BSの番組はいつも通り見られるのに、CSのチャンネルに切り替えると「受信できません」と表示されたり、画面が真っ暗になったりする。テレビもアンテナも同じなのに、なぜCSだけ映らないのか分からず困っていませんか。
結論から言うと、BSは映るのにCSだけ映らないときは、「CSの電波に対応していない機器が途中にある」「CSの電波だけ足りていない」「CSの契約や設定が済んでいない」のどれかであることがほとんどです。BSとCSは同じアンテナで受信していても、CSのほうが高い周波数を使うため、古いアンテナや分配器、ブースター、ケーブルの影響を受けやすいのです。
この記事では、CSだけ映らない原因の見分け方、自分で安全に試せる確認手順、アンテナ交換や調整を業者に頼むときの費用相場をまとめています。
BSは映るのにCSだけ映らないのはなぜ?同じアンテナでも差が出る理由
現在のBS放送と110度CS放送は、どちらも東経110度の方向にある衛星から届いています。そのため、一般的な戸建てでは1台の「BS・110度CSアンテナ」で両方を受信し、同じケーブルでテレビまで送っています。
ただし、アンテナで受けた電波はケーブルの中を通る周波数に変換されて送られており、CSはBSよりも高い周波数帯を使います。BSの帯域までしか想定していない古い機器があると、BSは通ってもCSだけが通らない、または弱くなってしまいます。
| 項目 | BS放送 | 110度CS放送 |
|---|---|---|
| 衛星の方向 | 東経110度(南西の空) | 東経110度(BSと同じ方向) |
| 受信するアンテナ | BS・110度CSアンテナ | BS・110度CSアンテナ(古いBS専用アンテナは非対応のことがある) |
| ケーブル内の周波数 | CSより低い | BSより高い(最大で約2,071MHz) |
| 主なチャンネル | 無料の局と有料の局がある | 多くが有料の専門チャンネル |
BSが映っているということは、テレビの電源やB-CASカード(またはACASチップ)、アンテナへの電源供給といったBS・CSに共通する部分は、おおむね正常に動いていると考えられます。疑うべきなのは、CSの電波だけに影響する部分です。
まずは「CSのどのチャンネルが映らないか」を確認
CSのチャンネルがすべて映らないのか、一部だけ映らないのかで原因が変わります。すべて映らず「受信できません」「信号が受信できません」といった表示になるなら、アンテナや配線などの設備側の可能性が高いです。一方、画面に「契約されていません」のような案内が出る、または一部の有料チャンネルだけ見られない場合は、設備ではなく視聴契約の問題であることが多いです。
※まずは症状の相談・見積もりからでもOK
CSだけ映らない主な原因と見分け方
CSだけ映らない原因を、よくあるものから整理しました。表の「見分けるヒント」から、自宅の状況に近いものを探してみてください。
| 原因 | 起きていること | 見分けるヒント |
|---|---|---|
| 視聴契約・設定 | 有料チャンネルの契約が済んでいない、契約情報がテレビに届いていない | 契約の案内が表示される、有料チャンネルだけ見られない |
| CS非対応の古いアンテナ | BSアナログ放送の時代に設置したBS専用アンテナを使い続けている | アンテナが20年近く前のもの、昔からCSが一度も映ったことがない |
| 分配器・分波器・ケーブルの帯域不足 | CSの周波数まで通さない古い部品が途中にある | 部屋を増やしたときに分配器を付け足した、古い細いケーブルを使っている |
| ブースターの帯域不足・劣化 | 古いブースターがCSの周波数を増幅していない | 家中のテレビでCSだけ映らない |
| アンテナの向きのわずかなズレ | 受信レベルに余裕がなく、CSから先に受信できなくなっている | 台風・強風のあとから映らない、BSも雨の日に映りにくい |
110度CSに対応していない古いアンテナ
BSアナログ放送の時代に設置されたBS専用アンテナの中には、110度CSの周波数に対応していないものがあります。この場合、アンテナの向きが正しくてもCSは映りません。アンテナ本体やカバーに「BS・110度CS」「BS・110°CS」といった表記があるかが目安ですが、屋根の上で確認するのは危険なので、地上から見える範囲にとどめましょう。昔から一度もCSが映ったことがない家では、この原因がよく見られます。
分配器・分波器・ケーブルが110度CSの帯域に非対応
テレビメーカーのサポート情報でも、110度CSを見るにはアンテナケーブルや分配器が110度CSの帯域に対応している必要があると案内されています。家を建てたあとで部屋を増やして分配器を足した、古いケーブルを延長して使っているといった場合、その部分だけCSの電波を通していないことがあります。周波数が高いほどケーブル内で電波が弱くなりやすいので、古くて長いケーブルもCSに影響しやすい部分です。
ブースターがCSに対応していない・劣化している
ブースターは電波を増幅して家中のテレビに送る機器です。古いブースターはCSの帯域を十分に増幅できないことがあり、家中のテレビでCSだけ映らない状態になります。経年劣化で増幅する力が落ちた場合も、余裕の少ないCSから先に影響が出ることがあります。ブースターの電源部や本体の不具合については、BSアンテナの受信レベル0の原因と確認手順でも詳しく解説しています。
アンテナの向きのわずかなズレ
BS・CSのパラボラアンテナは、わずかな角度のズレでも受信レベルが下がります。台風や強風でほんの少し向きが変わると、BSはぎりぎり映ってもCSだけ映らない、ということも起こり得ます。BSも雨の日に映りにくくなっているなら、受信レベル全体が下がっているサインです。アンテナの先に付いているコンバーターの劣化でも受信レベルが落ちるので、気になる場合はBSアンテナのコンバーター故障の見分け方も参考にしてください。
CSだけ映らないときに自分で試せる確認手順
業者に連絡する前に、室内で安全にできる確認を順番に試しましょう。手間の少ないものから並べています。
- 画面の表示を確認する:「受信できません」なのか、「契約されていません」のような案内なのかを確認します。契約の案内なら、アンテナの不具合ではありません。
- BSが本当に正常か確かめる:BSのチャンネルをいくつか切り替えて、すべて普段どおり映るかを見ます。BSにもブロックノイズが出るなら、受信レベル全体が下がっています。
- 受信レベルを確認する:テレビの設定メニューで、BS・110度CSのアンテナレベル(受信強度)を確認します。CSのチャンネルを選んだときの数値がBSより極端に低い、または0なら、設備側の原因が考えられます。目安の数値はメーカーや機種で違うので、取扱説明書で確認しましょう。
- 配線と分波器を確認する:壁端子・分波器・テレビ背面のケーブルを一度抜いて差し直します。部屋で分配器を使っている場合は、外して壁端子から直接テレビにつないでみると、分配器が原因かどうかを確かめられます。
- テレビの電源を入れ直す:電源プラグをコンセントから抜き、数分おいてから差し直します。一時的な不具合ならこれで直ることがあります。
- ほかのテレビ・レコーダーで試す:別の部屋のテレビでもCSが映らないなら、家全体の設備(アンテナ・ブースター・分配器)が原因です。1台だけならその部屋の配線やテレビ側を疑います。
レコーダーだけCSが映らない場合
テレビではCSが映るのにレコーダーだけ映らない場合は、レコーダーの「BS・CS入力」に正しくケーブルがつながっているか、レコーダー側のアンテナ設定や受信設定が済んでいるかを確認します。テレビとレコーダーでB-CASカードが別々の場合は、契約しているカードがどちらに入っているかも確認しましょう。
有料チャンネルの契約が原因のとき
CSの多くは有料の専門チャンネルです。契約したばかりで映らない、契約を変更した、テレビを買い替えてB-CASカードが変わったといった場合は、契約情報がテレビに届いていないことがあります。契約や再送信の手続きは、契約先の公式サイトやカスタマーセンターの案内に従ってください。
自分で直せないケースと業者に頼む目安
次のような場合は、室内の確認だけでは直らない可能性が高く、アンテナ工事の業者に点検を頼むタイミングです。
- 家中のテレビで、CSだけが「受信できません」と表示される
- CSを選んだときの受信レベルが0、またはBSに比べて極端に低い
- アンテナが20年近く前のもので、CSが一度も映ったことがない
- 台風・強風のあとからCSが映らなくなった
- ブースターや分配器を長年交換していない
業者は専用の測定器で、アンテナの直下、ブースターや分配器の前後、壁端子など各ポイントのCSの電波を測り、どこでCSだけ弱くなっているかを特定してから修理します。「BSは映るがCSだけ映らない」と症状をそのまま伝えれば、原因が分からない状態でも相談できます。
なお、マンションやアパートでは、屋上のアンテナやブースター、共用の配線は建物の共用設備です。建物の設備がCSに対応していないこともあるため、室内の確認で直らない場合は、まず管理会社や大家さんに確認しましょう。
CSが映らないときの修理・交換費用の相場
修理費用は、どこに原因があるかで変わります。下の表は、複数のアンテナ工事関連の情報をもとにした一般的な目安です。屋根の形状や高さ、使う部材、業者によって金額は変わるため、必ず作業前に見積もりを確認してください。
| 作業内容 | 費用の目安 |
|---|---|
| BS・110度CSアンテナの角度調整 | 5,000円〜15,000円程度 |
| 分配器・分波器の交換 | 5,000円〜15,000円程度 |
| 配線ケーブルの点検・交換 | 10,000円〜25,000円程度 |
| ブースターの交換 | 15,000円〜40,000円程度(性能や対応帯域で変動) |
| BS・110度CSアンテナの交換(本体込み) | 20,000円〜35,000円程度 |
CS非対応の古いアンテナを使っている場合は、アンテナの交換が必要です。交換と同時に、分配器やブースターがCSに対応しているかも確認してもらうと、交換したのにまだ映らないという二度手間を防げます。古いアンテナの撤去・処分費が別にかかることもあるので、見積もりの段階で追加料金が発生する条件も確認しておきましょう。
台風が原因なら火災保険の対象になる場合も
台風・強風・雪・落雷などの自然災害でアンテナの向きがずれたり壊れたりした場合は、加入している火災保険の補償対象になることがあります。ただし、経年劣化による故障や、もともとCSに対応していない機器の交換は対象外です。補償されるかどうかや自己負担額は契約内容によって異なり、申請は契約者本人が保険会社に対して行います。必ず保険で直せるわけではないので、まずは契約内容を確認し、修理前に破損箇所の写真を残しておきましょう。
CSだけ映らないときの点検・修理におすすめのアンテナ工事業者
CSだけ映らない症状は、アンテナ・ブースター・分配器・配線のどこでCSの電波が弱くなっているかを測定して特定する必要があります。受信レベルの測定から機器の交換まで対応してくれる、急ぎのトラブルに強い業者を紹介します。
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|---|---|
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CSだけ映らないときによくある質問
テレビの故障の可能性はありますか?
BSが映っているなら、テレビ全体が壊れている可能性は低いです。別のテレビを同じ壁端子につないでCSが映るなら元のテレビ側の不具合が考えられるので、メーカーのサポートに相談しましょう。別のテレビでも映らないなら、設備側の原因です。
BSアンテナを付け替えればCSも見られますか?
BS・110度CS対応のアンテナに交換すれば、アンテナが原因の場合はCSも受信できるようになります。ただし、途中の分配器・ブースター・ケーブルがCSに対応していないと、アンテナを替えても映りません。家全体の機器をまとめて点検してもらうのが確実です。
雨の日だけCSが映らなくなるのは故障ですか?
強い雨や雪のときは、衛星からの電波が弱まってBS・CSとも一時的に映りにくくなることがあります。天気が回復すれば戻る場合は故障ではありませんが、少しの雨でもすぐ映らなくなるなら、受信レベルに余裕がない状態です。向きの調整やアンテナの点検を検討しましょう。BSも含めて急に映らなくなった場合は、BSアンテナが急に映らなくなった原因と直し方もあわせてご覧ください。
まとめ
BSは映るのにCSだけ映らないときは、CSの電波だけに影響する部分に原因がある可能性が高い状態です。
- BSが映るなら、テレビ全体やアンテナへの電源供給の不具合の可能性は低い
- 契約の案内が表示されるなら、設備ではなく視聴契約を確認する
- 受信レベルの確認、配線の差し直し、分配器を外しての接続、電源の入れ直しを試す
- 家中でCSだけ映らないなら、CS非対応の古いアンテナ・分配器・ブースターを疑う
- 修理費用は原因によって5,000円程度から40,000円程度まで幅がある
室内の確認で直らないときは、アンテナや屋根裏の機器の点検が必要です。自分で屋根に登らず、受信レベルの測定から対応してくれるアンテナ工事業者に見積もりを相談しましょう。
※まずは症状の相談・見積もりからでもOK

