさまる前はアンテナ線や電源プラグに触れないよう注意しています。天気予報で雷注意報が出ているときや、遠くで雷鳴が聞こえ始めた段階で済ませておきましょう。間に合わなかったときは、無理に触らず雷が過ぎるのを待ちます。
ブースターの電源部はむやみに抜かない
屋内にあるブースターの電源部も、雷のときに抜いておけば雷サージの入り口を一つ減らせます。ただし、抜いている間は家じゅうのテレビが映らなくなるうえ、雷がおさまった後に差し戻すのを忘れると「雷のあとからテレビが映らない」と故障と勘違いしやすくなります。抜く場合は、雷がおさまったら必ず差し戻し、電源ランプが点灯しているか確認してください。電源部の場所がわからない場合は、無理に探して触らなくてもかまいません。
雷サージ対策の電源タップを使う
家電量販店などで買える「雷ガード」「雷サージ対策」付きの電源タップは、内部の部品が雷サージを吸収して、テレビへ大きな電圧が届くのを抑えるものです。アンテナ線もつなげるタイプ(アンテナ端子付き)を選ぶと、電源とアンテナの両方の経路を一度に守れます。
ただし、次の点は知っておきましょう。
- 誘導雷の被害を減らすためのもので、直撃雷は防げない
- 一度大きな雷サージを吸収すると機能が落ちたり使えなくなったりする製品があるので、作動ランプなどを確認し、必要に応じて買い替える
- テレビ1台を守るもので、屋根の上のアンテナやブースターまでは守れない
業者に頼めるアンテナの雷対策
屋根の上や屋根裏にある機器の対策は、高所作業や電気の知識が必要になるため、アンテナ工事業者に相談します。
アンテナ用の避雷器(サージ保護器)を付ける
アンテナ線の途中に入れて、雷サージを地面(アース)へ逃がす機器です。テレビのアンテナ線用の製品もあり、部品そのものは数千円程度から販売されています。効果を出すにはアース(接地)をしっかり取ることが前提で、取り付け方を誤ると効果が出ないだけでなく、受信不良の原因にもなります。また、避雷器も直撃雷までは防げません。雷の多い地域で過去に何度もブースターが壊れている、といった家で検討する対策です。
ブースターを点検・交換する
ブースターは屋外で雨風や温度変化にさらされているため、年数がたつと劣化します。古いブースターは雷サージにも弱くなっていることがあるので、10年以上使っている場合は点検のついでに交換を相談するのも一つの方法です。メーカーの中には、ブースター用電源の耐雷性能を高めた製品を出しているところもあります。ブースターの寿命の目安や故障のサインは、テレビのブースターの寿命は何年?故障のサインと交換費用を解説で詳しく紹介しています。
そもそもブースターが必要か見直す
電波が十分に強い地域では、ブースターがなくても受信できる場合があります。ブースターがなければ、そこが雷で壊れることもありません。ただし、テレビが何台あるか、分配器でいくつの部屋に分けているかによって必要かどうかが変わるため、受信レベルを測ったうえで判断してもらいましょう。
雷のあとテレビが映らないときの確認手順
対策をしていても、雷のあとにテレビが映らなくなることはあります。雷が完全におさまってから、次の順番で確認してください。
1. テレビのリセット
電源プラグを抜いて1分ほど待ち、差し直して電源を入れる
2. ほかの部屋のテレビも確認
1台だけ映らないならテレビ側、全部屋で映らないならアンテナ側(ブースターなど)の可能性が高い
3. ブースターの電源ランプを確認
電源部のランプが消えていたら、プラグが抜けていないか確認し、抜き差ししても点かなければ故障の可能性
4. 地デジとBS・CSのどちらが映らないか確認
片方だけなら、その系統の機器やアンテナの不具合が考えられる
雷のあと地デジが映らなくなり、ブースターの故障が疑われる場合の詳しい切り分け方は落雷でテレビが映らない原因はブースター故障?交換費用と対処法、BSが映らなくなった場合はBSアンテナが落雷で故障?映らない原因の特定法と修理・火災保険の全知識で解説しています。
屋根の上のアンテナやブースターを自分で確認しようとするのは危険です。雨上がりの屋根は滑りやすく、転落事故につながります。屋外の機器が原因と思われるときは、業者に点検を頼みましょう。
雷対策・落雷後の修理にかかる費用の相場
雷対策や、雷で壊れたアンテナ設備の修理にかかる費用の目安は次のとおりです。金額は部材費と工事費を含めた目安で、家の構造・設置場所・部材のグレードによって変わります。
| 内容 | 費用の目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 雷サージ対策の電源タップ(自分で購入) | 数千円程度 | アンテナ端子付きはやや高め |
| アンテナ用避雷器の取り付け | 部品は数千円程度+取り付け費 | アース工事の有無で変わるため要見積もり |
| ブースターの交換 | 約18,000〜35,000円 | 屋根上か屋根裏かで変わる |
| 分配器・混合器の交換 | 約10,000〜20,000円 | 一部の部屋だけ映らない場合など |
| 地デジアンテナ本体の交換 | 約20,000〜40,000円 | 給電部の破損・変形がある場合 |
| 地デジ+BS・CSアンテナの交換 | 約40,000〜70,000円 | 設備全体が傷んでいる場合 |
落雷のあとの修理では、ブースターだけを替えれば直る場合もあれば、分配器やアンテナまで傷んでいる場合もあります。どこまで交換が必要かは現地で測定しないとわからないため、作業前に見積もりを出してもらい、内容を確認してから依頼しましょう。
雷による故障と火災保険の注意点
落雷は、火災保険の補償の対象に含まれていることが多い災害です。台風・強風・雪・落雷などの自然災害でアンテナ設備が壊れた場合は、火災保険で修理費用の一部または全部が支払われる可能性があります。ただし、次の点に注意してください。
経年劣化による故障は対象外
もともと古くなって壊れたものは補償されません。雷の被害か劣化かは見分けにくいため、業者の点検結果や修理の見積書が判断材料になります
補償されるかは契約内容次第
屋根の上のアンテナは「建物」、テレビやレコーダーは「家財」として扱われることが一般的で、家財の補償を付けていなければテレビ本体は対象になりません。免責金額(自己負担額)が設定されている場合もあります
申請は契約者本人が保険会社に行う
業者が代わりに申請するものではありません。被害に気づいたら、早めに保険会社や代理店に連絡しましょう
「必ず保険で無料になる」というものではないので、修理を急ぐ場合でも、写真を撮っておく、見積書や作業内容の記録を残しておくなど、申請に必要なものを確保しておくと安心です。なお、テレビ本体の落雷による故障は、メーカーによっては保証期間内でも修理が有料になると案内しています。
まとめ
テレビアンテナの雷対策のポイントをまとめます。
- 家電の雷被害の多くは、近くに落ちた雷による「誘導雷」で、電源線やアンテナ線から雷サージが入る
- アンテナ設備ではブースターが壊れやすい。見た目が無事でも映らなくなることがある
- 自分でできる対策は、雷が近づく前に電源プラグとアンテナ線を外すこと。雷が鳴っている最中は触らない
- 雷サージ対策タップやアンテナ用避雷器は被害を減らすためのもので、直撃雷は防げない
- 雷のあとに映らないときは、テレビのリセット→ほかの部屋→ブースターの電源ランプの順に確認する
- 落雷による故障は火災保険の対象になることがあるが、経年劣化は対象外で、契約内容次第。申請は契約者本人が保険会社に行う
屋根の上や屋根裏の機器は、自分で触らずプロに点検してもらうのが安全です。古いブースターの交換や、雷のあとの受信トラブルが気になる場合は、まずは無料の現地調査・見積もりから相談してみてください。
※見積もりだけでもOK








